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Draft Off  作者: わかこ
9/12

警察署

警察官は電話先で、詳しく話がしたいので、

中央警察署まで来て欲しいと言う。


仕事は9時までにリスケジューリングを済ませていたので、

すぐに向かうと言って、電話を切った。


死亡事故だもん、地区の警察署じゃないよなぁ・・・

今度は6kmだけどロードで行こう。


「駐輪場がないんだよなぁ」


ありえない重たいU字ロックとワイヤー錠をリュックに詰め込む。

つまり趣味ではないときの出番である。


いつもならサドルバックに目立つ黄色の、

可愛いのびのびダイアルロックが入っているだけだ。

僕はコンビニ用と言っている。


ホイールも取られる時は取られるが、舞台はコンビニだ。

確実に防犯カメラが動作している。


念の為、彼女の自転車を念入りに点検し、撮影しておいた。


「よく回収されなかったよな。」


ひとりごちる。


中央警察署の前は、大きな公園があり、この公園を市役所や、

官民の国際会議場を備えた複合施設などで囲まれている。

なのでこの公園には100円駐輪場があるのだ。


普通にロックはしてくれるがロードだとたまったもんじゃない。

持ってきたウエスで前輪を保護した上で駐輪器に嵌める。

そして持ってきたU字ロックと駐輪器を留め、

ワイヤー錠で前輪とフレームを留め、後輪とフレームを

コンビニ用で留める。


その前に両隣の自転車がどのようなものか確認しておく必要があるが、

今日は空いていたので、一番端に留めることができた。


「ふぅ、ひとてま」


これで一安心だ。


1階の窓口で要件を説明すると刑事1課の担当を紹介すると言った。


刑事課?


話はこうだ


運転手が死亡したのは、私達が救急車で移動している最中であり、

最初は運転手も外見的に問題なかったようだったが、

体調が急変したので、私達のあとに別の救急車で搬送されたそうだ

搬送中に急に血圧が低下し、救急車内の処置も叶わず死亡したそうだ。

シートベルトをしていなかったために、内臓破裂を起こしたそうだ。

まだ、検死中で詳細はこれからだと言う。


「運転手が、彼女がぴったり後ろについて来ていた」と言うような、

ことを言ったが、急変して会話はこれ以上聞けなかったと言う。


話はまとまっていてわかりやすかったが、現場にいた人間ではない。

情報に過不足があるかも知れないと考えながら、話を聞いた。


話一段落で、食事がしたいと言うと、


「私もお腹が空きました、そうですね1時間位でいいですか?

 地下に食堂がありますよ。」


「あぁ、一度行ってみたかったんです」


「僕はお弁当があるので、時間が過ぎても構いませんので、

 また、このフロアに来てください、呼び出してもらって結構ですので。」


「あの時は運転手が生きていたから、ロードを持って帰れたんだ・・・」


僕は定食で食事をすることにした。


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