スターウォーズ( STAR WARS ep Ⅳ ) その2
スターウォーズ(STAR WARS)は、
ジョン・ウィリアムスの音楽があったからこそ、今の地位をきずけたのではないか。
スターウォーズの映画より、むしろ、音楽の方が好きな、わたしは、そう思います。
たしかに映像もいいです。
面白いし、ひとりひとりのキャラもすごくいい。
もう、全員、個性があって深みがあります。ロボットコンビも楽しい。
撮影方法が素晴らしい。すごい特撮技術。
CGのない時代、一体、どうやってあんな絵を撮ったのか。
子供のころは、その特撮方法ばかり気にしていました。
プラモデルをつぎはぎして宇宙船を作り、スクラップを集めてロボット。
廃品の懐中電灯からライトセーバー。
写真を、手作業で切って並べて、デス・スター。
アニメのように模型を動かし、
カメラの前に絵を置いて(手描きの絵)、人がいる所を切り取って、絵の向こうに人が立って演技するのを撮影する……。
おもしろかったですね。ジョージ・ルーカス、ホント、すごい。
技術とお金がなくても、工夫で、やればできるのです。
でもっ、
物語の内容がうすい。
(エピソード4の話)
結局、主人公、ルーク・スカイウォーカ―が、レイア姫を助けに行って、追いかけて来た、帝国のデス・スターをやっつけただけ。
そう言えば、ルーク役のマーク・ハミル。
吹き替え版では気づかなかったけど、デス・スターを倒し、Xウイング(戦闘機)で基地に戻ると、大勢の仲間たちに囲まれました。
後ろから、レイア姫 ―― キャリー・フィッシャー ―― が、「ルーク!!!」と言って、抱きつくと、
ルークは、「レイア」じゃなくて、「キャリー!!!」って叫んでましたね。
キャリーはウケて笑ってます。NGシーンにしないで、この喜びあう、楽しい雰囲気をそのまま作品に使っちゃう、
ジョージ・ルーカスのノリが最高です。
ストーリーはうすかった。でも、ヒットしたから、わたしたちは続編を楽しむことができます。
ヒットして本当によかった……。
そのヒットに、ジョン・ウィリアムスが大きく寄与している、と、わたしは勝手に思っているのです。
なぜなら名曲が多い。
そして、何より、物語全体を包む統一感、登場人物の感情、物語の意味、それらを音楽で表現しています。
だから、深みが増して、すばらしい映画になった。
それ以前にも、フルオーケストラを用いたSF映画作品はあります。
スタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」。1968年、公開。
ただ、ここで使われているのは、リヒャルト・シュトラウスの交響詩、「ツァラトゥストラはかく語りき」とか、リゲティの「ルクス・エテルナ」や「レクイエム」などの、クラシックの既存の名曲です。
雰囲気を作るのには、とても成功しているけど、音楽が、物語を物語るってのはなかった。
ほんとうは、キューブリックは作曲家アレックス・ノースにオリジナルの曲を依頼していたけど、未完成のうちに、アレックスが病気で倒れちゃたそうですね。
スターウォーズの曲には、4つのテーマがあります。
他にも、ジャワズとか、デス・スターなどのテーマがあるけど、重要(大好き)なのは、4つ。
1、ルークのテーマ
2、ベンのテーマ
3、レイアのテーマ
4、ダース・ベイダーのテーマ
これらが、映画の始めから終わりまで、入れ替わり、重なり合い、絡み合い、姿を変えて登場します。ベートーヴェンの「運命」とか聴くと、そのイメージがつかめるかも。
そして、そのテーマは、ただその人物を想起させるだけでなく、その人の心象、想い、過去や感情なんかが表現されてるんですね。
1、ルークのテーマ
これは、オープニングで使われたもの。スターウォーズの代名詞。基本は、若々しく、強く、うきうきするような感じ。楽譜を見ると、真っすぐで、単純て感じもしますね。
(注: 楽譜は、分かりやすく、演奏しやすいようにアレンジしてあります)
2、ベンのテーマ
これは、オビ=ワン・ケノービ(ベン・ケノービ)のテーマ。フォースのテーマとも呼ばれます。ルークが砂漠でたたずむシーンで流れる、切なくて哀愁ただよう名曲。ジーンときちゃいますね。最高です。
挫かれた正義、滅びたジェダイの騎士の悲しさ、孤独、そうゆうものを感じます。
エピソード4のラストのファンファーレ、表彰シーンでも流れます。それが、ジェダイの再興を予感させるのです。
3、レイアのテーマ
ベンのテーマとならぶ、名曲中の名曲。美しく、ロマンティックなメロディーです。もう何も言うことがない。ホルン、すばらしい。フルートやオーボエ、弦もみんないい!
ハートが熱くなります。
4、ダース・ベイダーのテーマ
言わずと知れた、悪の権化。暴力と裏切りの象徴。
たぶん、わたしが、昔、レイア姫が「すごく、キレイな人だなぁ」と感じていたのは、ルークによる、レイアが「美しい人」っていう、言葉の誘導と、美しい音楽のためなんじゃないかなぁ、と思います。
これは応用できるかも。異性と会う時に、聞こえるか聞こえないかの音量で、ロマンティックなメロディーを流しておけば、印象を変えられる。
たぶんね。スマホで大音量、はダメ。
シリーズが続くに従って、音楽も進化していきました。エピソード1からはコーラスも入り、ダースモールの戦闘シーンはすごいですね。
たぶん、テンポの速さとか、主題の繰り返しなどで、ドボルザークの「新世界より」三楽章などを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、
超えています。
わたしたちは、今、新しいクラシック音楽の歴史に立ち会っています。
1975年、ジョン・ウィリアムズは、スピルバーグ監督の「ジョーズ」の作曲を手がけました。あの有名な、低音の「デーレン……、デーレン♪……」の曲。
ジョージ・ルーカスは、スピルバーグの紹介でジョン・ウィリアムズに出会います。
そうして、スターウォーズの曲が生まれました。
これはひとつの交響曲、交響詩です。
映画は目をつむっていてもいい!
(ホントは良くないけど)
色んなテーマが、どこでどのように出てくるのか意識するだけでも、おもしろいですね。
特に、「ベンのテーマ」と「レイア姫のテーマ」は、必ず聴いておかねばなりません。
必聴です。
心が熱くなること請け合い。
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スターウォーズの曲はアレがいいです。惑星タトゥイーンでルークが二つの月を見ている時に流れるやつ、あるいはラストの表彰式な何かで勇ましい感じで流れる、エピソード4のテーマ的な、あのセンチメンタルな哀愁を感じる、晴れ晴れしいあのアレです。( Kan 先生 )
みなさま、おすすめ、ありがとうございます!
Y(#^.^#)Y
さて、次回の曲は、なんでしょう~。
クイズです。
どなたが当たるかな?
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