明日香との和解
少女は神速という聖技を使用して祐也の死角に入り込み一撃をいれようとした。しかし、祐也はそれを気配だけで読み取り少女の一撃を回避した。
「なっ!?私の神速を見切ったのか!?」
「見切ったというか、勘?なんか、そっちから来そうな気がしたんだよな」
「勘だけで私の神速が回避されてたまるか!」
「正確には、気配? 俺、敵の動きが気配だけで読み取れるように師匠にしごかれたんだよな」
「なんだと!?」
「ってかさ、もう終わり?俺、あんまり女をいじめるのは好きじゃねぇんだけど」
「うるさい!次は当てる!」
そう言って少女は高く飛び上がった。
「くらえ。私の渾身の聖技(セイバーアーツ)。流星落とし(グラビティ・メテオ)!」
それは、少女の得意とする最強の聖技(セイバーアーツ)だった。
剣に自分の聖気を流し込み、地面に突き刺さると同時に地面を陥没させる程の威力を持った聖技(セイバーアーツ)
だが、祐也は気にするそぶりも見せず、不敵に笑っていた。
「オラァァァァァァ!」
祐也が叫んだと同時に自分の大剣で空気をなぎ払った瞬間、少女の聖剣に纏われていた聖気だけが消し飛んだ。
聖気を失った剣は着地と同時に地面に突き刺さるだけに終わった。
「どういうことだ!何故私の聖気が消し飛んだ!?」
少女は驚愕のあまり着地した姿勢のまま動けずにいた。
「簡単なことだ。自分の聖気を相手に飛ばして、相手の聖気を相殺する。それだけだ。」
「なっ…!そんなことが…!?」
少女が驚くのも無理のないことだった。
普通聖気を飛ばすのは不可能なのだ。
だが、祐也はそれを当たり前のように言っているのだ。
「…私の負けだ…!貴様、名はなんという?」
「俺か?俺は、荒木 祐也だ。お前はなんて名前なんだ?」
「私は工藤 明日香。聖剣使い育成学園の2年生で学園のエースだ。」
「ちょうどよかった。俺、学園の場所がわかんなくて道に迷ってたんだよ。そしたらさっきの場面に出くわした ってわけなんだ。」
「そ、そんなことなら早く言わないか!」
「お前が話を聞かずに斬りかかって来たんだろうが!」
「うるさい!でも、見たことに間違いはないだろ!」
「それは事故だって!そ、それよりもさ、学園まで案内してくれないか?はは…」
祐也は話を逸らすように学園までの道案内を明日香に頼んだ。
「ま、まぁこっちも悪かったし、それくらいはしてやろう。」
ハァ…やっと学園に着く…
心の中でため息をつく祐也だった。
2回目の投稿でまだ不慣れな点がいくつもあります!
もし、何かおかしな点があればなんでもいいんで指摘して欲しいです!