第5話 魔力の紡ぎ方
体内に感じた途方もない違和感にかき回され、魔力が生じたことにより感情が乱れた2人が気絶から目覚めた後、巫女姫は元黒と学長を呼びに行った。
「酷い目にあいましたわ・・・」
「ほんとですよ・・・もう、死んじゃうかと・・・」
他者によって魔力を紡がれた二人がそう嘆くのを聞き、学長が言う。
「ま、これで魔力を紡ぐことができるようになっていると思うよ?これ以外の習得方は・・・3つしか知らないからね。」
「学長殿?このような方法以外で習得できるのであれば、そちらのほうがよかったのですが・・・」
「そうですよ!もしかして、女装させたことを根に持ってるんですか!?」
「女装させられたことについては怒っていなくもないけれど、そんな理由でこの方法を選んだわけじゃないよ?他の習得法が、長期の修行、命の危機、他者からの継承なだけで。長期の修行は修行だけに専念すれば約1か月、他のことをしながらであれば大体半年ほどかかる。学生の君たちにそんな時間はないだろう?それに、命の危機は確実ではない。最後の他者からの継承は、魔術師が死の間際に自らの命を代償にして他者にすべての知識を継承させる魔術だからね。不可能なのさ。わかったかい?」
それを聞いた紫崎はため息をつき、藍田は少し顔を青ざめながら言う。
「不可能なのなら最初から言わないでくださいまし!」
「そーですよ!・・・って、怒ってるってマジですか?」
「マジマジ。もーね、ほんと激おこぷんぷん丸だよ激おこぷんぷん丸」
そんな中、カシャッという音が響く。恐る恐る、学長がその音がした方を向く。
「・・・巫女姫サマ?何やってるのかな?」
「ん?駆逐さんたちに写真送ろうかな、と思って?」
「ちょ、やめなさい?」
「やだ!前に四変王の人たちが悪ふざけして計画してたあん子ちゃんって、こーあん子から名前とったんでしょ?まさしくこれじゃん!いやぁ、こんな面白いことになってるとは思ってなかったよ。」
「・・・はぁ・・・これだから呼びたくなかったんだ・・・知り合いの女性で魔力紡げるのが黄泉さんとちくわさん、巫女姫サマだけだから一番忙しくない人に声かけざるを得なかったって言うのに・・・元黒君の妹ちゃんが習得してくれてればなぁ・・・」
そんな学長の嘆きに、元黒が呆れを隠そうともせずに言う。
「あぁ、あいつは修行を拒否しましたからね。それにしても、学長の交友関係狭すぎじゃありません?一族の長なのに魔力紡げる女性の知り合いが3人って・・・」




