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男が最弱な異世界。それでも最強を手に入れる。  作者: CHIKAY
Lv.0 tone ~始まりの異世界~
7/62

第6色 美女拷問+白色魔力

 

 何周目だろうか...何時間ぐらい...走っただろうか...。


 時計もカバンに入れて、宿にあった荷物も全てサラに預けている。

 トーカも今は手にない。


 着替えも全て用意され、靴も履き変えていた。

 足が棒の様になってきて、思う様に動かない、足の裏も痛くてしょうがない...。



 意識を朦朧としながら、途中から昔姉に見せて貰った、走り方を思い出していた。


 上下運動、振り幅、足の上げ方、地面を蹴る力や、足の土を蹴る音、頭の位置...。


 でも重たい物は、重たい...。


 体感で一つ5キロ程だろうか?耐えれない程でもない。

 一瞬だけならだ...今は、体感で3時間は、走っていた。


 もう何度目かのギルドの入口が見えてきた。

 サラが待っている。

 もう、心のなかでは呼び捨てになっていた。


「...よし、いいだろう、コレを飲め。

 次は訓練所にいくぞ」


「.........はい...。」


 革袋にを渡される。

 中には水らし物が入っていた。

 それよりも体の動きを止めると、体のダルさが際立ち歩けなくなる。


 休みたい...。


「ユキ早くしろ」


「はい...。」


 飲みながら、移動する。


 味は水ではないが、飲みにくい事もない。

 乾いた喉には関係なく、一リットル程を一気に飲み干す。



 地下に続く階段を下りると、サッカーのグラウンドより少し広い場所があった。


 デカすぎるだろ...。


「ユキ此処で休憩しろ」


「はい」


 端まで移動して、座る。

 地面は、少し整備されていたが、土を押し固めた様なもので、ひんやりと冷たかった。


「楽な体勢になって、目を瞑れ」


「はい」


 アグラをかいて体を休める、壁にもたれ掛かりたいが怒られそうだ。


「なかなか体力があったな。

 安定した体重移動が、それを可能にしたのかな??

 明日からもっと、重たくしよう」


「えっ!?」


 あまりのナチュラルの言い回しに、驚くだけになり、否定出来ないまま話を続けられる。


「今から、魔力を覚醒、意識、練成、操作を行う」


 えっ!?


 やっほーっ!やっと...魔法使いに俺は成る!

 興奮しすぎて、体を動かし、目を開ける。


「おい!目を瞑れ...。

 まだまだ元気だな...走ってくるか?」


 目が真剣にSになってますから...。


 何も言わずに目を瞑る。

 サラから語りかけるように説明される。


 まず魔力は、自分の生命力、内に必ずあるものらしい...。

 さっき飲んだ物は、魔力回復薬を10分の1に薄めた物で、内魔力(体内の魔力)を意識しやすく、する為に飲ませた様だ。

 ランニングも疲労させる事で意識させやすくする為だそうだ。


 目を瞑り、頭の中でイメージする。

 心臓が動き、血液の様に体の隅々まで行き渡る。

 胃の中に入った回復薬がそれを活性化させる。


 初めは、汗の様に魔力が出るイメージ、それが蒸気となり体を薄く包み込む。

 体はさっきの状態より、段々と暖かくなっていく...。

 暫くすると、頭の中では、白い煙に体が包まれている。



 そして数分後......意識が遠のいていった。



 バシャ



 顔に濡れた感覚、目を開けると、サラが笑っていた。


「何幸せそうに寝てるんだい、ちゃっちゃと起き上がりな...。」


 いつの間に寝てしまったのだろうか、走った疲れか、一瞬で寝てしまった。


「もう一度コレを飲みな。

 さっきより濃いから、少し苦いよ」


 ゴクゴク...。


 センブリ茶よりマシで、エクスポーションより飲めない程ではない。

 飲むと体の中がまた少し熱くなり、血液が行き渡る感覚を再度引き起こす。


 言われるように、また目を瞑り繰り返しやっていく。

 さっきよりは、スムーズに出来る様な気がする...。

 心を落ち着かせて、内魔力を感じる。


 また体を包み込み煙を体に満たすイメージ...。


 ...そして数分後また意識が遠のいていった。


 バシャ


 えっ...。


 デジャヴっ?


 何かがオカシイ...。

 サラの顔がさっきより、ニヤつきながら笑っている。


「...なんで意識が、飛ぶんですか?」


「それは、魔力が枯渇したからだね。

 ただの気絶だよ...かっかっか...。

 コレを今日は、10セットやるよ...。

 そしたら昼飯休憩だ」


 え...あかんやつや...。

 スパルタと言う鬼がおる。


 反抗したいがあの目...。

 鬼軍曹に反抗出来る訳もなく、素早く体勢を整える。


 それから追加で10セット(2回多い...)をやらされる。

 目を瞑る→イメージする→倒れる→起されて飲まされる→目を瞑る


 傍から見れば、寝ているだけで、楽そうだが、段々と体は、ダルさを増していき、疲労が蓄積しているのが分かる。

 起こし方は、水魔法で水球を作って顔面にヒットさせているみたいで「早く起きなかったら、威力を上げる」だそうだ...。


 怖すぎだろ!!?



 そして最後のセットが終わり起されると

「1度、目を開けながらやってみな」


 言われるように、目を開けながら、やってみると...。


 体は、視界の邪魔にならない湯気の様な白ぽい透明な気体を出していた。


「おぉーっ!」


「それが、魔力だよ。

 ユキは...白色の魔力...万能タイプ...。

 超レアケースね...。

 身体強化、回復、攻撃、防御、召喚なんでも出来るかもしれない。

 オールラウンダーだが、本人のイメージの強さと、魔力の素質にもよるからね。


 どんなにレアでも男には、覆せない差があるんだ...。

 死ぬ気でやらないと、姉を探す前に死ぬよ...。


 よし!もう止めていいよ。

 これを壱月まで続けるからね」


 今は肆月(しがつ)だ、1日24時間、360日だが、こっちは、四ヶ月しか存在しない。

 一ヶ月90日、入校テストが壱月にあるらしい。

 それまでは、みっちりとトレーニングするようだ...。

 はぁ...覆せない差かぁ...。

 トーカの事も、攻略者になる為にも、必要な事だ...頑張ろ。


 とりあえず、今は食事を楽しもう。

 水攻めという定番な拷問に耐えたせいか、お腹が空いた。


 2人で、食堂にむかう。

 空いてる席に座り注文する、セットメニューが3セットあり、料金は、一律300ターナだ、冒険者専用の食堂なので、ボリュームの割には、少し安いらしい...。

 

 2人とも同じ、野菜スープ、パン、魚のムニエルらしき物を注文した。

 料理は、すぐにでて来たので、これからの事を食べながら、相談する。


「サラさん、午後からは、何をするんですか?

 」


「これからは、マーカラの勉強だな...寝るなよ?」


 ヤバイ...絶対に寝る自信がある...。


「今から夕方まで勉強してもらい、それからダンジョンに入ってもらう」


「ダンジョンですか?入っても大丈夫なんですか?」


「その右手のリングは、攻略者の仮登録と身分証明の証だ。

 初日、倒れてた間に、髪の毛を1本貰い登録してある。

 透明なカードをイメージしながら、魔力を少しだしてみろ。」


 言われるように、カードをイメージしながら、魔力を少しだけ練成する。

 すると、薄らと青みの掛かった、パスポートぐらいの大きさの透明なカードが右手に出てくる。


「おぉーっ!!」


 ついつい大きな声が出る。


 内容は、自分のイメージする言葉に勝手に翻訳されるらしい。

 ダンジョンに入る時は、水晶の様な物に掲げるだけで、手続き出来るみたいだが、別の町には、このままでは、入れないらしい。


 自分の名前、種族、神格、攻略者ランク、メインウェポン、サブウェポンが記載されている。


 コンドウ=ユキ(人族)

 Lv:0

 rank:G

 メインウェポン:トーカ(神器第七級)

 サブウェポン:


 仮登録なので、神格があがっても、色は変わらないが、バケモノを倒した種類、数などが記載されるらしく、勝手に記載されているランクは、上昇するそうだ。


 アルファベットでG,F,E,D,C,B,A,Sの8種類


 Dから+が付くらしく、+が2個付いて、次にランクアップすれば、位が一つあがるらしい、Sだけは、+に限りはないそうだ。

 Dから難易度が上がるので、細分化して討伐レベルを調整しているのだとか、掲示板に討伐情報やドロップアイテムの募集が書かれおり、そこに書かれたランク以下の依頼を受ける事が可能だそうだ。


 始まりの町の第一ダンジョンは、G,F,Eのランクで、初日に倒したレッドオーガは、Dらしい。

 隠しマップのエリアらしく、普段は出ない強さだとか...。

 死亡トラップとも言うらしい。


 普通だったら、俺も死んでたな...。


「ユキには、夕方から夜にかけての3時間ダンジョンに潜ってもらう」


「えっ!?1人でですか?」


「馬鹿言うな...。

 ある程度なら、お前なら可能かもしれないが、確実に魔法やダンジョン攻略の知識がなければ、死んでしまう。

 ...今回おまえは、第1ダンジョンの上位ランカーのポーターとして、潜って貰う。」


 鬼軍曹なら、1人で攻略をやらしかねない...。

 そんな事を思いながら、質問を投げかける。


「ポーターと言うのは、荷物運びですか?」


「そうだ、魔石やドロップアイテムを回収しろ。

 ただ普通のポーターの様に拾うだけではなく、戦闘にもある程度参加しろ...そして見て学べる物を盗んでこい。

 お前の目なら...可能だろ?

 ...ただし、重りの重さは《追加・加重++》朝の3倍だ」


 重たーーっ!!!


 なんでやー!

 鬼がおる!鬼や!


 命の危険性をフルで感じます。

 今日死ぬかもしれません。


 重すぎだろ...。

 約60キロか、男性1人分...。

 どうせなら、人生の最後に、本当の女性を担ぎたかったです...。


 そう言えばあの人...元気になったかな??


 脳内で陥落的な出来事を歓楽に置き換えながら、処理する...。


 そして食事休憩も終わり、サラと別れて、僕の癒しの時間の始まりです。


 あぁーマーカラさん可愛い過ぎる...。

 少しの仕草が上品で女性らしい...。

 顔がニヤケてしまう...。

 目が合うと...ハニカム...。

 女神やぁ...。


「はい...これで、今回の授業は、終わりです」


 あっ!もう女神様との授業は、終いか...。


 何度トーカに『おい!』っといつものツッコミをされた事か...。

 理性制御有難うございます。


 でもマーカラさんに対しの集中力は、凄まじい...。

 もう簡単な言葉の組み合わせは、マスターしたぜっ!!

 駅前の留学は、マーカラさんに決まりですね。


「では、こちらに着替えて下さい。

 お荷物は...ギルド長の指示がありまして...こちらになります...。」


 机に置かれた、俺の愛用の袋の中には、硬い革で出来たプロテクターの様な装備、革手袋、丈夫そうなロングブーツ、銀色の槍、あと緑と赤の小瓶が3つずつ入っていた。

 装備は新品ではないが、手入れが行き届いている感じがした。

 槍は、レッドオークを倒した物だが、こちらも新品同様に光、輝いていた。


 マーカラさんに装備を手伝って貰う。

 薬品は、一番簡易の回復薬と魔力回復薬らしい。

 ポーターは、大量に物資を運ぶ意外は、低価格で雇われるモノらしい、今回はこちらからの依頼だそうで、俺には利益がない。

 俺の愛用のカバンマジックバックと言うらしいが、ダンジョン上位ランカーには、このマジックバックがあるので、ポーターは、基本必要がない仕事らしい。

 俺が持っている物は、1番ランクが低い物らしいが、新品で金貨5枚はする、中の大きさは人2人分ぐらいで、中での時間の進みは、同じらしいが、高価な物は時間が止まる優れ物だとか...。


 2階にあった資料室から、階段を下りロビーに行く。

 ロビーの奥にダンジョンの入口があり、其処で待ち合わせしているそうだ。


 沢山の人が入口に見られる、戦士から魔法使い...商人だろうか?活気横溢とは、この事だろう、様々の人が賑わっていた。


 大きな門があり、その扉の近くにマーカラさんと近付く...。


「あの方達...です」


 そこには、同じ少し赤みのかかった髪の毛の大小の猫耳美少女姉妹?と銀髪金眼の狼の様な風格の美女が居た。


 マーカラさんわかってらっしゃりますねー!!

 異世界本当に素晴らしい。

 死ぬ気で頑張りましょうっ!!



 そして初のダンジョンアタックが開始される。

読んで頂き有難うございます。


読みやすい様に編集致しました。

誤字なども直しております。


これからも宜しくお願い致します。

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