第17話 放課後 その4
5層に入った4人は、集落と何度か戦闘をはさみながら歩を進める。
「職業持ちって言っても、あんまり強くないな。」
「まぁ、たかがゴブリンですからね。」
「そのゴブリンでさえ、ステータスを得る前の人にとっては脅威だというのだから、溢れないようにするということの必要性がよくわかるな。」
「そうですね。万が一あふれても被害が出ないダンジョンは存在しないでしょう。F級、つまりここからあふれる可能性があるのですから」
「にしても、1匹でも狩れば時間は減るんだし、みんな1層で狩り続ければいいんじゃないの?」
「最下層のBOSSを討伐しなければ次の級に入れない、という条件のせいでS級の1層に入るためにはA級を踏破しなければならないのですよ。」
「あぁ、そうか。それもそうだよね」
「まぁ、そんなことよりも得られる利益が大きいから人は潜るんですわよ。あふれるから~なんていう危険性よりも利益があれば人は群がるのですわ。管理者とやらは人間の強欲性をよくわかっていますわね。」
「そうですね。日本で起こったことはありませんが、他国ではダンジョンをマフィアなどが不法占拠して力を得て無法地帯と化した、なんて事例も起こっています」
「ひゃぁ~・・・怖いねぇ・・・」
「あなたが狙われているダンジョン解放連盟はそれを目的に動いている、と言われていますし、他人事ではありませんわよ?」
「ひぇっ」
「まぁ、目的に動いてる、というだけで、現在占拠できない理由は、この国には民間の覚醒者がいて、国の覚醒者が動く前に飛んできて消されるから、という理由ですね。」
「あぁ、なるほど。国軍だと手続きなどが必要だが、民間であればふらっと訪れたダンジョンに入ろうとしたら不当に占拠されていたので入るためにのした、なんて言い訳が通用するからな。うかつに占拠などできんか」
「じゃあ、ダンジョン解放連盟の人たちはどこであんな力を身につけているのでしょう・・・」
「2つほどあるといわれていますね。1つ目は、力を得てからその考えに賛同したもの。そして2つ目は、姿をごまかしてダンジョンに入っているものです。」
「あぁそうか、別にあそこに所属している人がみんな所属してからダンジョンに入ったわけじゃないもんね・・・」
「そもそも覆面で中が誰なのか把握されてない人もいる、とのことですから、油断は禁物ですね。」
「まぁ、ここに関しては気にする必要がありませんが」
「え?どうして?」
「ここには、常に覚醒者が複数いるのですよ。デストロイヤーには必ず何人か入れ替わりでいますし、鮮色病院の院長も看護婦長も覚醒者ですし、鮮色中学の学長も覚醒者だったはずです。それに、警察にも2名ほどいますからね」
「多くない?そんなに多いものなの?」
「この区にはこの国に20個しかないS級ダンジョンがあるから多いだけで、普通はこんなにいないぞ」




