4−7話:空 side
「「ふわああああああ」」
私の最寄駅から五つ先。お姉ちゃんの大学駅で降りて徒歩5分。
普通の街並みから、突然として別世界に足を踏み入れたような感動があった。
「二人共はしゃぎすぎだよ……ふふっ」
「あ、ご、ごめんなさい……つ、つい……」
「ねぇ雪ねぇ!何から食べる!」
「落ち着きな、さい」
ハイテンション氷華ちゃんは珍しい。かくゆう私も、先輩に咎められはしたが、内心はソワソワしてる。早くいろんなもの見たみたい。
「まったく氷華は……ほら、迷子になっても困るし、手」
「はーい」
「空色、行くよ」
「あ、はい」
私は如月姉妹の後ろを歩く。そしてじっと、繋いでる手を見つめる。
姉妹だからまぁ別に普通なんだろうけど……いいな、氷華ちゃん。
「きゃっ」
「あ、ごめんなさい」
周りに気をつけてなかったせいで、人とぶつかってしまった。
ぶつかった相手は謝ってきて、私もすぐに謝った。
「くーちゃん大丈夫?」
「う、うん」
「人多いしね、気をつけて」
「は、はい……」
本当に心配そうにしてくれる二人。なんていうか、ヤキモチ妬いて周りが見えてなかくて人とぶつかって……なんか申し訳ないな……。
「はい」
「へ?」
「人とぶつかったら危ないから。空色も手繋ご」
「い、いいんですか?」
「うん。はい」
「あ……ありがとうございます」
自分の右手を差し出し、先輩の空いている左手と繋ぐ。
ギターを弾いているからだろうか……少しだけ硬い手。だけど、女の子らしい柔らかさ……どうしよう……胸がすごいドキドキする。それに顔が熱い……絶対赤くなってる。
「行こうか」
「は、はい……」
先輩にこんな顔みせたくない……バレないように、少しだけ俯き気味に歩いた。もちろん、周りに気をつけながら。




