第八十八話 小さなお花屋さん
いつも読んで下さって、誠にありがとうございます!
前回の振り返り
カラら達が雑談をしている時、お花屋さんへ向かっているマロ達と合流した。
そこからマロはちくわへ事情を話し、少しお花を分けてもらうことに。
カラらもモモの怪我のことから、みんなでお見舞いへ行こうと提案して、みんなでマロ達について行くことにした。
さて、マロとモモは仲直りできるのか…!?
今回も楽しんで読んで頂けると、幸いです。
「よし、じゃあ行くか!」
こうして、“みんなでモモのお見舞いをしようの巻”(?)が始まる!
………
「しっかし、鳩丸…。女の子好きをそろそろ治せ?」
鳩ノ介がため息をつくと、「逆に引かれちゃうぞー!」と鳩太郎も苦笑いをする。
「えっ?惹かれる…!?」
目を輝かせる鳩丸に、「そっちじゃない」とポッくんが嘴で鳩丸の頭を突く。
「まぁ…一羽くらいこんなヤツが居てもいいか。」
鳩太郎は「仕方ないな」と言うように微笑む。
「それもそうだな。」
「うん」と鳩ノ介も頷く。
そんな二羽に、鳩丸は「お前ら…!」と感動している。
「じゃあ、女の子ナンパして来るわ!」
タターッと走り出す鳩丸に、ポッくんは…引き止めることを諦めていた。
…
無事鳩丸が(振られて)戻ってきて、ポッくんたちはモモの元へ帰り始める。
「マロたち、後から来るんだよね?」
ポッくんの問いに、「?おう」と鳩太郎は首を傾げながら頷く。
「これはモモに伝えておくべきなのか…。」
「う〜ん」と悩んでいるポッくんに、「あぁ〜、確かにな」と鳩太郎は頷く。
「でもああ言うのってサプライズがいいんじゃない?」
鳩太郎がそう言うと、「なら、マロが友達連れて来るかもって言うのは?」と鳩ノ介が提案してみる。
「いいね、それなら怪しまれないと思う。」
「じゃあ、俺いい感じに伝えるわ!」
「うんうん」とポッくんと鳩太郎も賛成した所で、丁度家に到着した。
ちなみに鳩丸はと言うと…振られた悲しみに浸っていた。
「ただいまー」
それぞれがそう言うと、モモが寝室から顔を覗かせた。
「おかえり〜。どこ行ってたの?あれ?マロは?」
モモがこちらへ向かってきながら不思議そうにこちらを見つめる。
「気分転換にマロと朝の散歩行ってきたんだけど、マロが友達と偶然会って、その子達と遊びに行ったよ!」
鳩太郎の説明に、「なるほど…なら、ちょっとは元気が出たのかな…?」と呟くモモ。
「もしかしたら、マロ、友達連れて来るかもしれない!」
「そうそう」と鳩太郎が付け加えると、モモは「…ん?えぇぇ!?」と目を大きくする。
「急すぎない!?モモ、寝室に隠れてるから来させないようにしてね!」
モモは首をブンブンと振りながらそう訴える。
「でも、女の子もいたぞ?」
鳩ノ介の言葉に、モモは「女の子?ルナ達かな?お話ししたいな…。いやだめだめ、心配かけちゃうし…」と葛藤し始めた。
そんなモモに、四羽は顔を見合わせる。
「モモちゃん…。体のリハビリだけじゃなくて…心のリハビリも、必要だぜっ…」
謎に格好つけながら言う鳩丸。
その姿に、「さっきまで女の子に振られて落ち込んでたのに」とポッくんが呟く。
「ポッくん…それは言わない約束だぜ…うぅ…古傷が痛む…」
涙ぐみながら言う鳩丸に、鳩ノ介も「お前が一番必要だろ、心のリハビリ」と呟く。
「…そっか。そうだよね。」
ふとモモが言う。
四匹はモモの方をジッと見つめる。
「同じお家に住んでいる以上、治るまでずっと隠れ続けるのは難しいよね。それにいつまでもこうしてたらダメだよね!…。…マロとも今まで通り、仲良くお話ししたいし?」
モモは「ニコッ」と微笑み、「またあの大きい針刺されるのも嫌だしね…。考えただけで寒気がする…」と今度は体を震わせる。
「よし、モモの友達も来るかもなら、おしゃれしよ〜っと!」
そう言って早速どこかへ行ってしまったモモ。
取り残された四匹は、数十秒間黙っていたが、「元気になってよかった」と頷いたのであった。
………
一方マロ達は、ちくわの家の花屋へ向かっていた。
「あっ。もなかさん、危ないので歩道側を。」
カルべは一生懸命エスコートをしている。
そんな姿に、ルナとハナは顔を見合わせて笑っている。
「なぁ。アイツさ、どうにかなんないの?」
ちくわは面白くなさそうにカルべともなかを少し後ろから見つめている。
「オイラもカルべのガチ恋初めて見たし、知らねぇよぉ」
カラらの言葉に、「ちぇー」と不満そうな声をあげるちくわ。
「なになに?カルべの恋?」
話を聞いていたマロは、目を輝かせながら声を弾ませる。
「マロ〜…アイツ、どうにかしてくれよ〜」
ちくわの訴えに、「どうにかって、どうすればいいのさ!」と首を傾げる。
「オ↑レ↓の姉ちゃんなのに〜…」
「グヌヌ…」と歯を食いしばるちくわに、「ちくわ、なかなか可愛い所あるなぁ…」とカラらは苦笑いをした。
「でも、ちくわにはミカと言う存在がいるじゃん!」
マロがそう言うと、「ばっ、声でかい、マロ!」と照れているちくわ。
「…もしかしてぇ、付き合ってるのかぁ?」
カラらは「ニヤニヤ」としながらちくわの顔を覗き込む。
「う、うるせーな!何か悪いかよ!」
顔を背けるちくわに、「えっ!マジかぁ、冗談だったのに。幼馴染の恋人かぁ、いい関係じゃんかぁ」と楽しそうに笑った。
「ちくわもミカに何か渡したら?日頃のお礼に!」
マロの言葉に、「う〜ん」とちくわは考え込む。
「でも、恥ずかしいし…」
そして意外と乙女なちくわ。
「僕もモモと頑張って仲直りするからさ、一緒に頑張ろうよ!」
明るく笑うマロに、「…分かった。頑張ってみるよ」と折れたちくわ。
そんな微笑ましい二匹を見て、カラらは「平和だなぁ」と微笑んだのであった。
…
様々な店が並んでいる曲がり角に、ポツンとある花屋。
外にいくつか並んでる草花が緩やかな風になびいていて、どれも可愛らしい。
ドアには「CLOSE」と書かれている看板がかけられていた。
朝早いため、まだ開店していないのだろうか。
カランッ
ドアが開く音がする。
出てきたのは店主、菜花照子だった。
「よいしょ、お早う、いい天気ねぇ。今日もみんな可愛いわぁ。」
照子は高齢であるにも関わらず、重たいジョウロを持って力強く歩いていた。
「あっ、おばあちゃん!私やるよ?」
後から出てきた艶のあるロングヘアーの若い女性は、孫だろうか。
「あら、花凛ちゃん。いいのよぉ」
照子は「ほほほ」と笑いながら花凛の肩をポンと叩いた、…つもりだった。
「いたっ、お、おばあちゃん本当に力強いよね…」
肩をさすりながら、花凛は苦笑いをする。
「あ!ママがいる!…マロ、こっちだぞ〜」
ついに花屋が見えて来て、どこかに行こうとしていたマロを引き留める。
「いい匂いでつい…」
グルルル…とお腹が鳴り、「えへへ〜」照れているマロに、ちくわは「やれやれ…」とため息をついた。
「…一緒におやつもらう?」
ちくわがそう聞くと、マロは目を輝かせる。
「いいの?」
嬉しそうなマロを見て、「おう!特別だぞ!」とちくわは笑う。
「ありがとう!僕のお家でもおやつ沢山食べようね!」
おやつを貰えることが決まったマロは、一気にテンションが上がっている。
そんなマロを見て、ちくわとカラらは顔を見合わせて微笑んだ。
「ママ!ただいま〜!」
ちくわが元気よく言うと、「あら、ちくわ、もなか、帰って来たのねぇ」と照子はにっこり笑う。
「んん?今日はお友達を沢山連れて来たのねぇ」
照子は「一、ニ、三、まだいる、四、五…」と一匹数えるごとに驚いている。
「可愛い〜」
花凛は異様な集合具合に、ついついスマホで写真を撮っている。
「全員で…10匹もいるわぁ、しかも鳥さんも!」
やっと数え終わった照子は「まぁまぁ…」と口元に手を当てながらまだ驚いている。
「でもごめんねぇ、全員は中に入れないのよ」
優しく話す照子に、ちくわは「う〜ん」と考える。
「じゃあ、オ↑レ↓とマロでお花を選んでくるから、みんなはここで待ってて!」
ちくわの出した答えに、みんな顔を見合わせる。
「…ウチらもお花見たかったけど、ここに来た目的はモモちゃんとの仲直りだもんね。」
ミカは「うん」と頷き、「行ってきな!」と微笑んだ。
他のみんなも「うんうん」と頷いている。
「ありがとう、じゃ、行ってくるぜ!」
ちくわは「入ろーぜー!」とマロに言いながら、一足早く店内へ入って行った。
「お邪魔します!!」
マロも一礼して、ちくわに続いて行った。
「あら、2匹だけ入るのね。みんな、ゆっくりして行ってちょうだいね」
照子はそう言って看板を「OPEN」にひっくり返した。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます!
前回のクイズ
集合場所へ向かう途中、カルべとカラらが一番最初に出会ったのは?
前回の答え
ココ でした!
クイズ
ちくわのお姉さんの名前は?
答えは次回の後書きに書いていますので、よければご覧ください。
次回投稿は、完成次第の投稿となりますのでご承知ください。
小説は楽しく読んでいただけましたでしょうか?
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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次回もよろしくお願い致します!




