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初クエストで③④

テスト無事終わりました!今日からまた更新再開します!

 いつもより遅い昼ご飯を済ませすぐにベットに潜り込んで寝てしまった。なんか精神的に疲れた……。今は3時ぐらいだから4時間は寝れるな。そして、3秒で俺は眠りについた……。


 俺は夢を見た。リンが……ドSの人が着てるボンテージを着て、手には鞭棒を持っていた。まさかとは思ったが、自分は半裸で手足を縛られている状態。身動きが取れない。リンの口元が不敵な笑みを浮かべてこちらにやってくる。やめろ!と言いたいところだが口にはガムテープが張られていた。そして、鞭棒をペシぺシと手に当てながら、


「さぁ、楽しい時間の始まりよ!この豚がぁ!!」


 罵られてからの、ペシッ!俺のケツに鞭棒が当たる。ヒリヒリという感触が残る。ペシッペシッ!!……。声を上げれない苦しみと鞭棒の苦しみが二重になる。それが段々と快か……。


「勘弁してくれええええええええ!!!」


 俺は悲鳴を上げながらいきよいよく起き上がった。体中が汗びっしょり。息もかなり荒かった。時計を見ると、6時半を回ったところだった。予定より30分も早く起きてしまったが、あの夢を見続けるよりははるかにましだ。


 俺は風呂に入り、夜ご飯を作る。もちろんリンの分も。リンはまだログインしているみたいだ。まぁ置いとけば勝手に食べるだろう。そうしているうちに時間はすぐ過ぎてしまい、あっという間に8時前になっていた。


「あ、そろそろログインしないとな」


 俺は<五感リンカー>を装着しログインした。 

 ログインした場所は、ログアウトした場所の近くに転送される。


「てか、なんでこんな時間に呼んだんだろうな」


 俺は、こんばんはーの挨拶と共にギルドホームのドアを開けた。中はとても暗い。誰もいないのか?すると、


「き、キタアアア!!!みんなキタアアア!!!」


 そういきなり言ったのは、ムードメイカーのアツヤだった。妙にでかい声で分かる。着ちゃ悪いのか?とか思ったが、その考えは一瞬で消し飛んだ。


「「「我らのギルド【クライン】へようこそ!!!あなたを歓迎します!!!」」」


 そして、クラッカーが鳴り響いた。いきなり過ぎてどういうことなのか俺はまだ理解できていない。


「え?え?どういうことですか?」

「お主の歓迎会じゃよ。本当は午後にするはずじゃったんじゃがのぉ~。まさかの予想外があったからのぉ~。まぁ我がギルドのしきたりみたいなもんじゃ」

「みなさん……、本当に……ありがとう……ございまず!!!」


 俺は思わず涙が出てしまった。このゲームをして、良いことなんて一つもなかった。リンには見捨てられ、初心者狩りの闇ギルドに目を付けられ、シュリーとかいう怪物に半殺しにされ……。そして、リンの目の前で掃除をさせられ……。いろんな屈辱を受けた。だから、本当にこんな嬉しいことはない。


「ずみまぜん……」

「おいおい、何泣いてんだよ!!!」


 ドSのタカトが平手打ちをかます。ドSだからな……。


「よっしゃ、宴じゃぁああああ!!!」

「「「おーーー!!!」」」


 その後、10時ぐらいまで宴は続いた。



「ところでなんだが、うおおお……めんど……。うおはクエスト何処までやったんだ?」

「ちょ、めんどくさがらないでくださいよ!」


 そう聞いてきたのは、ケイトだった。彼は一言で言うとイケメンだ。整った顔付きでハーフと言われても嘘だとは分からないかもしれない。まぁゲーム内での話しだが……。


「一個も進んでないです。なんていうかクエストあること自体知らなかったし……」

「お前な、ゲームやらねぇだろ?クエストなんてゲームなら何処でもあるんだよ。てか、敬語はやめろ」

「そうなんですか!!」

「だから敬語はやめろ」

「あ、すい……ごめん」

「ゲンさ~ん、魚ってクエスト行ったことないらしいっすよ~」


 ケイトが師匠に大声で言った途端に、全員が「えっ!?」という顔つきで俺を見てくる。


「そうだったのか。まぁログインして色々あったしのぉ~」

「まぁ……」

「あ、そうじゃな!ケイト、お前一緒に初クエスト行ってこい」

「はぁ?」「え?」


 俺とケイトは同時に反応した。てか、はもった。おじいちゃんという生き物は、突然の思いつきというものがあるようで、ある有名なアニメでも同じようなことが何度もあった。まさしくそれだと思った。


「まじかよ。無理無理。俺自分で精一杯だよ」


 なんか、前にも同じようなセリフを聞いた気がするが気にしない。


「そうですよ。俺なんか足でまといになるだけですよ」

「何言ってんじゃよお前たち。いつまでもクエスト進めなかったら強くなれんぞ?新しいステージにも進めん。どっちみちやらなければいけないんじゃよ」

「は、はぁ」


 師匠はニコっと笑った。その笑いは「ケイト、行ってこい」というメッセージが込められているように思えた。


「はぁ……分かりましたよ……。じゃあ明日な。明日の朝10時にココ集合。いいな」

「お、おう」


 こうしてケイトと初クエストに行くことになった。心配だけどちょっとワクワクしている自分がいる。

そして、俺の歓迎会は終わった。俺は別れとお礼を言ってからログアウトした。


 気づいたら俺は目を開けていた。いつもの天井が見える。なんかこのログアウトの感覚が慣れない。違和感を覚える。もう10時を過ぎているが、シャワーも浴びたしご飯も食った。あとは寝るだけの暇人の俺は、ふとこう思った。


「ラッキーガンって、他にも使ってる人いるんじゃね?レビューとか上手な使い方とかないのかな」


 俺は、自分のパソコンの電源を入れ、インターネットを開いた。そして、いつも困った時に愛用しているウィキペディウスを開いた。リンの昔使っていた<五感リンカー>の時にもお世話になっている。


「ラッキーガン……ラッキーガン………あった!」


 青くラッキーガンと書かれたところをクリックした。そこにはこう書かれていた。

----------------------------------------------------------

【ラッキーガン】[レア度S級]

この銃はS級武器の中で一番弱くて一番強い武器と言える。何が出るか分からない。完全に運。本当に運。運以外の何者でもない。それ以上は何も言えない……。でも、結構な種類の弾があるらしい。

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 なんだよこの解説は……。とりあえず、2chでも見てみるか……。見てみたが、結構な量のスレだったので一部を紹介する。


『1 こんな糞S級武器初めて見た』

『5 ウィキペディウスの解説ワロタwwww運しか書いてねぇwwwww』

『6 >>5まぁ名前もラッキーって付いてるしなw』

『8 この前、これ使ったら15種類以上の花出てきたわ。おかげで彼女できたった(ドヤァ』

『9 >>8爆ぜろリア充』

『20 俺は破壊光線みたいなの出てきてちびった。しかもそのダメージ量が半端ない。多分、そんじょそこらのボスだったら一撃』

『21 >>20まじかwそれはやべぇなww』

『22 >>20それはただただ運が良かっただけ。滅多に出ない。こんな武器、ネタ武器で使うぐらいだ。8のように』


 ネタ武器だってよ……。まじで明日大丈夫かよ……。この武器使えるのかよ……。調べたら逆に心配になってきてしまった俺だった。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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