第4話 しん対ランスロット
ただ平らな床と空気だけがある空間に、2人の男性が現れた。
「っふ!貴様は不運だな」
「はぁ?何言ってるんだ?」
「なぜなら!最強の剣士たる我、ランスロット様を足止めするための贄として見捨てられたからさ!」
「はぁ・・・なんの根拠があってそんなことを言っているんだ?」
「根拠も何も、我にかなう存在はいないのだから、我の相手はそうなる定めなのさ!」
「だめだ、話が通じない、その上にナルシストか。どうしようもないな」
「その通り!あきらめてその首を我に捧げれば苦しまs」
あまりにもアホらしいと感じ、あきれたしんがランスロットの話を遮り、飛び膝蹴りを顔面に食らわせる。
「グハッ!?貴様、我n」
次は拳が腹にめり込む。
「煩いぞ。顔面殴ったら騒がしくなるかと思って蹴りにしておいてやったが、それでも騒ぐのか」
「貴様ぁ!暴風魔法Lv5 サイクロンソード!」
ランスロットが暴風の剣を生み出し、切りかかる。しんは真っ二つになり、跡形もなく消え去る。
「っふ!我に逆らうからこうなr」
しんがランスロットの背後から現れ、どこからともなく取り出したバールのようなものでぶん殴る。
「ぐべふぁ!?どうなっている!確実に、切ったはず!」
「その感覚は、真実か?」
その言葉とともに、ランスロットの中から切ったときの感覚が消えうせ、視界が狭まる。
「は?」
「その記憶は本当に正確か?」
その言葉とともに「切った」という記憶が消えうせ、周りの色があやふやになる。
「な、何を言って・・・」
「そもそも、おまえは誰で、ここはどこだ?」
その言葉とともにランスロットから自らの名と、この場が何なのかの情報が消え去り、視界が暗闇に包まれる。
「我、は・・・だれだ?ここは・・・わからない。なんだ、これは。我に何をした!」
「それは本当に私の仕業か?」
その言葉とともに、唯一続いていた、目の前のしんが的であるという思考すら途絶える。
「これ、は、だれの、仕業で、なに、が、起こって・・・」
「ふぅ・・・スキル外能力・呪術・禁呪 忘却、幻術スキルの複合技、光闇流破壊術 禁 自我崩壊。案外あいつが悪ふざけで作った技も役立つじゃないか。ま、数分で元に戻るが、その間に・・・」
しんはそうつぶやき、空間魔法で収納していた大きな樽を出し、その中にランスロットを入れ、顔だけを出し、有名なおもちゃのような姿にする。その後、目隠しをする。
「さて・・・起こすか。」
唯一露出しているランスロットの頭部に水をかける。
「ぶはっ!?な、なんだこれは!ふん!な、外れないだと!?」
「あぁ、そうさ。それは俺らが悪ふざけで俺ら自身でも壊せないようにS級ダンジョンのドロップ品や魔法を使って作ったお仕置き樽だからな。俺らの間では暴走したやつを閉じ込めて落ち着くまで放置するのだが・・・製作理由がリアル黒ひげ樽という悪ふざけ故、剣が差し込めるようになっているんだ。・・・何が言いたいか、わかるか?」
「は、ははは・・・冗談もほどほどに・・・」
「冗談なんかじゃないさ。1本目、ダンジョン内における恐喝」
しんが下の方の穴に剣を差し込む
「痛い、やめろ!」
「2本目、ダンジョン内における暴行」
その声が聞こえないかのように少し上の方の穴に剣を差し込む。
「うぐ!やめろ!やめてくれ!」
「3本目、ダンジョン外における強盗殺人」
悲鳴を意に介さず、腹部あたりの穴に剣を差し込む。
「ぐはっ!や、やめ・・・」
「4本目、クランランスに対する暴行」
そう言い、心臓の部分の穴に剣を差し込む。
「ぐほぁ!」
ランスロットは吐血し、息絶えた。
「・・・さて、さっさと処分して黄泉ちゃんの手伝いしないとな。あ、樽汚したこと怒られるかな?持ち出し自体禁止されてるから・・・まぁ、おとなしく怒られるか。」




