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四ノ太刀【逝く時という物は必ずある】

 朝、事件勃発ッッッ!!!!!!! 〜〜〜閉鎖された密室DV(暴力)〜〜〜

 

 こんな題名とサブタイトルでアニメが作れそうな光景が今繰り広げられている。

「アンタ!(つい)に知らない女の子を連れ込んで……やったのねッッ!!!!」

 無論俺は茉理の持っている木製の槍で突かれまくれ、倒れても追撃を喰らい続けているので返答は出来ない。死と生の境をさ迷っているところである。

「あ、あああああああアンタは、アンタっていう奴はッ!いつかやると思って近くに武器隠して置いて正解だったわ!!アンタみたいな…アンタみたいな奴は死ねッ!!!」

 言われなくてもこのまま突かれ続けてたら死にます。

 ああやべ。ツルギを泊めたのは選択肢的に間違いだったんだな。ひぐ○しだと死亡してる主人公なんだろうな。いや、俺もそろそろ死ぬけどな。

 妹よ…せめて届いてくれ。兄は…冤罪(えんざい)だった…。


 ――――――――――ドスドスドスドスドスドスドスッッッ!!!!!!!

 ズドォッ!バキィッ!ゴスッ!ズドスッ!


 うごぉ…俺はもうダメだ…。俺の屍を…誰が越えるのか知らないけど、越えてゆけぇぇぇえ…。

「むぅ…騒がしいぞ若造…」

 目を擦りながら寝惚けを振り払おうとしている。

 あ、まずいぞ。意識が遠くなって行く。ああ、俺はやはり冤罪で死ぬ運命だったのか。

 従妹に勘違いされて槍で突きまくられて死ぬってどんなバッドゲームだろうか。二条院のなく頃にとかそんな題名で同人ゲームを出したら売れるだろうか。

「おぉ、これは斬新な夜這いなのかの?」

 本当に夜這いだったら斬新にもほどがあるよな。

「殿―――!!!わたしを抱けや――――ッッ!!!」みたいな?あはは、気絶寸前なのにこんな余裕な考えが出来る俺も凄いな。そろそろ生命的に命がサイレン鳴らしてるんだがどうしよう。

 ツルギは可愛い鳴き声みたいな欠伸を出しながら体を振っている。眠気を出そうとしてるのか。俺は魂が出そうだ。そういや魂にも重さがあるって知ってた?

「しかし、夜這いにしてもな。おい小娘、その辺でやめてやったらどうじゃ。若造が痙攣(けいれん)しておるぞ」

 ツルギが女神に見えた。

 だがTシャツとスポーツパンツという妙な格好が更に状況を激変させる。

「あ、ああああああアンタ小学生みたいな子になんて格好させてんのよ!死んで詫びなさい死んで!」

 よく聞くけど死んで詫びるって誰に詫びるんだろうね。神か。変態でごめんなさいって天国で土下座をすれば良いのだろうか。それはちょっとなぁ。

「これこれ、この服はそこの若造に貰ったものじゃ。別にいやらしい格好ではあるまい」

「なおさら悪いわよ!わかってる!?その格好はこいつの趣味よ!」

「動き易くて良いと思うのじゃが。確かにこの上着は大き過ぎてかなわんがな」

 また茉理の突きの速度と力が上がった。気絶する前に飛び立つかも知れない。あの大空へと旅立つ。

「っていうかアンタ大丈夫!?このバカに何かされなかった!?」

 安心しろ。俺はまだ健全だ。

「ん?何かされたかと言われればされたぞ?」

 

 ―――――――バキッドゴゴッズドスッズビシュ

 ンギャァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァ――――――――……………


「電話というものを教えてもらったのだがな。これが中々興味深いもので…む?」

 二条院、夏。ツルギという名の少女の言い違いで、俺は救急車沙汰になりそうなほどに追い詰められた。もちろん病院までは行かなかったが重症でございます。



「で、なに?アンタはこの子を蔵で見つけて保護しただけなの?」

 茉理が正座をしながら目の前で偉そうにしている。

 半目にした眼で「こいつなに言ってんの?」みたいな眼光で見て来ている。

「マジなんですよ茉理さん」

「まぁとりあえずそれは良いとしてもよ?この部屋の穴をあの子が開けたの…?」

 あの子とはツルギのことだが、俺をボコボコにした後に壁の穴を見付けたらしいのだ。やる順序があってるのかあってないのかわからないな。

 しかし、ツルギのあの刀の力はばらしていいのだろうか。

「おぉ!若造若造!箱に人が出て来たぞ!」

 …そりゃテレビだ。というより言わない方が良いんだろうな。

「いや、あの穴は俺が開けたッ!」

「は?」

「実は夜中に猛烈に熱烈に星が見たくなってな!ウヒョォオオ―――ッ!!!って声聞こえなかった!?」

「聞こえるわけないでしょ!もし聞こえてたとしても血筋にそんなのがいるのが嫌で聞かない振りするわよ!」

 この従妹はこんな非現実な状況になっても正論を言うキャラだっただろうか。

 いや違うな。変な技名言いながら効果音付けて地面を(えぐ)り取る女だ。もはやギャグ漫画としか思えないことだっていつかやり遂げてしまうだろうと俺は確信してる。

 例えば部屋の壁に人型の穴を開けるとか色々。

「だいたい、アンタが言ってる時ってもう深夜じゃない。あたしなんてもう寝付いてる後よ」

「随分と良い子な生活だな。俺は寝たくても寝られなかったんだぜ。睡眠不足だぜ。眠いぜ。体が痛いぜ。そろそろ逝っちゃうぜ」

「逝けば良いじゃない……そ、それより、なんで…あ、あああああの子と一緒の布団で寝てたのよ…?」

 なぜあの子を噛みまくるのか知らんが、とりあえず弁解をしておこう。

「だから布団が一枚しかなか――」


 ―――――――バキィィイイイイッ!!!


 顔面を強烈に殴られた。

「何するんだよ!?鼻血が出ました!」

「あ、あああああアンタが悪いに決まってるじゃない!か、壁に寄り添って寝れば良かったでしょ!?」

 来ました理不尽。エクス・カリバーの威力並みに理不尽です。

 しかし怒りながらでも顔が近付くと可愛いのがわかるなぁ。顔だけは良いんだよ顔は。

「ッッッ!!!な、なに見てるよ!!!」

 腕組みをして少し距離を取ってしまう茉理。

「いや、別に?どうかしたのか?」

「な、なんでもないに決まってるでしょ!というか、み、見ないでよ!」

 テラ理不尽ですね、わかります。というか見るなは話し合う時だと無理なのではないでしょうか。そりゃ話すのが苦手っていうやつもいるけどお前は違うよな。

「話し戻すけど…何で違うところで寝なかったの…?」

「だから言っただろ。布団が一枚しかなかったんだって」

 何だか無限ループで理由を聞かれるような気がするのは俺の気のせいだろうか。

「あ、あたしのこと……って言った癖に…」

 なんだか物凄く重要なことを茉理さんが呟いたように思ったんだが、とりあえず気にしないでおこう。

「で、ツルギって言ったっけ?」

「む?どうかしたのか小娘。汗が流れ過ぎて見るも無残だぞ」

 まあ確かに汗で前髪が額に付いているがそんなに無残でもないよな。元々が美少女だし。


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………

 

「待て茉理!ムカつくのもキレるのもわかる!だがか弱い子供に木製の薙刀を向けるのはまずいぞ!!」

「放しなさいよバカ冬兎!む、むむむ無残って…ッッ」

「大丈夫だ!俺なんて可笑しい顔とか言われたから!」

「アンタは良いの!元々可笑しい顔だから良いの!で、でもあたしを無残っていうのは、ゆ、許せない…!」

 俺は良いんだな俺は。元々可笑しい顔らしいです。

「い、今は許してやるからサッサと落ち着け!」

「放せ――――――ッッ!!!!バカトウトォオオオオオオオオ――――――ッッッ!!!!!」


 二条院、夏。今日はまだまだ続きそうな気がします。

今回は茉理さんが久々に登場しております。

というわけで、物凄くツンデレが出てますがお許し下さい。

きっとツンデレ好きな人もいると思うのですよ。


ツルギがあんまり話さない今回、あんまり宣伝することがない…のです。

とにかく、制作中の秘話を話したいと思います。

……ここを見てくれている人がいるかどうか。


茉理ちゃんは前からツンデレキャラが自分の中で定着していたのでこうなりました。

まぁ、あれですよ、考え始めた後ではもう遅い。

実際この小説はその時閃いたことをささっと書いただけですから、余り考えてないんですよね。

ツルギの性格も昔の人なら高飛車なのかなとか思って書いたんですよ。

……計画性ないなぁ…。


効果音に定評のあるうp主になりたいです…。

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