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教えてやるよ、凍える大地の厳しさを
檸文高校、一年七組のとある朝。
そろそろホームルームが始まろうかという時分、教室の前方の扉から繰田朱音が勢いよく入ってきて、教壇に上がった。
教室中から、戸惑いの視線が注がれる。
と言うのも、一年七組は春心やメーベルの所属するクラスであって、朱音は一年二組の生徒なのだ。
つまり、部外者が突然やってきて当たり前のように教壇に上がったわけで、そりゃあいったい何事だという空気にもなる。
「よーし! みんな聞いてくれ! ひとつ、言いたいことがあるッ!」
朱音が声を張り上げた。思いのほかでかい声だったせいか、教室がしいんと静まり返る。
「ここに、マグカップがある。取っ手付きのやつがな」
その言葉の通り、朱音の手に握られているのは、取っ手付きのマグカップ。
やがて彼女はニヤリと笑い、そのマグカップを高く掲げ上げ、言ったのだった。
「取っ手があると……
とってもいいねッッッッッッ☆」
to be continued……




