ここ……… どこ?
「よし、落ち着いたな。
まずは、外にでよう。」
「そうだな、行くぞ。」
確かに今は安全や現状を確認するためにも外に出た方がいい。
全員「…………………………………………………」
「ここは…………………」
「どこなんだ…………………
町が消えた…?」
いや、そんな…
町が消えたなんて。夢では…無いよな。
いや、でも…
「みんな落ち着け。この状態じゃ何が起きたのかも分からない。
サリちゃん、携帯は?」
「ダメです!繋がりません!圏外です…」
「カズちゃん固定電話は?」
「こっちも無理ですね。
そもそも電気が止まってます。
このままじゃ…」
「あっ。
電気ならどうにかなりますよ。
言うのが遅れてすみません!
昨日全駅の屋根に太陽光パネルと蓄電池を取り付けたんです。栗丘と車両基地以外の駅なら問題ありません。」
「おいおい、言うのが遅いよ。
まぁ、今回ばかりはこれが無かったらサヨナラだからね。
別にいいさ。」
この人スゲェ…
いつの間に付けたんだ?
全駅だろ?そう簡単じゃ無いはずだ。
まぁ、それは置いといて。この後どうするかが先だ。
「じゃあ、どうしますか?
輸送車と保線車両で伏原まで行ってみますか?」
「それいいね。
そうしよう。じゃあ、保線と輸送車1両で伏原まで行って、伏原駅の佐藤君が居たら連れてきてくれ。
長居はしなくていい。
じゃあ~、整備長とダイ君と岩根さんの3人で行ってきてくれないか?」
3人「了解!」
んじゃ、先ずは基地に行きますか。
基地は~
特に何も起きてないな。
車両も大丈夫そうだ。
「岩根、倉庫の中で無くなったものは有るか?」
「こっちは大丈夫です。
そちらは?」
「問題ない。
にしても、森ばっかだな…
町が消えたってより俺らが移動したみたいだな…」
俺らが移動した?
まさか…
異世界!?
いや…そんなことがあるもんか?
異世界転生なんて小説やアニメの中の話だろ?本当に起きるのか?
いや、でもそうなるとこの事態が説明できない。
やっぱり異世界なのか…?
いや、それよりも伏原に行く方が先だ。
伏原には佐藤がいるはずだし、他にも誰かいるかも知れないからな。
「じゃあ、そろそろ行きましょう。
時間がありません。」
「ああ、そうだな。準備してくれ。
先頭は保線でいいのか?」
「ええ、その方が良いと思います。
輸送車が前だと何かあったときに詳しく調べられませんからね。」
「確かにそうですね。
ゆっくりと安全を確認しながら進んだ方がいいです。」
じゃあ、保線が前、輸送車が後ろでいいみたいだな。
「分かりました。
急いで繋いできますので、外のポイントの手前で待ってて下さい。」
「電源は…問題ないな。」
「グォーーーーーーーン!」
「連結も…問題なし。
ここまでで3分か。まぁまぁだな。よし!じゃあ、さっさと行きますか!」




