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第8話 レンの使命

「もうすぐよ、頑張って」




霧式水装甲(ミストリアクター)を倒し、さらに水道管を進んでいく




「ここを登って」


さび付いた梯子を上り、マンホールを開けると


そこには巨大な半球型の空間が広がっていた




廃棄され、誰の記憶にも、記録にも残っていない地下空間


壁を走るさび付いた管からは死水が漏れ出ていた


床に広がる水たまりの揺れる先に、レンの姿はあった


レンは足を進める、この場所が自分を呼んでいるような気がしていた




空間の奥、壁にかかった大きな絵には清水をまとい、楽しそうに踊る人々の絵が飾られていた




「私たちが生まれるずっと前、この世界の水が死に絶える前の絵ね」




中央には歯車のような環状装置と、それを支える台座。水が重力に反し天井へと昇っていた




「ここは‘‘リヴァーサルコア‘‘。水の流れを天に導く装置」




「なんでそんなことを…」




「水がすべてを教えてくれるのよ」




レンに目には理解の超えるものだった


天井を見上げれば水が糸のように紡がれ、重力に反し機構の周りをまわっている




台座の中心には青く波打つしずく型のコアのようなものがあった


時折、しずくの音のようなものを響かせている




「なんだ…これ」




レンが足を踏み出し近づくとまるで共鳴するかのように輝きだした


レンは導かれるようにコアに触れる




サァァァァァァァァァ…




水滴のような光が周りを照らし、レンの体にまとわりつく


光がレンの胸に触れてた時、脳裏にかつての記憶が流れ込んできた




怒りに満ちた人々、武器を手にこちらに向かってくる


私は自分を閉じ込めた、自らの心臓とともに世界中の水の循環を止めた


「「レン…選ばれし子よ水の循環を再び取り戻すのだ…」」





「…こ、これは……!」




リリィがレンの肩を支える





「これは単なる記録、傷の記憶に過ぎないわ…」




レンが手を差し出すと、コアから発せられた水がレンの体に吸い寄せられる




そして——




*カチン!!




コアがレンの胸にはまる


何かがはまる音とともに、リヴァーサルコアが強く光る


一瞬、レンやリリィの髪がふわりと浮いた




次の瞬間空間はまた静かになる




レンの体には‘‘水環装甲アクア・リヴァーサー‘‘が装備されていた


装備からは水蒸気が発せられ、常に周りの空気を浄化しているようだ


まるで水が守ってくれているかのような心地よさがあった




「やっぱり、適合したのね…これがカギになるわ…」




水環装備(アクア・リヴァーサー)水の流れを再び取り戻す使命を負うものに力を与える装備。


レンは水の心臓を再び鼓動させ、死水(ダイド・ブルー)を清水に戻すという使命を授かったのだ




新たな力を身に着けたレン、彼らは脱出に向けてさらに進んでいく




水環装備アクア・リヴァーサー

概要

**古代の水循環制御装置「リヴァーサルコア」**の力を宿した装備。


「水が天に昇る」逆流現象を起こす機構と結びついており、失われた清水の流れを取り戻す使命を持つ者だけが適合できる。


元々は世界の水を操っていた存在の“心臓片”が核となっており、使用者と同調すると胸部に融合する。


外見

装着者の胸部を中心に環状の水の紋様が淡く光を放ちながら浮かび、肩・腕・腰に水流を模した半透明の装甲が形成される。


装備からは常時わずかな水蒸気が発せられ、周囲の空気を浄化する。


戦闘時や浄化時には水流が装甲を走り、装備全体が青く脈動する。


能力

水浄化能力


死水に含まれる毒素・酸を分解し、即座に清水へ変換する。


変換には装着者の生命力と精神力が関与する。


水流操作

周囲の水を自在に操り、攻撃・防御・移動に利用可能。

高圧水流での切断や、水の壁での防御が可能。


水循環復元

特定の機構や地脈に接続すると、停止していた水の流れを再開させる。


自己修復

清水を取り込むことで装着者の身体的ダメージを軽減・回復する。


適合条件

「水の流れを再び取り戻す使命を負う者」にのみ反応。


適合時、装着者は古代の記憶を断片的に見る。


不適合者が触れると、水は拒絶反応を起こしコアは沈黙する

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