第2話 藍田と橙木の関係性
さて、弟子が2人になったところでやることは変わらない。まずは橙木君がどこまで教わっているかについて尋ねなければ。
「橙木君、君に修行をつけるという話に結局なったのだが、どこまで教わったんだい?」
「ふぇ?」
ふぇ、ではない。
「魔力についてどこまで教わったのか、と聞いた方がいいかな?駆逐さんからはどこまで」
「魔力ってなーに?」
そ こ か ら か ! ?
「・・・冗談だろう?え?何も聞いていないのかい?」
「んー・・・あ!」
だよな。忘れてるだけだよな。いや、忘れてるだけにしても大問題なんだが・・・
「前回のループの時にこの世界にはダンジョンができる前からなんか力がある?とか聞いた気がする!」
・・・つまり一切何も知らないのに送り込んできたと?せめて魔力の紡ぎ方くらい教えてからにしてほしかったなぁ・・・
「・・・そうか。では、教えよう。あぁ、藍田君。魔力を体外で維持するのはやめていいよ。」
「ぷはっ!はぁ、はぁ・・・めっちゃ疲れました・・・」
「なぜ息を止めているんだい・・・?」
「力込めてないと抜けちゃうんで・・・」
ふむ?よくわからないな・・・私は5歳の時に習得して、それ以降はいたって自然に使いこなしていた技能だ、力を籠めなければ、などと思ったことはない。もしや教えることが向いていないのでは?
「・・・まぁいい。とりあえず、魔力について、橙木君に説明してみろ。」
「え?私がですか?」
「あぁ。教えることで理解を深めるとよく言うだろう?」
「んー、それもそうっすね!じゃぁ、アゲハちゃん、ちゃんと聞いてね?」
「うん!千春ちゃん!」
「・・・ずいぶんと距離が縮まっているようだね」
「あれ?言ってませんでしたっけ?」
「なにがだ?」
「私と千春ちゃんと静葉ちゃんは、幼馴染なのです!」
「静葉?・・・あぁ、3-2の赤羽君かな?」
「そうですそうです。彼女の誕生日は7月なのでまだダンジョンに関係ないですが・・・」
「にしても・・・君たち3人は結構性格が違うと思うのだが、仲がいいのかい?」
「んー・・・まぁ、家が近所なのでもう15年目の付き合いですからね。気心が知れた仲ってやつですよ」
「そうだねー・・・千春ちゃんが根暗で静葉ちゃんが腹黒で私が天然!」
「私がおとなしくて静葉ちゃんが腹黒でアゲハちゃんがアホの子です。」
「・・・まぁ、なんとなくわかったよ。俗にいう腐れ縁ってやつか。赤羽君にきいたら、藍田君が根暗で赤羽君が・・・うーん・・・計算高い、かな?で橙木君がアホの子っていうんだろう?」
「わっ!正解です!」




