第8話 対価
ふっと気が付くと、紫色の髪をした女性に抱きかかえられていて、目の前でこの間の金髪の男性がしんにビンタをしている。
「ぎゃー!俺なんも悪いことしてないのに!」
「大丈夫?しんに何された?どこから来たの?」
紫色の髪をした女性が優しく話しかけてくる
「私を襲おうとした男たちから助けてくれました。むしろ、私が、しんさんを脱がせて、キスを・・・わ、わた、俺は、俺は何をやっていた!?」
「あーこれは、最近出回ってるダンジョン産の淫乱薬の効果を受けてたっぽいし。私のスキルで解けたっぽいし。りゅーちょん!しん無罪!」
「え!?ちくわ、まじで!?」
「だから俺なんも悪いことしてないって言ったじゃん!」
「あの行動といつもの発言からして推定有罪だし!扱いが不満ならいつもの発言をうらむし!」
「うっ、何も言えねぇ。」
「それに、こーんなかわいい娘とキスできてたんだから、対価が足りないくらいだし!」
キスしていたという事実に、私の顔が真っ赤になる。ほかにも、私がした行動や発言を省みると・・・
「あ!いきなり気絶しちゃったし!」
「おいちくわぶ何してんだ!」
「よくわからないけど、何かあってしんが助けたんやろ?そのストレスから完全に開放されて、精神を高揚させる薬の効果が切れて、ほっとしたんやない?」
「あ、そっか、その後のほうが俺にとって強烈過ぎて忘れてた。そういえば襲われかけたんだったな」
「はぁ!?襲われかけたやと!?犯人はどこや!」
「え?俺のベルトに紐で・・・あれ?いない」
「ちょ、なにやっとんねん!探しに行くで!」
「お、おう」
後から聞いた話では、私がしんさんの上着をぬがしたあたりで紐がベルトから外れていたらしく、手錠の麻痺効果で動けずゴブリンに袋叩きにされている犯人たちが見つかったらしい。
あいつらは余罪があるということで読心スキルを持つ警官に調べられ、計15名の女性があの男たちの餌食になっていたことが分かった。ゴブリンに食われてしまえばよかったのに。
あの後が気が付くと、病室におり、しんさんと、りゅーやりゅーちょん呼ばれていた金髪の男性、ちくわ、ちくわぶと呼ばれていた紫色の髪の女性に囲まれていた。
「おはようだし!家に行ったら母親にほっておけと言われたけど、さすがにそんなことはできないからしんに自腹で病室の手配と診察代支払わせたけど、幸せな思いさせた代金ということで気にしなくていいし!」
「おいちくわ、それじゃ気にするやろが。言わなくていいねん。」
「ほんとに気にしてなくていいからな?元凶のあいつらに請求すればいいさ。」
「その手があったし!しん珍しくさえてるし!」
「あの、ここは・・・?」
「あ、鮮色病院だし!ゆっくり休んでくれし!」
「お前が一番騒がしいわ!」
「りゅーも騒がしいぞ!」
「っぷwしんに騒がしいって言われたらおしまいだし!」
「ふ、ふふふ。」
「あ、ようやく笑ったし!」
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