表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/30

後輩というよりは、もはや友達だ。

昨夜思いたって、急きょ『バレンタインデーとホワイトデー』に因んだ連載を始めることにしました。

ラストはもう決まっていますので、必ず完結いたします。

どうぞ、ラストまでお付き合い下さいますように。

 いつの間にか隣にいるアイツ。

 気がつけばすぐ横でちょっかいをかけてくる。


 自分の身長が175センチだからと、私の背が低いと言ってはからかう。

 私だって161センチはあるから、決して低い方ではないと思うケド。


 今だって私が目の前に立っているにもかかわらず、私の頭越しに遠くを見渡して、「あれ? あっこいないなぁ」だって。


 私は池田 あい。高校2年生。体型はまあ、普通。髪型は肩に掛かるくらいの長さ。髪の量が多いからヘアカットの時、結構いてもらっている。『あい』って呼ばれたいのに、みんなは『あっこ』って呼ぶ。『こ』なんてついてないのに。


 アイツだってそう。

 ひとつ年下のくせに、『先輩』なんてつけて呼んでくれたことなどない。

 いつだって『あっこ』って呼び捨てにする。


 田中 碧斗へきと。アイツは碧斗の『碧』から『あお』って呼ばれているけど、私は『あおくん』と呼んでいる。まるで年齢が逆のようではないか。


 しかも同じフォークソング部の『先輩・後輩』の間柄。他のみんなのように『あっこ先輩』と呼んでくれてもよさそうなものを。

 その上、敬語なんて一切なし。どういうこと?

 

 部活の後輩というよりは、もはや友達だ。


 まあ、それでもいいとも思うのだけど。


 あおくんは、なかなかのイケメンで、今売り出し中のちょっと硬派な若手俳優に似ていると、クラブの中でも人気がある。昨年の4月に入学して、我がフォークソング部に1年後輩として入部してきたわけだが、その時にはすでに同学年の彼女がいたという。


 まあ、半年ほどでお別れしたようだけど。

 でもなぜか碧くんに彼女がいた間も、ずっと今と変わらず仲良く、というかおちょくられているというか。ふたりで先輩のコンサートに出かけたりなんかして。

 うーん。やっぱ友達感覚なのかな。



 そんな私たちだけど……。



お読み下さりありがとうございました。


次話「もうひとりの後輩」も今夜更新します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ