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男が最弱な異世界。それでも最強を手に入れる。  作者: CHIKAY
Lv.0 tone ~始まりの異世界~
5/62

第4色 提案+決意

 目の前には、ミディアムの青い髪、頭部に角?らしい物が2本生えた、笑顔が素晴らしく似合う、活発系美少女がいた。


「はじめまして私は、サラ=バーティだ宜しく、サラと呼んでくれ。

 昨日は、ビックリしたよ。

 デカイ魔力の波動が、あったから中で何があったか調べてた所だったんだ...。

 まさか、ヨビコミがあるなんてな!良く生きて出れたなっ!かっかっか」


「...はい、自分でも、生きて出れた事と、環境の変化にビックリしています。」


「まぁ良かった、良かった。

 ...んで、色々聞きたいだろうが、先に話を聞かして貰ってもいいかい?」


「はい、こちらも、そのつもりで参りましたので」


 日本で生まれ、姉を探し、山に入り、お社で神器を見付け、気が付くとダンジョンの中、体は麻痺し動かない、進むと赤い鬼と死体の山、神器契約をして、倒す、息がある冒険者にポーションを飲まし、ダンジョンを脱出する。


「...そして、今に至る感じです。」


「なるほど...マーカラどう思う?」


 俺の背後に密かに立っていたマーカラさんが答える。


「資格は、充分あると思います...神器も状況的に見ても...仕方がないと、思われます。」


 資格?状況?

 頭の中で疑問に思っていると、サラさんが答えてくれた。


「よし...ユキ長い話と短い話どちらが良いかい?」


「えぇーっ!?

 えっと...では、長い話からでお願いします。」


「かっかっか...了解だっ!

 先ず...ユキは、オウカさんの弟か?」


「知ってるですか!!?」


 あまりの驚きに立ち上がり、机に手を付けて、前のめりになり確認する。


「そう慌てんな...私の母セラス=バーティのパーティメンバーだったのが、オウカさんだったんだ。

 私も話でしか聞いた事がないが、ヨビコミされたと聞いているね。

 母と仲が良かったんだと...その中で、弟のユキと妹のカヅキの話をしていたんだ...。

 聞いた外見とも一致している...間違いないかい?」


「はい、間違いありません。

 妹は、こちらに来ていませんが、僕の姉だと思います。

 姉は、今は何処に居るかわかりますか?」


「オウカさんは、今何処にいるかは、わからないね...。

 だけど第3大陸に渡ったのは、間違いないね...」


「何時頃の話なんでしょうか?」


「...300年前ぐらいの話だね」


「えっ!300年!!?

 姉がいなくなったのは、3ヵ月前の話だったんですが!?どうなってるんですか!!?」


「やっぱりそうかい...母さんの話だと、こっちの時間と、そちらの世界の時間の流れに、ズレがあるみたいなんだよ。

 朗報は、こっちの世界では、神格を高める事で老化を殆どしない。

 魔力量が関係するんだが...寿命なんて合ってないみたいなもんだね...。

 オウカさんは、第3ダンジョンを突破してるし、神格も魔力量も問題ないはずだから、老死の心配はないから安心しな。

 未だに会えてないのは、オウカさんも帰る方法を探してたみたいだから...。

 300年見付からなかったんだろうね...。」


「...そうだったん...ですね。

 調べて頂いて、有難うございます。

 手掛かりを得る為には、まだまだ時間と労力がかかると思っていました。

 ただ理解するには、突拍子もない事なんで...。

 少し時間が掛かるかもしれません。」


「そらそうだろうね...。

 だけど姉を探すならダンジョン攻略者になるのは、絶対必要な事だよ。

 時間も金も探す条件もコレが1番手っ取り早いからね...。

 命を掛ける事になるが...来るのを待つ性格では、ないんだろう?」


「...そうですね、僕もダンジョン攻略をしようと思います。

 いきなりで、厚かましい話ですが、協力して頂けますか?」


「よし!そうこないとねっ!

 ただダンジョン攻略者になるには、条件がいるんだよ。

 こればっかりは、いくら私でもどうしようもないんだ...。」


「条件...ですか?」


「そうだよ、条件だ。

 まずこの世界では、一般的な事なんだが、神についてだ。

 ...神ってなんだと思う?」


「...まず最初に...あまり神を信じていないのですが...。

 絶対的で、超越的な力を持った人外な者でしょうか?」


「そうだね、それは、正しい答えと思う。

 こっちの世界の絶神や四天神は、それに近い...。

 でもこっちの世界の《ただの神》は、全然違うんだよ。

 こっちの世界では、英雄=神に成ると思ってくれ。

 ダンジョン攻略=英雄=神みたいな感じだね。

 ユキの世界にも神話ってあるんじゃないかい?例えばの話、海を(つく)り、大陸を創るのは、難しい...。

 でも空を飛んだり、自分より何倍もある怪物を倒したりは、出来る。

 現実可能な真実味のある超越者...そんな所さ」


「確かに、いきなり神様って言われても理解出来ないですしね。

 英雄と言われた方が理解できます。

 なるほど...真実味のある超越者ですか」


「理解が、早くて助かるよ...絶神がこの法則を創りあげて、力も心も伴ってない人間が数多く挑んで死んでいった...。

 大人から...子供までね。

 その数は数えるのが、馬鹿らしい...。


 それから1人の神が疑問を抱いて《ダンジョン攻略者ギルド》を立ち上げたんだよ。


 攻略者ギルドは、ダンジョンに入る人間を選定し、生存率を上げて、ドロップアイテムや魔石を買取、販売して、一般人にも潤いを与える。

 俗に言う仲介所だね。

 ただ加入するだけなら、誰でも出来る、その為にもう一つの条件が、加えられた。


 《ギルド職訓練校》の卒業だね。

 ギルド主体で創立した、各自に合わした戦闘スタイルの学舎、最低限の力、技術、知識、能力を学ぶ場所だね...。

 ここを卒業さえすれば、ダンジョンをクリア出来なくても、神になれなくても、一般的な職業で、高収入の街の警備兵や、上手くいけば騎士にもなれるからね。

 条件がクリア出来る奴は、必ず入校するね。


 《ギルド職訓練所校》に入校するには、

 一つ、15歳以上の事

 二つ、金貨10枚支払える事

 三つ、体力試験、魔力試験、筆記試験に合格する。

 この三つが入校条件なんだ。


 1年間学んで、最終試験合格者10名が卒業さ、そして卒業の証に、このミスリルリングを渡されるんだ。


 このミスリルリングは、「マテリアルリング」って言ってね、特殊なマジックアイテムなんだよ、入学時に改めて説明があるけど、これだけで金貨10枚は下らない性能だからね。

 卒業さえすれば元は取れるから、頑張れよ!


 神になれるんだ...勿論この世界に生まれた者の殆どが憧れるはずさ、でもそれを振るいに掛ける場所だからね、生半可では達成できない。


 だけど、ここでの学びの知識の蓄積や技術の鍛錬なくては、第3ダンジョンまでのクリアは、絶対に出来ないんだよ...。

 じゃー次の話」


「えっ!?ちょっとすいません!

 いきなり話が進んでいますが、期間であったり、お金の価値も分かりませんし、基本知識や、魔力とかもわからないので、試験に受かれる気がしないです...。

 お金も金貨10枚は、シビアそうなんですけど!!」


「おぉーおー、すまない。

 金の価値や知識については、この後マーカラが教えてくれる。

 明日このギルドの前に朝の鐘がなったらすぐに来てくれ。

 動き易い服装で、来るようにな!

 以上!何かあるか!?」


「は、はぁ...了解です。」


 ...色々あとでトーカに聞こう。


「よし!次だな!!

 次は、木刀の神器ちゃんの話だな。


 ...神器が恩恵を授けるに当たって、適正の神格ではない場合は、神格が下がってしまうんだ。

 そのトーカっていう木刀は、アカデミーを卒業している神器だから、第五級になるんだが、お前に恩恵を一気に3つも与えてしまって、こいつは、第八級になっちまった。

 八級とは、何の力もない、所謂(いわゆる)《タダの物》だな...。

 昔に戻ってしまったってわけさ。

 本来アカデミー卒業したての新米神器は、恩恵を与える事は、禁止されているんだよ...。

 禁止事項を破ると最悪、神格の資格取消処分される事もあるんだよ...。」


「僕の恩恵を戻せないんですかっ!!?」


「あんたは、その木刀と同レベルのお人好しだね...。

 だかそれは残念ながら無理だね。

 1度与えると絶対に戻せない。

 神の恩恵は、そこ迄甘くないんだよ。

 元の発端は、突然のヨビコミにある。

 突然のアクシデントと、持ち主の命の危機だ。

 今回は、アカデミー理事長の許可も取れているから大丈夫だよ」


「...そうだったんですね...。

 僕に出来る事は、ありますか?」


「基本第五級は、成り立てなんでね。

 恩恵なんて、余裕ないんだよ...。

 第四級なって初めてノーリスクで信頼出来る契約者に一つだけ恩恵を与える事が出来る。

 でもコイツは、お前の命と引き換えに、神の地位を捨て、モノになる決意をしたんだ...。

 器は選ばれて、育まれ、神に至る...つまり使い込まないと味が出ないってやつだね。

 コイツを戻すには、お前が頑張らないとダメなんだよ!わかったかい?」


「...そうだったんですね...。

 はいっ!!分かりました。

 必ずトーカの神格を取り戻してみせます。」


「...よしっ!第八級は、意識を疎通は、普通出来ないんだけど、契約したお陰で、お前とだけなら話が出来るからね...感謝の気持ちを伝えてやんな...。

 一応アカデミーには私が伝えておくから心配しなさんな、一応第2大陸に行ったら、理事長に顔出すんだよ」


 右手に置いてある、トーカに話かける。


『トーカありがとう、俺のせいで...。

 必ず君の力を取り戻すよ』


『ふふ、大丈夫よ、ユキを信じてるから。

 でも1番面倒だったクソ理事に連絡を取って貰って本当に有難いわ』


「...トーカがお礼をいってます」


「どーも...私からは以上だね。

 何か質問は、あるかね?」


「はい、今の話では、ダンジョン全てをクリアしないと神格化出来ないわけでは、ないんですよね?」


「そうだね、今いる第1大陸水と緑の大陸『クルヤタナ』の第1ダンジョン。

 第2大陸の火と大地の大陸『ジンパーグ』にある第2、第3ダンジョン、この三つがだいたいボーダーラインだね。

 四大陸6つあるダンジョンで基本1個の恩恵を手に入れる事が出来る。

 だいたい3つのダンジョンクリア後に、人間の範疇を超えるかな?

 器によって、強さは、まちまちだからね...。

 劇的に見た目が変わる奴もいれば、まったく変わらない奴もいるしな。

 ダンジョンに生まれる生命を狩る事で、自身に蓄積して、進化の時に結果にでる。


 とりあえず狩りまくれば、あんたの力になるから、攻略者の一員に早くなって、姉を探しな!」


「はい!有難うございます!明日から宜しくお願い致します!!」


「おう!あとは、マーカラに頼んでいるから、マーカラ頼むっ!」


「...かしこまりました...では、ユキさんどうぞ」


「では、サラさん有難うございました。」


 やたらと笑顔のサラさんにお礼をして、室内から退出した。



 まだこの時は、明日からの地獄を想像もしていなかった...。

サブタイトル直しましたm(_ _)m

ここまで読んで下さり有難う御座います。

ご意見、ご感想、誤字脱字など、何でも大歓迎です。

宜しくお願い致します。

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