第3話 魔力を紡ぐ
2人は、こほん、と私が咳ばらいを1つしたことを切っ掛けに話が脱線していることに気付いた。
「さて、藍田君。魔力について説明したまえ。」
「あっ、そうだった」
「よろしくおねがいしまーすちはるせんせー」
「せんせー・・・うん。これはこれで・・・んん!
まず魔力というものは体内に存在する魔法的エネルギーを生命エネルギーである気力を用いて紡いだ存在であり、ダンジョン発生前からこの世界の各地に存在する【術】を使うのに必要な燃料のようなものです。
そして、それを使えるようになる方法は・・・がくちょーおねがいしまーす。」
・・・そういえば、これがあったな。
「あーうん、そうだね。魔力の紡ぎ方は、紡げる人間が紡げない人間の中の魔法的エネルギーに干渉して紡ぐと体が覚えるんだよね。手、だしてもらえるかな?」
私がそう言いながら手を差し出すと、橙木君は何のためらいもなく私の手を掴む。
「じゃ、流すよ?力抜いてね~」
「は、はいぃ!?んん!ぁ・・・んぅ・・・はぁん・・・」
あー・・・やっぱりこーなるか・・・これは済ませてから送ってほしかったなぁ・・・
「ぷ、ぷぷぷ・・・」
「こら、藍田君、笑わないの。」
「だ、だってぇ・・・!」
わかっててやらせたな、この娘・・・
「まったく・・・とりあえず、目が覚めたら説明の続きだ。」
「え?続き、ですか?」
「あぁ。魔力について、は説明したが、橙木君に修行をつける理由についても話さなければならないからね・・・」
「・・・?そんなまじめな顔して、どうしたんです?」
「あー・・・まぁ、汚点、的な?黒歴史というべきか・・・まぁ、色々あってね。説明を聞けばわかるさ・・・」
数分後、橙木君が目を覚ました。
「おはよう、橙木君。調子はどうだい?」
「・・・おはよーございまふ・・・?・・・はっ!なんてことをなんて場所でしてくれてるんですかぁ!?」
おー、おー、顔が真っ赤。リンゴかよ。
「まーまー落ち着いて落ち着いて。説明が残ってるからさ」
「説明、ですか?ししょー、魔力についてまだ何か?」
「魔力については何もないけど、修行をつける理由について、かな?」
「はぁ・・・」
「まずこれは、他言無用で頼むよ?赤羽君にも・・・緑川君にも、ね。」
「緑川?誰です、それ」
「森羅ちゃんにも関係ある話ですか?」
「ちひろちゃんなにかしってるのー?」
「うん!最近お友達になったクラスメートの1人だよ!」
「むむ・・・そんなことがあったなんて・・・」
「いろいろあったんだよ・・・」




