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歌詞(こころ)から掬いあげる言葉(きもち)  作者: 暁紅桜
5章:秋離れ、彼女と感じる冬の熱
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5−25話:雪 side

「あー、課題おわんねー」

「わかるわー」

「ここなんだけど」

「えっと、ここはね」


12月冒頭。

期末テストが終わって、あっという間に冬に入った。

11月でももちろん寒かったけど、12月に入った瞬間により一層寒くなったように感じた。

クリスマス当日は、ライブのサポートを頼まれたため、大学生バンドメンバーに混ざって今日も練習に励んでる。

まぁ、今は休憩だけどなんだか課題に追われてるみたいで若干2名ほど悲鳴をあげてる。大変だなぁ


「そういえば、雪凪せつなちゃんはクリスマス当日はどうするの?」

「へ?」

「ほら、ライブは夕方からだし」

「え、えっと」


不意に胡桃くるみさんから話題を振られてどきっとしてしまった。

クリスマスイブと当日はすでに予定は決まっていた。特にライブ前のクリスマス当日のことを考えると少し恥ずかしくなる。


「えっと、イヴは家族と過ごす予定です。クリスマス当日は、ライブ前にで、デートです」


それを聞いた胡桃さんは「あらま」と嬉しそうな顔をしながら頬を赤く染めていた。隣にいた春樹はるきさんも意外そうな顔をしながら「へー」とどこか驚いてるようだった。


「え、デート!?」

「雪凪、彼氏いたの!?」


そして、一番驚いていたのがみなみさんと圭人けいとさん。なんていうか、予想通りって感じだった。


「いつ出来たの?」

「どんな人?」

「性格は?」

「見た目は?」

「え、えっと……」


二人はグイグイと、私から根掘り葉掘り聞こうと質問攻めしてくる。流石に、相手が女性だってことは今はいえなかった。


「こら二人とも、雪凪が困ってるだろ」

「そうだよ。そういうことは、そっとしておくものよ」

「大体、聞いたところでダメージ受けるだろ。特に圭人」

「うるせぇ!その通りだよ!ちくしょー!!」


うっすら涙を浮かべる圭人さんを三人が囲むように慰める。

なんていうか、いつも通りの流れって感じだな……変に落ち着く。

だけど、やっぱり恋人の話を人にするのは少し気恥ずかしい。

嬉しいんだけど、なんだか自分が相手を好きすぎるのが知られるのがむず痒い……


「ほら、練習再開するよ。練習しないんだったら課題な」

「よっしゃー練習するぞー!」

「やるぞー!!」


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