高額取引
「サイクロプスの、、、眼球を、3つも!?」
「どうですか?お買い上げ頂けないでしょうか?今なら金貨以外での買い取りも可能です!」
「し、しかし、こんな高額なモノを。」
私はあれほどオーガ族が買い取りたがらなかったサイクロプスの眼が、雑貨店の亭主から『高額』と聞いて驚いた。
しかし、それは顔に出さないでおく。
どの道顔は隠しているので、見えはしないが。
「でしょう?お高いですが!今なら3つ!3つまとめて売ります!先程も言いました通り、金貨以外も可です!」
唸る亭主。
「そうですね、申し訳ありませんが2つまでしか買い取りする事が出来ません。そしてそのうち1つはこれで買い取りしたいと思うのですが、如何でしょうか?」
亭主が店の奥から持ち出したのは、飴色に光る斜め掛けのカバンだ。
「その中に、貴方様のお持ちになっている荷物を入れてみてはどうでしょうか。」
「こ、これは、、、」
アイテムが大量に入る袋だ。
商人なら誰もが欲しがる逸品。
私の持っていた荷物が全て収まってしまった。
「アイテムボックス自体は珍しくありませんが、それは規格外の容量です。是非差し上げます。」
私はすぐにこのカバンが気に入った。
「有り難く頂戴しましょう。」
「そして、もう1つは金貨25枚で引き取らせて頂きます。」