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4−29話:雪 side
文化祭が終わり、グラウンドに設置されたキャンプファイヤーにゴミを捨てていく生徒たち。もちろん、その周りを囲っておしゃべりをする生徒たちの姿もあった。
私たちも例外ではない。
グラウンドの隅。木製ベンチに腰掛ける空色と氷華。そして、その前に立つ私。
「えっと。まぁ……なに。私と空色、付き合うことになったから」
そして、ぼんやりと私たちと会話をしていた氷華に、付き合うことになったことを伝える。一瞬首を傾げて「え」みたいな顔をしたけど、すぐにいつも通り。
「おー、おめでとう」
軽く拍手をする氷華。空色は恥ずかしそうにしてるけど、あんまりびっくりしない氷華に私はただただ不思議だった。
「今夜は赤飯だね、雪ねぇ」
「うっさい」
「いたっ」
まぁ深くは考えないでおこう。とりあえずいつもの軽ノリだったため、そのまま氷華の頭にチョップをしてやった。
「むぅー」
ムスッとした表情を浮かべながら自分で頭を撫でる。だけどすぐに、私たち二人を交互に見て、にっこりと笑みを浮かべた。
「よかったね」
“何が”とは、私も空色も聞かなかった。
「ありがとう」
「ありがとう、氷華ちゃん」
ただ、苦笑いを浮かべて、声を揃えてそういった。




