epφ はじまったプロローグ
これはただの思い付き。
どこまで行くかは作者にもわからない。
それでもよければお付き合いお願い申し上げます。
気だるい猛暑の中、僕ら学生徒は授業を受ける。
これは義務付けられた行為で、残りの半年はこれを繰り返す。
僕は頬杖を付いて外を何気なく見る。
入道雲が青空を覆うのに忙しいのか、隠そうとでしゃばる。
こんな平凡な日々に僕は苦痛を感じていた。
……いや、虚無感かも知れない。
つい数日前までの出来事を思い返しては打ち消す。
僕は世界を救った。この、平和と言える世界ではなく、別の、幻想染みた異世界を、だ。
だがそんなことはもう終わったことだ。
――僕が終わらしたのだから。
きっともう関わることはないだろう。
だから僕は現実から逃げるのだ。
「――っ!?」
外の風景が一瞬灰色に変わる。
今、ノイズが走ったように頭に痛みが走る。
「……ん、なんだ?」
一人の男子生徒が声を上げる。
「……なんか揺れてる」
別の生徒の声も上がる。
僕はそこで気付く、これは余震ではないかと。
少しずつ揺れが大きくなる。
クラスのみんなが騒ぎ出す。
「み、みなさん。慌てないで、机の下に隠れてくださいっ」
生徒達は面白そうに気軽に談笑したりする。
僕は焦った。
とんでもない予感がする。
だから口走った。
「――みんな、伏せろっっ!!!!
と。
揺れは大きくなり窓が割れそうになる。
回りが慌て出した時には遅く、僕は思った。
これからよくないことが起こる。
これは経験上そうなると思ったからだ。
――――そして世界は凍結した。