第9話 ヴィドフニル対パズズ
ただ平らな床と空気だけがある空間に、一人の男性と一人の女性が現れる。
「私の邪魔をするだけでは飽き足らず、このような小細工をするとは・・・よほど死にたいようですね」
「まぁまぁ、嬢ちゃん、落ち着きな?」
「煩いです。すでに神器を展開している敵が目の前にいるのに、そのようなことができるわけがないでしょう?」
「んー、まぁ、俺は魔法が嫌いだからな・・・神器使わなきゃ止めれなかったんだよ。な?」
「な?ではありません。敵だというのに、よくもまぁそのような戯言を言えたものですね。」
「ん?まぁ、俺は嬢ちゃんのことを敵だと思っていないからな。」
その神名の言葉を聞き、パズズは歯ぎしりをする。
「そうですか、そうですか。私程度、相手にならない、と?随分と、舐められたものですね・・・暴風魔法Lv7 テンペストジャベリン」
パズズは見下された怒りに任せ、魔法を放つ。
「っちょ、そういうことじゃ、ねぇよ!」
神名は手に持つ槍で魔法をそらし、誤解していると伝えようとする。
「では!どういうことだというのですか!私はあのお方に恩を返さねばならない!たとえ格上だろうとも、あのお方のために、仕留めて見せる!暴風魔法Lv5 テンペストソード!」
パズズが生み出した暴風の剣で切りかかるが、神名は軽く顔をしかめながら、槍で防ぐ。
「それがそもそも間違ってるんだよ!ロキは嬢ちゃんの恩人でも何でもない、仇だってーの!」
それを聞いたパズズは、怒りをあらわにする。
「言うに事を欠いて、そのような戯言を!何も知らないくせに!」
「知っているさ!ランスが壊滅した後の調査をしたのは俺らだからな!嬢ちゃんとスレイブニルは、あの時の織部ダンジョン氾濫の生き残りだろう!あれは、ロキが引き起こした人災なんだよ!俺はロキにあの時の落とし前をつけさせに来たのであって、騙されてる被害者を傷つける気はねぇ!むしろ、助けに来たんだ!だから、俺は嬢ちゃんに一切攻撃をしない!」
「ふ・・るな」
「ん?なんだって?」
「ふざっけるな!あのお方を侮辱するだけでは飽き足らず、私相手に手加減をして、攻撃すらしないと!?舐めるのもいい加減にしろ!そこまで言うのなら、手加減したまま死ぬがいい!魔力操作:風魔法Lv8 テンペストストーム+死魔法Lv1 デス=デス・テンペスト・ストーム!」
パズズによる漆黒の暴風が、神名に迫る。
「これはさすがに槍じゃ払えん!防げ、神器・永冷の盾!」
神名がそういうと、前に出した左手に黄金の丸い盾が生じ魔法を防ぐ。




