表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/48

優梨奈誘拐事件④


「えへへ。つよいつよい」

「ゆず、油断しちゃ駄目よ。仮にも一位を獲得していた支部よ」

「わかってる、わかってる。ーーそれ!」

空中に浮いている柚葉のステッキから魔導弾が放たれたーー

「もう、本当に分かってるの」

乙葉もそれに合わせて魔導弾を放つ。


「千夏お願いーー」

「わかったの。エリアウォール」

千夏を中心に広範囲に防御障壁が展開された。


「しょうへき?むだむだ」

乙葉の放つ魔導弾は、障壁で回避した。


しかしーー

柚葉の魔導弾は障壁を貫いた。


「なんで?」

千夏は呆然としている。


「千夏、避けなさい」

「私の防御障壁が・・・」


エリカが身を呈して千夏を突き飛ばしなんとか回避した。


「カケちゃん・・・」

エリカは、倒れ込みながらカケルにすがるように見る。


「貫通術式弾ーー」

「貫通術式?」


「防御障壁は完璧ではない。通常、魔導弾を防御回避する陽極防御と普通の銃弾等を防御回避する隠極防御が存在する。つまり防御障壁はどちらかしか防御回避出来ない」


「案外早く気づいちゃったみたいよ」

「普通なら訳が分からずパニックになるのにね」


早坂乙葉、柚葉姉妹は余裕そうな表情で笑っている。


「千夏の防御障壁じゃ回避出来ないってこと?」

「防御障壁自体には問題ないよ。あの二人を同時に打たせないように分散するしかない」

空中に浮いている双子の姉妹を見つめながら僕は、攻撃する機会を伺っていた。


「この分だと姫ちゃん出る幕ないね」

「だから、油断しないの。相手はあの神崎カケルよ」

二人は余裕の笑みを浮かべてカケル達を見下している。

何とかその笑みを消してやりたいーー


しかしーー空中に浮いているのですら厄介なのに貫通術式弾を意図的に魔導弾に混ぜて打ってくるのは更に厄介だ。


「おねえちゃん、威力は弱いけど拡散弾で痛めつけて遊んでやろうよ」

「ゆずは、本当に遊びたがり屋さんね。でも、それは楽しそう」

早坂姉妹は銀色に杖をカケル達に向けて構える。


「させない!爆発(ボム)

キーがボムを発動させる。

「ーー毎度毎度同じ手を喰らうゆずちゃんじゃないのだよ」

柚葉が手を挙げると、魔導障壁が発動する。

「第九支部のメンバーもたまには役に立つわね」

公園の隅で固唾を飲んで見守っている第九支部のメンバーの一人が障壁を発動させた。

キーのボムは障壁により回避された。

柚葉は得意な笑みを浮かべた。

「ーーこっちの攻撃は回避出来るかな」

銀色の杖より無数の魔導弾が放たれた。


「数が多過ぎるーー回避不可能だ」

「みんな私に触れて! 早く」

言われるがままにみんな優梨奈に触れると、

「テレポート」

一瞬にして全員がその場から姿を消した。


「きいぃぃぃーっ! またこのテレポート」

「本当に面倒な能力ね」

「おねえちゃん何とかならないの?」

顔を真っ赤に膨らませて苛立つ柚葉。

乙葉はチラッと公園のジャングルジムの前でボーっと立っている乙姫を見てたーー


「私たちの攻撃は目で見えるからテレポートで回避し易いのよ。例えば見えない攻撃ならテレポートで回避するのは不可能ではないけど難しいわよね」

「うん、見えないのは難しい」

「姫ちゃんの衝撃波が凄いのもその一つだと思うわ。目に見えない無形の攻撃、ある意味最強の攻撃ね」

「おお! 姫ちゃん凄いね」

「・・・・・・」

「ーーおねえちゃん?」

「ゆず、少し離れましょ」

ゆずの手を引っ張り第九支部のメンバーたちの方に移動する。


「・・・おねえちゃん、痛いよ。 どうしたの?」

「姫ちゃんが・・・」

「えっ? なに、なに。 姫ちゃんがどうしたの?」


第九支部のメンバーの元に降り立った早坂姉妹。第九支部のメンバーは皆、早坂姉妹に注目した。


「すぐに魔導障壁を貼りなさい。 また、ランクの低い者は今すぐこの場を離脱しなさい」

騒わめく一同ーー

「あの、どう言う事ですか?」

第九支部のメンバーの一人が疑問を投げかける。

「とにかく、言われた通りにしなさい!!」

第九支部のメンバーは乙葉が焦っているのだけは伝わった。

「おねえちゃん・・・」

柚葉も不安気な表情を浮かべ乙葉の表情を覗き込んでいる。


「あ、あ、あの・・・団長のま、魔導量が・・・」

震え出すメンバーの一人。

「本当だ! これヤバイんじゃーー」

感知系の能力者が騒ぎ出す。


そして、視線をジャングルジムの乙姫に移したーー


乙姫は変わらずジャングルジムの前でボーっと立っているがその周辺に魔導力を高める時に気圧の変化が起こる。その時に生じる歪な風が巻き起こっている。


「ま、まさかこれってーー」

第九支部のメンバーにはこの場面の記憶がまだ新しく残っている。

フラッシュバックされる残像と記憶の断片。


「もう、遅いわーー誰にも止められない」

柚葉を抱き締める乙葉。

「ん? おねえちゃん」

柚葉は何が起こっているのか理解がまだ出来てないようだ。









数日前、第十支部は崩壊した・・・





第九支部のメンバーも巻き込み全てを破壊し壊した。



乙姫可憐の暴走ーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ