表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
歌詞(こころ)から掬いあげる言葉(きもち)  作者: 暁紅桜
2章:手にした水桜の彼女
21/146

2−13話:空side

「はぁ……ついに先輩の連絡先を、ゲット……」


 先輩と氷華ひょうかちゃんが帰った後、片付けを済ませてベットの上で横になっていた。そして、先輩の連絡先をずっと眺めていた。

 もう嬉しくて嬉しくて何度も見てしまう。だって、憧れの先輩の連絡先だもん。絶対に手に入らないと思っていたのに……


「あー!!どうしようどうしよう!!」


 こうやって、さっきからベットの上で転げ回ってる。お姉ちゃんに見られたら、笑われるか、冷たい目を向けられて「何してるの?」とか言われそう……


「あ、そうだ!先輩にメッセージ送らないと」


 連絡をもらってからもう数時間と経ってる。こっちから連絡するっていったのに、しないのは失礼だ。


「えっと、なんて送ろう……こんにちは?いや、もう夜だしこんばんはだよね。んー……でも、こんなありきたりのメッセージでいいのか?」


 氷華ちゃんとかお姉ちゃんならいいかもしれないけど、相手は先輩。しかも始めてのメッセージ。やっぱり第一印象が大事だよね。


ピロンッ


「ふわっ!ぁ、ととと!」


 どうするか悩んでいた時に誰かからメッセージが届く。

 誰からだろう……せっかく先輩へのメッセージで悩んでたのに……モヤモヤとした気持ちを抱きながらスマホの画面を見て、だけど私の動きがピタリと止まる。


【こんにちは。如月きさらぎ雪凪せつなです。届いてますか?】


 私がもたもたしてる間に先輩からメッセージがきてしまった。どうしよう……なんて返事しよう……突然すぎて、頭の中はパニック状態で、とりあえず届いたことを知らせないと。


【は、はい!届いてます!】

【あ、桜和おうか空色くしなです】


 先輩がちゃんと名前を送ってくれたのに、自分は送ってないと思い、二つに分けてメッセージを送った。

 変って思われてないかな……大丈夫かな……

 しばらくすると、“安心”というスタンプが送られてきた。え、なんかすっごい可愛いスタンプ。


【曲以外のことでも連絡してきていいからね】


 胸がじんわりと温かくなる。もう嬉しすぎて胸が苦しい。

 最初のつながりは顔も知らない作詞家の関係だった。それからの進展……嬉しくて嬉しくて堪らない。


【ありがとうございます】


 メッセージの後に頭を下げるスタンプを送り、既読を待つ。1分も経たずに既読マークがついて、先輩から仲が良さそうな姉妹スタンプが送られてきた。姉が妹の頭を撫でる可愛いスタンプ。


「ひゃー!!」


 なんだか自分の頭を先輩に撫でられているって想像したら嬉しすぎて、またベットの上で転げまわった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ