閑話⑥ しんという男
序章第1話のステータス例において、本来12桁となるはずのところが1000億桁と誤って表記されていたため修正いたしました。
学長の言葉が理解できず、緑川が訪ねる。
「それはどういうことですか?」
「身体能力が覚醒者と比べても化け物なのさ。ほぼすべてがS+と言っても過言じゃないレベルで強い。」
「・・・そんな化け物がいたのにもかかわらず、よく人間は滅びませんでしたのね・・・」
「妖怪は人間の感情から生まれ、人間の力を糧に生きている。だが、この糧に、というのは必ずしも殺さなくてはいけないわけではない。感情が動けば体内のエネルギー、魔力が体から少量飛び出し、それを食らうのだから、むしろある程度知能のある妖怪は人間を殺すことを躊躇うのさ。自身を滅ぼしに来た、とかいう場合を除いてね。」
「なるほど、そういうことでしたのね。ところで、なぜこの話をしようと思ったのです?秘匿されていることのように思われるのですが・・・」
「あぁ、それはね、藍田君以外の3人はそのうち知る内容だったからかな?そして光闇流の技にも使っている以上、本当に光闇流を学びたいという藍田君の思いを無碍にするわけにもいかないからね。これを伝えずに駄目だ、というわけにはいかないだろう?」
「俺がそのうち知る内容だった、と?美咲は従者が魔力とやらを使うから親から教わる可能性があるかもしれんが、俺は親族から縁を切られている故、知るすべなどないはずだが・・・」
「あー、うん、えーっとね。心して聞いてほしいんだけどね?」
「はい?」
「君がだーいすきなしんさん、彼もこっち側の存在だからね?好意を寄せ、恋愛関係になろうというなら、自然と知ることになっただろうよ。その時の心構えとしてね?」
「そ、そうだったのか、うむ。と、ところで、その、わたs、俺がしんさんのことを好いている、という話はどこまで・・・」
「あぁー・・・ご愁傷様?」
「ちょ、どういう!」
「しんさんね、大妖怪と人間のハーフだから、いろんな所の目があるから、その、ね?しんさんに思いを寄せ、しんさんがまんざらでもない表情をしていた、という情報が漏れた時点でいろんなところに知れ渡ってるよ。」
「そ、そんな・・・」
「君が草薙の血を引いてなければ攫われていたレベルで、しんさんの立場は複雑なのさ。」
「草薙の血?」
「あぁ、君の母方の血筋がね、妖を切る退魔の一族でね。その関係上、うかつに手を出せないのさ。君の親族が、一度縁を切った手前干渉するのは筋が通らん、しかしほかに利益を上げられるのは癪だからほかの勢力が何かしたら血縁を理由に自分たちのモノだとしてしまおう、と考えているからね・・・」
「えっ・・・」




