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モブ君(ある朝突然)絶世の美少女になる  作者: イヌスキ
十四章 とうとう二年生です!
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おそるべき生理、3回目(学校編)

「うぼぁ」


 悲鳴を上げてトイレの個室から出る。

 ぐううう、どうしよう、恐怖のアレが始まってしまった。

 予定日より早いし体調に変化無かったから油断してた……!


 ナプキン持ってない……。

 保健室で貰えるって聞いたことあるけど超絶恥ずかしい。

 どうしよう、誰か持ってないかな。


 どうしてちゃんと準備してなかったんだ。俺のバカバカ。


「ミキミキ、チャストー!」

「うぼぁ」


 手を洗ってる真っ最中に、浦田に頭にチョップを落とされてしまった。

 チャストってなんだよ! チェストだろ! どうでもいいけど、チェストって何語なんだろ? 後で調べてみよっと。


「…………」

「どしたの?」

「あ、あの……」

 こそそっと近づいて、すっごい小声で耳元に囁く。


「ナ、ナプキン持ってませんか?」

「アルデヨー」

「一個貸してくださいお願いします!」


 謎の中国人みたいな発音には突っ込まない。歩き出した浦田にくっついて行く。

 浦田が向かったのは並ぶトイレの一番奥。掃除道具入れになってる場所だ。


 ドアを開くと、殺風景な個室でしかないだろうと想像していたそこが、たくさんのポーチで華やかに彩られていた。


「わ、なにこれ」

「急に始まった時のために、皆、ここに隠してんだよね」

「なるほどー! すげー! あったまいいなー!」


 俺もポーチ持ってるけど、コレ(生理のことだ)時だけポーチ持つのってすっごい抵抗あったんだよな。いかにも真っ最中って感じで。


 ここに置いておけば急な時も安心だ。俺も5個ぐらい入れて置いとこ!!


「この緑のポーチがあたしの。困ったらいつでも使っていいよ」

「すっげー助かるよ浦田様ありがとうございます! お礼に2個増やしときます!」

「律儀だねーミキミキ」


 ナプキンを受け取って開いてる個室のドアを開く。と。


「琴音」

 浦田が自分を指さして言った。


「あたしの名前。ミキミキもあたしのこと名前で呼んでよ」

「――う、うん」


 なんだろう。今更なのに恥ずかしいぞ。


「ミキミキ、何、赤くなってんの? やっぱりあたしが好きなの?」

「違うーけど違わないよ!」


 バタン、と、個室に逃げ込んだ。


「違わないんだ!」


 爆笑する声に個室で涙目になった。くそ……益々からかわれそうで嫌だ……。



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