第二話 病院?での目覚め
目が覚めた
白くはない天井だ
「お?起きたかね?レン君」
聞いたことがある声だ
「うん、、、、、シャム爺?」
「よかった、意識はしっかりしとるの」
シャム爺——この村唯一の医者だ
小さいころからお世話になっていて優しくて頭のいい人だ
意識がしっかりしてくるとさっきの事故が思い出される
「ケガした人は?」
「いないよ、君のおかげでね」
自分の行動が人を助けられた誇らしさを感じつつ
自分から流れ出た‘‘美しい液体‘‘についてのことが思い出されてくる
「なぁ、シャム爺、俺死ぬのか?」
「どうしてそう思う?」
「だって、おれの血変なんだよ!!」
シャム爺は笑顔で言った
「それは‘‘水‘‘だよ」
「この状況で冗談は面白くないよ!滑ってるよ!」
「、、、レン君。きみたちが水と呼んでいる物、水だと思っている物、それは本当は水ではないんだよ」
あの老人の言葉が脳裏をよぎる
「ドンドンドンッ!!」
レンが言い返そうとすると突然ドアをたたく音がした
「おっと、やっと来たようじゃの」
「誰が来たの?」
シャム爺は答えずにドアを開ける
瞬間、部屋の中に蒸気が入りこんでくる
「‘‘彼‘‘です。捕まえておきました」
「目撃情報、確定済み。奉水装置運用候補、優先回収対象。抵抗は、無意味だ」
謎の装甲をした背の高い者がこちらに近づいてくる
レンは逃げようとした、しかしこの部屋には逃げ場がなかった
背中に硬質な拘束具が撃ち込まれる。機械式の腕が彼の身体を締めつけた。
次第にレンの意識は遠のいていく、、、
*