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茜の過去

「母さんが女神候補生だって⁈」


ギルシェの言葉にジンは一瞬驚くが、気落ちして床にひざまずいている茜(ジンの母親)を横目でチラリと見ると


「そんなばかなことあるかよ!母さんはこの世界の人だ!」


「お前、ジンが信じる信じないかは、お前の勝手だ。しかし私の言葉に嘘はない」


ギルシェは表情を変えず、ジンに言った。しかしそのギルシェの瞳は、嘘偽りのない瞳。

誰が見てもわかるような瞳。

ジンもギルシェの目を見て、この人は嘘を言ってないと、そう思った。

だが‥‥‥


「し、信じられるかよ!母さんが女神候補生なんて!」


ジンはギルシェを睨みつけた。だが、ギルシェの瞳はたじろぐどころか、その瞳を見つめていると不思議と真実ではないのか?と思えてきてしまう。

寧ろ、ジンの心の方がたじろぎ始めた。


「信じられるかよ‥‥‥信じられるかよ!母さんはこの世界の人だ!俺や舞を女手一つで育ててくれたんだ!オヤジが居なくなってから‥‥‥育ててくれたんだ!」


ジンにはわかっていた。ギルシェは嘘を言ってない事に。

だが‥‥‥悔しかった。悔しくて仕方なかった。

まるで自分の母親が、人ではない言われ方に。

その時、ジンの記憶がチラリと霞む。

舞が力によりいじめられた事。それにより不登校になった事。

そして自分も小学生の頃に力によりいじめられた事が‥‥‥


「なんでなんだよ。なんで俺達家族だけが、こんな目に合うんだよ!」


ジンは悔しさのあまり、目を潤ませる。その潤ませた目を腕で拭った。

そんな姿を見たメイリは哀れむ様な表情をして


「‥‥‥けど‥それが真実‥」


メイリの言葉に、ジンはゆっくりとメイリを見る。いや睨みつけるかの様に。


「なんなんだよ真実‥‥‥真実て!俺達家族は普通に暮らしたかった‥生活したかっただけなのに!なんでなんだよ!」


「ジン!」


「か、母さん⁈」


「ジン‥‥‥もういいの。もういいのよ」


「えっ?母さん?」


茜はジンの心の叫びに我に帰ると、ゆっくりと体を起こす。しかしその顔、瞳からは涙が流れ出ていた。

子供達に真実を打ち明けねばならないと言う気持ちからの涙が流れ出ていた。


「その人の言う事は‥‥‥本当よ‥」


「‥‥‥母さん?‥‥‥本当ってどうゆう事だよ」


「ママ?」


ジンと舞は、茜を見つめる。


「私は‥‥‥私は‥‥‥女神候補生だった」


「母さんが女神候補生?嘘だろ?」


しかし茜は首を小さく横に振る。


「嘘だろ!嘘だと言ってくれよ!」


茜はジンを見ないで、また首を小さく横に振る。


「冗談だろ?冗談だよな?母さん。俺は‥‥‥母さんはこの世界の人だと思っていた。俺や舞の力はあのクソオヤジから引き継いだ力だと思っていた」


「ジン‥‥‥舞‥‥‥いつかは、いつかは話さないといけないと思っていたの」


「じゃあ、ママは‥‥‥」


「ええ、舞。私はアンダーワールドの女神候補生‥‥‥いえ、元‥と言った方が‥‥‥」


重い口を開く茜に、ジンと舞は茜を見つめる


「本当に母さんは‥‥‥」


「ええ、ジン‥‥‥そして私にもパートナーはいたの」


「!‥‥‥パートナーて‥‥‥まさか!」


「ええ‥‥‥ジン、あなたの思っている人よ。あの人‥‥‥大樹寺 弦‥‥‥貴方達のお父さんが私のパートナーだった」


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