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第23話 買い物を終えて夜が来る

《破壊尽くされたミロ広場》


『千里眼』


「ハァ……ハァ……やるじゃないか。二枚目野郎。俺様の本気を少しだけど引き出すとはな」

「ハァ……ハァ……お前もな。金髪三枚目。まさか。このAランク上級冒険者の俺をここまで追い詰める奴がいるなんて思わなかったぜ」


 『千里眼』を使って、遠くから2人の様子を見ているよ。


 ボロボロ姿の握手を交わし合ってるよ。熱い男の友情でも芽生めばえたのかな?


「それにしても。派手に暴れたな。ちゃんと全て直して帰れよ。エロ野郎!」


「ハハハ! 何を言ってやがる! お前がそもそも。俺に勝負を吹っ掛けてきたんだろうが! お前が全部直せ。この野郎!」


 なんかりずに、また闘いを始めようとし始めたね。


「お客様方! 当店でのお支払がまだなのですが?」


「「あん?」」


「店の前で暴れやがって! 商売上がったりだろうが! どうしてくれんだ?」

「道路の破損。修繕費もろもろ払うもん。払ってくれよな」

「衛兵を呼んだからな。それと冒険者ギルドにお前達の討伐依頼を出した。もうじき、お前達は王都中のおたずね者になるぞ!」


「「な、何だと? これも全部。お、お前のせいだ! この野郎」」


 うわ! 言葉がシンクロしてるよ。仲が良いね。あの2人。


「とはいえ。周りの建物を壊した原因も僕にあるし。レストラン代以外にかかったお金は後日。ミロの人達に送っとこう……修繕は『恢復かいふく眼』で全部直してと……」


恢復かいふく眼』


 うんうん。これで良し……それにしても。あの2人。親友同士になって少し羨ましいな。


 こっちは女の子達しか居ないから気まずしさ。


「アリアちゃん、エアリスちゃん。あのエロ野郎の洗脳を解いてくれてありがとう」

「クラウディア君にもお礼を言わないとね〜! ありがとう。それと。こんな可愛い子達を紹介してくれてありがとう〜!」

「……心が晴れた気分。感謝。クラウディア君、アリア、エアリスに感謝」


 エロ野郎こと。エド何とかの洗脳からすっかり解けて、普通の女の子に戻った。元エロ野郎パーティーの女の子達。


 アリアとエアリスちゃんにそれぞれ感謝の抱擁ほうようしながら帰って行くね。


「あ、うん。今度から気をつけてね」


「皆さん。またラグナ魔法学園でお会いしましょう。さようなら」

「あのエロい人にまた迫られたら、言って下さい。ライト様とアリアさんと一緒に助けに行きますので〜!」


 ……お互い仲良くなって良いな。王都での新天地で新しいお友達良いね。いや、僕がそういう風になるように仕向けたんだけどさ。


 アリアもエアリスちゃんも満足みたいで大成功したけどさ……友達って良いよね。


 僕、まだ、ユリウス君って言う。1人のマブダチしかできてないよ。ラグナ魔法学園に入学したら友達100人作ろうっと。決めたよ。僕!


「すっかり暗くなっちゃったね。帰ろっか。アリア、エアリスちゃ……ん? どうしたんだい? 2人共。珍しく真剣な顔なんてしちゃってさ」


「ライト様……暗闇上空から人が……2人です」

「……殺意むき出しですね。敵と認識しました」


 暗闇上空?……変な言い方をするね。アリアは、魔法の箒や特殊能力を使うか。


 『浮遊眼』で僕みたいに浮かせる《《眼》》がないと普通は飛べないんだけどね。


「うわ。本当に空から少しずつ降りて来てるね。ビックリ光景だ……それで? 僕達に何の様かな。おじさん達」


【クラウディア公爵家の跡取りだな?……お前を誘拐する】

【それとリンゴリッツ雑貨店のオーナーから。手に入れた赤い玉も寄越しな。まさか、あの婆さんが手懸かりを持っていたとはな。盲点もうてんだったぜ!】


 赤い玉?……あぁ、あの99万エンで買わされた。詐偽商品かい。


 それにしてもこの人達。なんでヘンテコな灰色の仮面なんて付けてるんだい。


「ライト様。どうされますか? 私が、あの長身の男性を……」

「そして、私が言葉使いが悪い男性の相手をします」


「ん〜……いや、僕が長身の人を1人だ相手するよ。だから2人は弱い方を相手してあげてよ」



【おい! 悪ガキ。誰が弱い方だ……がぁああ?!】

「ライト様のご命令なので排除させて頂きます」

「ライト様に触らないで下さい。けがらわしい。化物さん」


 うわ〜! 小物感溢れる人。アリアとエアリスちゃんにられて、遠くに吹き飛んで行っちゃったよ。可哀想に。


「それではライト様、後程。おむかえに参りますわ」

「ターゲットを殲滅してきます」


「うんうん。気をつけてね。2人共〜!」


 張り切って追いかけて行ったね。これで良いや。1人だと、なにか不足な事態が起こった時に困るけど。2人居ればお互いにカバーし合えるからね。


【貴様。良いのか? 護衛と離れて……クラウディア公爵家の悪童。社交界にも1度も出ず。日も当たらない屋敷の奥で引きこもった跡取りと噂に聴いたのだが?】


「成る程ね。それで、非力な僕なら誘拐して、クラウディア家から莫大な身代金みのしろきんが手に入ると思ったのかい?」


 ドンッ!と『紅蓮眼弾レッドアイズ・バレット』を無言で撃つよ。


【左様……それとお前が偶然手に入れた赤い玉。それにも用事が出来た為に、急遽きゅうきょ、お前を捕まえに来た。観念しろ。お前と私では闘いにもなら……ない?……この左肩の激痛はまさか?】


「あぁ、『紅蓮眼弾レッドアイズ・バレット』さ。隙だらけだから撃っちゃったよ。お久しぶり……『隻眼の魔法使い』さん。君の左腕預かってるけど返そうか?」


【貴様は?!……黒仮面ブラックフェイスなのか?】


「ハハハ!!……正解! こんばんはだね。『赤道レッドライン』」


 愛銃。黒眼蝶銃ブラックバタフライの引き金を連続で引く。すると『隻眼の魔法使い』の身体に向かって一直線に赤眼弾レッドアイズが進んで行き、着弾……そして、


「『赤爆エクスプロージョン』&『異空眼』」

 

【これは?!……不味い! 『空の目』】


 異空眼の世界で赤き大爆発を起こす。


《異空眼の世界》


「自分をえさにして良かったよ。そのお陰で、こんな大物がかってくれたんだからさ。ねえ? 『隻眼の魔法使い』さん」


【この痛み…………黒仮面ブラックフェイス。貴様は殺す】


「やれるものなら殺ってみなよ。できるものならね」


 僕は楽しく笑い。『隻眼の魔法使い』との楽しい楽しい闘いが幕を開けた。


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