第三十四話 出会えた奇跡 ①
いつも読んでくださって、誠にありがとうございます!
今回の内容は、「第三十二話 千尋の宣言 ①」の、修や千尋の登場するストーリーの続きです。
前回の振り返り
夢の中に入った修。
『家族でカレーを美味しく食べている途中、父の話が入り、沈黙が続く。
その時、二匹の猫がその場の空気を和ます。
次の日になると、朝ごはんを食べながら楽しい時間が流れる。
そして、今日も楽しい1日がはじま……』
夢が終わった事は、修が起きたと言う事だ。
修は千尋の手作りカレーを見て目を輝かせる。
そしていきなり呟かれた。
「修ちゃん。猫ちゃんの立派で優しい飼い主になるんだよ………。」と……。
今回も楽しんで読んで頂けると、幸いです。
「そういえばさ、カレーできた?」
「ああ、できたわ。」
優しい空気に包まれながら、会話を繰り広げる。
それとともに、修に出来上がったカレーを見せてあげる。
「わぁ!美味しそう!」
修の元気な声を聞き、千尋が「ありがとねぇ、」と微笑む。
千尋は突然呟く。
「修ちゃん。立派で、優しい飼い主になるんだよ………。」と。
…
「ねぇねぇ!もうそろそろお姉ちゃん達帰ってくるかな?」
「そうねぇ…もうそろそろね。修ちゃん。雪菜ちゃんに花束を渡す準備、出来た?」
千尋はにっこり微笑むと、修にそう聞く。
「あ!そうだった!花束どこに置いたっけ…?」
修が花束を探していると、千尋は「はい。」と修が探していた花束を渡す。
「あ、ありがと!おばあちゃん!」
修は満面の笑みを浮かべると、「でもどうやって渡そう…」と考え始める。
その時だ!
ガチャっとドアが開く音がした。
「あ!帰ってきた!どうしよう…!」
そうパニックになっている修に、「修ちゃん。気持ちを真っ直ぐに伝えれば、雪菜ちゃんに、気持ち、伝わるわよ。」と千尋は言う。
「そっか…!おばあちゃん!頑張ってくるよ!」
そう言い、修は玄関まで走って向かった。
「お姉ちゃん!」
「あ、修!」
二人は言いたいことが一致しているため、「「ごめん!」」と言葉が重なる。
「ごめんね。修。」
雪菜は申し訳なさそうに修に謝る。
「ううん!こっちこそごめん!」
二人は思わず「プッ」と吹き出してしまった。
二人とも同じことを考えていたなんて、思いもしなかっただろう。
「あれ?その花束なに?」
修が手に持っている花束を目にやると、雪菜は首を傾げる。
(あ。もしかしてっ!)
が、雪菜はハッとして、「修、ちょと待ってて!」と修が喋り出す前に口止めし、千尋の元へ駆け寄った。
「おばあちゃん!私が買ってきた花束って、どこに置いたっけ?」
雪菜が小声で話しかけると、「あぁ、それなら持ってるわよ。はい。」と千尋は微笑んで雪菜に花束を渡してくれた。
「ありがとっ!修に渡してくる!」
そんな千尋に、雪菜は笑顔で修の元へと走った。
「修!ごめんごめん!私も渡したいものがあるんだ!」
「あ!お姉ちゃん!そうなの?」
そう言いながら首をかしげる修。
それに対して笑みを浮かべている雪菜は、修の目を見て、「はい!これ…。いつもありがとう!修!」と花束を渡す。
「え!?これ僕にくれるの!?じゃあ…お姉ちゃん!大好き!」修は喜びながら雪菜のくれた花束を受け取り、自分の貰ってきた花束を雪菜に差し出す。
「わぁ、ピンクと黄色と…綺麗なお花ありがとね!修!」
そうして雪菜は修に手を差し伸べる。
「仲直りの印に、握手…。する?」
「!…昔よくしてたっ!」
二人は微笑みあって仲直りの印の握手をした。
そんな微笑ましい光景を、惺と千尋は優しげに見守っていた。
…
それからあっという間に時間が経ち、修達は夕ご飯のカレーを食べ始めていた。
「美味しいね!おばあちゃん!」
雪菜が言うと、「そうよ。今日は修ちゃんが手伝ってくれたからね。」と千尋が修にウインクをする。
「あら。修、凄いわね。」
惺は修と千尋を交互に見合わせた。
「でもほとんどおばあちゃんが作ったからね。」
修は褒められて照れたように言うと、「でも、ニニとハチの話も凄いよ!」と雪菜を見る。
「あぁ、あれね〜」
雪菜はそう言い、二匹の猫に微笑んだ。
…
時を遡り、雪菜と惺が二匹の猫を修と千尋に紹介する時だ。
「あ、そう言えば修!拾ってきた子猫達、どうしたの?」
雪菜に聞かれ、「あ、あの子達はね…」と修は
『二匹の猫の飼い主の友達が見つかり、預けたため子猫達はもうここにはいない』
ということを二人に伝えた。
「あら、そうだったのね…」
惺が寂しそうにいうと、雪菜の方を見て頷いた。
「ならちょうどいいね!」
雪菜は微笑んで惺が大事に持っているかごを修に見せた。
「え?何これ〜」
そう言いながらかごの中を覗く修。
「にゃー」と声がして、修はハッとし、雪菜と惺の顔を見上げた。
「もしかして…猫ちゃん…?」
修が嬉しそうに聞くと、「うん」と二人は頷いた。
話を聞いていた千尋も、「よかったわね。」と微笑んだ。
「取り敢えず、向こうの部屋で紹介するわね。」
惺は微笑むと、居間へと向かった。
それをちょこちょこと雪菜と修、千尋がついて行った。
少しして、準備が終わり、ニニとハチを紹介し始めることにした雪菜は、修と千尋、惺に声をかけた。
「まだ猫ちゃん達が緊張してるから」と、全員が猫が入っているゲージの遠くに集まった。
「母猫の名前は『ニニ』ちゃん、子猫の名前は『ハチ』くんだよ!」
雪菜が愛おしそうに二匹を眺める。
「そうなんだ!ニニちゃんと、ハチくん…だね!」
修は二匹を交互に見合わせている。
「そういえば修、この子たちはどうやって飼えるようになったと思う?」
雪菜は「ニヤッ」としながら修に聞いた。
「う〜ん…ペットショップ…?」
修が悩んでいるのを見て、惺は「雪菜のおかげなのよ。」と雪菜の肩をポンポンと叩いた。
「そうなの?」
「ええ。それはね…」
惺は満面の笑みを浮かべながら、
雪菜が怪我をした野良猫を拾い、病院で治療をしてもらい、子猫を一匹出産し…と、今までの出来事を分かりやすく説明した。
「そうだったんだね!さすがお姉ちゃん!ありがとう!」
修は雪菜の目を見て微笑んだ。
「あら、いいことしたわねぇ。今日のヒロインは雪菜ちゃんかしら。あ、いつもか。」
そんな変な冗談を言いながら千尋は修の微笑みをぼんやりと見つめる。
「今回は、私が大活躍したのかもね。」
雪菜はイタズラっぽく笑って見せた
「うん!そうだね!」
修もそう言いながら雪菜と一緒に二匹を眺めた。
…
「奇跡の出来事だったね!本の物語みたいだった!」
修が満足げに言うと、千尋が「はっはっは」と笑い始める。
「私たちが幸せに暮らせていることも、奇跡じゃのぉ。」
「「!そうだねっ!」」
『奇跡』と言う言葉に目を輝かせる雪菜と修。
そんな二人に「色んな奇跡ってあるわ。こうして楽しく過ごせていることや…」と惺は自分たちの近くで実っている奇跡について語り出した。
それを二人は「うんうん」と頷いて真剣に聞いている。
そんな三人を見て千尋は、(この子達は言わなくても本当の奇跡に気づいているのかも知れないの。)と思いながら満面の笑みを浮かべた。
前回のクイズ
マロとミケは、何個のスタンプを集めたでしょう?
前回の答え
マロとミケは、4個のスタンプを集めた でした!
クイズ
モモは天にどんなメッセージを送ったでしょう?
答えは次回の後書きに書いているので、ぜひご覧ください。
そして、『修達』についてのストーリーは今回で終わりです。
次回投稿は、完成次第の投稿となりますので、ご承知ください。
よければブックマーク、評価をよろしくお願いします!
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
次回もよろしくお願い致します!




