閑話⑦ 最強は?と襲来
それを聞き気が気でない緑川を落ち着かせるため、学長は宣言する。
「ま、そもそもこの区にいる間は手を出させないけどね。」
「そんなことが可能なのですか?・・・その、学長殿はどのような立ち位置で・・・?」
紫崎の、当然というべき質問を聞き、学長は少し迷いながらも、答える。
「あぁ、僕はね、とある退魔の一族の長兼日本で2番目に強い呪術師兼古い時代の力を持つ存在と覚醒者の関係を取り持つ係・・・まぁ、簡単に言えば中間管理職?」
「中間管理職とは思えないのですが・・・」
「いや、退魔の一族の長と言っても中規模の一族だからね。草薙の血筋の10分の1くらいかな?で、呪術師以外にも魔力関係の能力を持つ者がいるから、スキル関係なしの強さでも日本で10番には入らないし。関係を取り持つのなんか板挟みになってるだけだからね。中間管理職っていうのが一番しっくりくるのさ。覚醒者としての力と神器を用いれば、日本人で・・・13番目くらいかな?」
「13番目・・・妙に現実的な数字ですね・・・その、日本で1番強いと思うのはどなたですか?」
「人間であれば、黄泉さんかな?」
「断定ですか・・・」
「だってあの人、レベル700超えてるんだぜ?化け物だよ、あれは。」
「700・・・では、2番目は?」
「うーん・・・四変王の5人と粕窪さんの誰かだろうけど、そこらへんは私では測れないレベルだからねぇ・・・」
「なるほど・・・」
「さて、話はおしまいだ。」
「えっ?その、光闇流の技は・・・」
「あぁ、藍田君、すまんね。また今度見せてあげるよ。今はそれより優先すべきことがある。」
「どういうことですの?」「それはどういう・・・」「どういうことだ?」
「そうですね。招かれていな客人をおもてなししなければならないですから」
「元黒君、今すぐ逃げなさい」
「え?なぜです。私も・・・」
「この部屋を空間隔絶して外との隔たりを作っているからわからなくて当然だが、相手は覚醒者だ。あれから力をつけるのをやめた君では、どうにもならんよ。」
「なっ!?」
学長は学長室の窓に向けて手から何かを放つ。
「ぐっ!?ばれていたか!だが、この私、ダンジョン解放連盟七幹部のディル・バンパイア様が貴様らを屠ってやる!七幹部となって初めての仕事の場にあのときの贄とクロがいるとは、因果なものよ!」
それを見た学長が手で九字を切る。
「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前、塞げ。」
学長が展開した結界によりディルのいる方向の壁が塞がれる。
「む、これはよろしくないな。元黒、3人を連れて逃げろ!私では勝てるかわからん!」
「っく、仕方ありません、行きますよ!」
「は、はい」「わかり、ましたわ」「お、おう」




