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タダで面白い本が読める素敵な場所らしい

新しい連載小説を書き始めました。たぶん20話いかずに完結する予定です。

図書館ダンジョンって、設定だけで書き始めました。もしあったら行ってみたいですよね!?

私がレカオシーナ伯爵領都・シムベナに遊びに来たのは、15歳になったばかりの春だった。


シムベナの商家に嫁いだ4歳年上の姉が招いてくれて、路銀も送ってくれたのだ。


『ルシャルも何年かしたらお嫁にいくのだから、今のうちにシムベナに遊びにいらっしゃい』


その手紙を読んで、私は喜び勇んで丸一日も馬車に揺られた。


かなりお尻が痛くなったのは、乙女の秘密だ。


シムベナは私の想像以上に大きな街で、到着するなり「ふぉぉぉお」と変な声が出てしまった。


これも乙女の秘密だ。


まあこんな私の秘密なんて誰も気に留めないだろう。言ってみたかっただけだ。


そしてシムベナ到着2日目にして、私の運命は大きく変わることになる。



「図書館ダンジョン?なにそれ?」


「いまシムベナの女たちに大人気なのよ。これから連れて行ってあげる」


ダンジョンっていうと、地下に潜って化け物と戦ってお宝を手に入れる冒険の舞台でしょ?


図書館というのは本がたくさん置いてあって、頭のいい人が行く場所だ。


ぜんぜん違うその2つが合体することがピンとこない。


まるで小麦と魚を合体させるようなものだ。


ああでもそれは油で揚げるとフライになるか。美味しいよね。


そうそう、図書館ダンジョン。


姉によると、なんでもタダで面白い本が読める、素敵な場所らしい。


姉も何度か行ったことがあるらしい。


うーん、我が姉は優しい人だけど戦闘力はないはず。


その姉が楽しめる、と言っているので信頼して後を付いていくことにした。


小一時間歩いて、ようやくその図書館ダンジョンとやらににやってきた。


ビックリした。


すごく大きな屋敷だ。うちの村長の屋敷を横に6倍、縦に3倍にしたような立派な屋敷だ。


こんな大きな建物を見ることができただけで、私はシムベナに来てよかった!と思った。


遠くから見ただけでもビックリしたのに、なんと姉は中に入るという。


怒られたりしないかな?と不安になったが、姉のことを信頼して門をくぐることにした。


だってこれより小さな村長の屋敷ですら入ったことないんだもん。怖いから。


門をくぐると、そこは活気のある役場みたいになっていた。


「すいません、妹の新規登録をお願いします」


「ではこちらへどうぞ」


姉に促されて、私はカウンターの上で紙に名前や出身村などを書いた。


「お姉ちゃん、これなんなの?」


「これは冒険者の登録みたいなものよ。図書館ダンジョンに入るのに必要なの」


「お金かかるんじゃない?」


「だいじょうぶ。お金はいらないから安心して」


本当にお金いらないのかな?と思って心配になった私は、周りを見回して奇妙なことに気づいた。


「お姉ちゃん、どうしてここには女の人しかいないの?」


ひっきりなしに人が出入りする、その建物の中はなぜか女の人しかいないのだ。


ダンジョンに来たはずなのに格好もみな冒険者らしくなく、普段着だ。鎧を着たり防具を身に着けている人は一人もいない。

「面白い!」「続きが読みたい」と思われたら、☆☆☆☆☆をお願いします!

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