表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自称管理者の同族作成記?  作者: Lis
第3章 紫
24/1074

第1話 元黒 幕汰の一日 前編

執事元黒の一日は、午前4時に起床することから始まる。


主である美咲が目を覚ます3時間前に起床し、服装を整え、自らの朝食をすまし、午前5時から主の朝食の仕込みを始める。この屋敷にいる従者は執事である元黒と家庭教師である汎蔵 七海だけであるため、食事の支度は元黒が行うしかないのだ。


美咲の父と母は仕事で外国を飛び回っており、屋敷に帰宅することはない。


支度が終わった6時頃、七海が起きてくる。


「おはよ~元黒ちゃん。相変わらず大変だねぇ、こんな時間から。」


「この程度、なんら問題はない」


「そーお?私が同じことやれって言われたら、3日で寝坊しちゃう未来が見えるけどなぁ~元黒ちゃんはすごいねぇ~」


「この程度、できて当然だ。むしろ、できない貴様のほうがおかしいのではないか?」


「あ、ひっどーい。これでも優秀なんだぞ?」


「これでも、というあたり、そう見えない自覚があるようで何よりだ。」


「むむ。まぁいいや。おなかすいたから朝ごはんちょーだい。」


「いつも通りテーブルに並べてある。」


「はーい」


ちりん、と美咲が元黒を呼ぶ鈴が鳴る。


いつも起床する時間より早いな、と思った元黒であったが、その考えを横に置き、美咲の部屋に向かう。


コンコン


「入って」


「失礼します。」


声が震えている。何かあったのだろうか。


「涙の跡がありますが、どうか、なさいましたか?」


「少し昔の夢をみただけよ」


「っ!さようですか。申し訳ありません」


「謝らないで?あなたは何も悪くないのだから」


そう主は言うが、主が泣く夢は、あの時のことに決まっている。あれは、私の責任だ。そう元黒が考えていることを見抜いたかのように、美咲はいつも通りの行動をするように急かしてくる。


「それより、着替え」


「!はい、失礼します。」


元黒は美咲のベッドに上り、濡れタオルで美咲の顔をぬぐう。その後、パジャマの上着のボタンを外し、脱がせる。次に、腰に手をかけ、壊れやすい磁器を持ち上げるような優しい動作で美咲の腰を上げ、ズボンを脱がせる。その後、部屋のクローゼットから明るい紫色のワンピースを取り出し、美咲に被せ、首元のボタンを留め、美咲を持ち上げ、ベッドの横にある車いすに運ぶ。


「ん。ありがと」


「いえ、職務ですので」


そう言い元黒は車いすを押して洗面所にまで行き、水を注いだコップを口元に近づけ、口をゆすいだあと、うがい受けを差し出す。その後、歯ブラシを持ち、「歯を磨きますので口を開けてください」と声をかけ、美咲の歯を1本1本丁寧に磨く。歯磨きが終わり、また水を注いだコップを口元に近づけ、口をゆすいだあと、うがい受けを差し出す。


歯磨きの後、元黒は車いすを押し、食堂まで美咲を運ぶ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ