栗丘車両基地、入線!
伏原線の車両基地は栗丘駅の奥にある。
よーするに、また出発するってわけだ。
「カラカラカラカラカラカラカラ…」
この音もいいんだよな。ディーゼル!て感じがしてね~。
よし、じゃあ行くか!
「戸閉め点。出発。」
「制限よし、信号良し。」
2分後…
「停止位置良し。停車。」
ふぅ~。これで終わりだな。
「おーい!」
「おっ!井上か!」
彼女は井上沙織。伏原線の車両整備士だ。
「おいおい。気をつけろよ?」
「むぅー。分かってますよ~。そういう整備長が走ってるじゃないですか~。」
「あっ。整備長。今日もよろしくお願いします。」
この髭面のオヤジさんは大沼啓二。伏原線栗丘車両基地、列車整備部の部長だ。
「結局、二人とも走るんだな。」
「全く、いいじゃねえか。」
「いや、さっきサリちゃんに気をつけろって言ったばかりだろ?」
「気をつけろだからな。気をつければいいんだよ。」
「ん…、まぁ、気をつけろよ?」
そういや、説明してないな。このおっさんとお爺さんを足して2で割ったような人は
田中亮。ここ、栗丘車両基地の基地長だ。
そうそう、ちなみにサリちゃんは沙織の事だからな?
「あの~。」
「何だ?ダイ?」
「えっと、整備をお願いしたいのですが…」
「あ。あぁ、そそだな。」
「そそうですね。始めましょう。」
ぜってーこの二人忘れてたな。
「それじゃあ、お願いします。」
二人「まっかせとけ~~」
「ダイ君、気をつけてね。」
「はい、亮さん。」
よし、とっとと帰って寝るか…