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エターナル【現世版】  作者: 月架
高校編
8/8

第八話

〜演劇部〜


いよいよ演劇部の大会が始まる。

ドロシーとルーエはやる気満々だ。


私は裏方に徹するつもりだ。


「ドロシーちゃん、ここもうちょっと練習しよう」


「分かった。ルーエも立ち位置気をつけて」


何だかんだ2人は最近仲が良い。

部活の先輩方も暖かく見守っている。


今回の主役は3年生だ。

「皆、頑張れよ」


顧問の先生が背中を押し本番が始まった。

私は照明係として高い場所に上がる。


観客席には夏休みを共に過ごした学校の皆が

見に来ている。


〜舞台終わり〜


他の学校の発表が始まり客席に戻る私達。


「お疲れ様、ドロシー」

「ありがとう。エルシーもね」


「なかなか凄かったね。僕、感動しちゃった」

ミスティも勿論来て感想を述べている。


「ミスティ、ユーマは来てないの?」

ドロシーはすかさずミスティにそう聞いた。


「あ、うん。誘ったよ。でも今居るかな?」

ミスティが苦笑いを浮かべながらそう答え

「来てるの!?」とドロシーは喜んだ。


「ちょい役だったなお前。でもまあ悪くないんじゃね?」


そんな言葉が後ろから聞こえ

私とドロシーは振り向いた。ユーマはルーエに

話しかけていた。


「ありがとうございます!演技どうでした?」


「お前俳優志望なんだっけ?良いと思うぜ」


「ちょっと!ルーエ!なんでユーマと話してるの?」


案の定ドロシーがぷんぷん怒ってルーエに詰め寄る。

ヤキモチを焼いているようだ。


「ユーマ先輩が近くに座ってたから話しかけただけ…」


「ルーエだけずるい!私も頑張ったのに!」


相変わらず二人の様子はこんな感じだ。


「ドロシーだっけ?お前顔はすげー可愛いのに棒読みだったぞ」


「!?…だって緊張したんだもん。

練習ではあんなじゃないもん!」


ドロシーはユーマのまさかの言葉に泣き出した。


「ユーマ先輩、これでもドロシーは

練習頑張ってたんです!」


「そうです!ドロシーちゃん本番セリフ

飛ばさなかっただけ良かったです!」


私とルーエはドロシーを庇った。


「あードロシーのセコム二人うるせえな」


ユーマはうざそうにしている。見かねたミスティが

止めに入った。


「ユーマ、やめろ。二人も。

今静かにしなきゃいけないからね」


「ミスティ先輩、申し訳無いです。ごめんなさい」


「俺も。すみません先輩」


私とルーエは謝る。


「うん、分かれば良いんだよ。

エルシー、隣に座って。一緒に見よう」


ミスティにそう言われ私は彼の隣に座った。


「俺はドロシー宥めてくる!また後でな!」


ルーエはドロシーと一緒に居るみたいだ。

一生懸命励ましている様子が見えた。


「3人になってからも仲良しなんだね。」


ミスティは舞台を見ながらそう言った。その言葉には

少し寂しさも入っているように聞こえた。


「ミスティ先輩も混ざりたいですか?」


「うん。羨ましいな。僕だけ2年生だから浮いちゃうけど」


「良いんですよ。私はいつでも歓迎です」


「はは、ありがとう。だけど

今はエルシーを独り占めするだけで良いかな」


そう言いながら笑うミスティ。

私は恥ずかしくなって俯く。


〜発表終わり〜


各学校の演劇が終わり全国大会に行ける高校の発表が

あったが、うちの学校は予選落ちとなった。


「残念だったな」「本当悲しい」と先輩達が

落ち込んでいる様子を見てドロシーが


「ドロシー、先輩達の足引っ張った。ごめんなさい」

と謝った。


先輩達はそんなドロシーの態度に目を丸くして

驚いた。


「良いんだよ!だ、大丈夫!」「そうそう!」と

先輩達は慌てている。


「だって3年生、最後でしょ?」

ドロシーが続けてそう言うと顧問の先生が


「そうだ。だから責任持って舞台に立って

欲しかったんだ。ドロシーはそれが分かるか?」

と聞いた。ドロシーは頷いた。


「よく分かった。ドロシー、もっと演技頑張る」


「その意気だ!とにかく皆お疲れ様!

打ち上げ行くぞ!」


顧問の先生はドロシーの肩を叩いて

皆を打ち上げへと連れて行った。


〜打ち上げ〜


焼肉屋に着いた私達はそれぞれのテーブルに座った。

私のテーブルはミスティ、ルーエ、ドロシー、私だ。


ミスティは顧問の先生にお願いしたみたいで

一緒についてきた。


「ルーエ、今日はありがとう。励ましてくれて」

ドロシーが肉を焼きながらルーエにお礼を言った。


「へ?どうって事ないよ。ドロシーの為なら」

とルーエは笑顔で答えた。


「お肉焼けた。ルーエにあげる」


「え?良いよ!俺のは自分で焼くから!

ドロシーちゃん食べなよ」


「ううん、いっぱい助けて貰ったから」


「え?うーん、じゃあ貰うか…ありがとう」


「うん」


その時ドロシーが微笑んだ。ルーエはそれを見て

ドキッとしたのか顔が赤くなった。


「反則じゃね?今の」と頭を抱えるルーエ。


私は、早くくっつかないかなこの二人…と思った。

ドロシーは無自覚なのがまた罪深い。


「ミスティ先輩、食べ方綺麗。私は自信無いな」


私はミスティの所作の良さに育ちの良さを感じて

感動していた。


「え?そう?エルシーも食べ方綺麗だと思うけど」


「今の絶対お世辞でしょ!ミスティ先輩。

天と地の差があります!」


「それは言い過ぎだよ!大丈夫だよ。

僕はどんなエルシーでも受け入れるよ」


本当、ミスティ先輩は優しい。そう思ってると


「何のろけてんだ二人とも」

とまた後ろから聞き慣れた声が聞こえた。

そこに現れたのはユーマだった。


「ユーマ!なんでここに」


「俺も焼肉食べたかったから来たんだよ。

ようやく片想い実って良かったなミスティ」


そう言うとユーマはミスティの頭をがしがし撫でた。


「なっ!余計な事言うなって!あとそれ痛いからやめろ!」


私は片想いと言うワードに驚きつつもその光景を

黙って見てる事しか出来なかった。


「良いかエルシー、こいつはお前が小さい頃から

お前の事好きだったんだよ。その話を何度も俺は

聞かされて、はよ告白しろってうんざりしてたんだ」


「えっ?そうなんですか?」と言うとユーマは頷き

ミスティは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしてるのを

手で隠した。


「なんで今それ言うんだよ…僕の立場無いじゃないか」


「だから末永くこいつの事頼む!いつも悪いな!

じゃあ俺は肉食ってくるわ!じゃな!」


ユーマは嵐のように話して去って行った。


「ミスティってエルシーの事そんなに好きだったの?

良かったねエルシー」


そう言われた私もドキドキして顔が熱くなるのが分かった。


ドロシー以外3人顔を赤くさせながら焼肉を食べ

店を後にした。


「打ち上げ楽しかった。また皆で行こうね」


そう言いながらにこっと笑うドロシー。

彼女、本当は天然なんじゃないかと思えて来た。


「うん、そうだね」と私がドロシーに言っていると

ミスティが話しかけて来た。ドロシーは空気を読んで

ルーエの方へ向かって行った。


「エルシー、今日の話驚いちゃったよね。

ごめんユーマが」


「大丈夫です。あ、あの!嬉しかったです!」


声にならない声を絞り出してそう言った。

するとミスティは恥ずかしそうにし手を握り


「ありがとう。今度またデートしよう。

いつも時間取れなくてごめんね。

昔から僕がエルシーの事好きなのは本当だよ」


と小声で囁いた。


そうしていつも通り4人で帰路に着いた。

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