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エピローグ

 それからの話をかいつまんですると。

 王国と帝国は戦争状態となり、それにより、国は大いに乱れ、そして、俺が借金した国家予算規模の資金を手に入れたギャング達が、世界の〝三色目〟として台当する事になった。


 だがギャング達の台当はむしろ好ましい事でもあった。


 彼らの収入源は主に略奪と奴隷売買だったが、資金を得た事により真っ当な組織へと変貌し、そして俺がトップだった時代に幹部首脳陣を無能力者で固めた事により、そのギャングは無能力者を優遇する組織へと変貌を遂げていたからだ。


 だから、俺の〝追放〟されたもの達の楽園を作るという目的は、一応、部分的という注釈付きではあるが、達成されたのであった。


 世の中は、戦乱で荒れ果てているものの、それが逆に一個の保有が一国の価値に相当する〝秘宝〟の価値を高めて、世は、大冒険時代へと変革し、救国という大義、一攫千金を夢見てダンジョンを目指す冒険者が激増したのである。


 そういう時勢の中にあって俺たちは、大手を振ってダンジョン探掘という旅に赴くのであった。






「ここが、最難関ダンジョンと言われる、通称、死のダンジョンの町、ラショウモンシティですか」


「ダンジョンが発見されて10年以上、未だに20階層しか到達出来てない死の迷宮、お尋ね者が1人交じってるとは言え、もっと他の人気のダンジョンを選んでも良かったのでは、最悪カチワレは顔をボコボコにしとけば変装出来る訳じゃないですか」


「いや、俺をボコボコにしても変装になんてならねーよ、あと、ここを選んだのも正統な理由があるの!!」


「理由ってなによ、正直、こんなまともに発展すらしてない寂れた町、生活するだけでも大変そうだけど」


「まぁそこはユリエトの〝お姉ちゃん〟の力で今から発展させっから、秘宝は一個でも多く欲しい国難の状況だし、だったら最難関ダンジョンの〝秘宝〟とか、喉から手が出るほど欲しい状況だしな」


「それで、理由はなんなんだい?」


「ここは、10年前から〝攻略組〟が拠点にしてるダンジョンってコト、こいつらと〝同盟〟を組んで、攻略組のノウハウを根こそぎ奪う、そうすれば、次の攻略からはそのノウハウを生かして楽に攻略出来るし、攻略組に恩を売れば、ダンジョン攻略に於いてもかなりのアドバンテージが貰えるってワケよ」


「・・・〝攻略組〟ダンジョン攻略のエキスパートか、確かに、そいつらと一緒になれば心強いかもな」


「・・・確かに、他の冒険者と競走するダンジョンよりは、攻略組と協力して攻略する方が、気持ち的には楽かもね」


「・・・だろ?、俺たちは別に急いで〝秘宝〟が欲しい訳でも無いし、だったら先ずは基本から学んでもいいって話だ」


「相手に取り入ってしゃぶりつく、カチワレの特技ですね!」


「確かタクトの実家やジリエト王女からも休暇中にあれこれ無心してたみたいね」


「うるせぇ、冒険には金がかかんだよ、仕方ねぇだろが」


「・・・そう言えばの話ですが、カチワレ様の借金っていくらくらいでしたっけ?」


「・・・ン兆だよ」


「兆!?、兆も借金してたのあんた!?、そんな金、どうやって返すのよ・・・」


「はぁ?、そんなの決まってるだろ」


「秘宝の価値も高くて1000億程度、秘宝を10個集めるとしても、ダンジョン攻略には平均10年が相場ですから、返済には100年かかる計算に・・・」


「うわっ、マジでどうすんだよ、100年とか無理じゃん」








「だから────────────────────
















────────────────────踏み倒すんだよ」

ご愛読ありがとうございましたm(_ _)m

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