第17話 記憶とは不確かなモノ
巫女姫の術が浸透し、酒気が抜け、目を覚ました後、黄泉が号令をかける。
「今回の敵は今まで戦ったことがないほど強大な存在よ。少しの油断が命取りになると思いなさい!」
「わかってるし!・・・でももうちょっとお酒飲んでも・・・」
「ダメです」
「(´・ω・`)」
「さて、橙木さん、場所はどこだったかしら?」
「鳥野山の中腹くらいにある洞窟です。」
「じゃぁ、行きましょうか」
「ん?こーあんを待つ必要はないの?」
「招来前に潰せるならそれに越したことはないでしょう?とりあえず現地に行ってみないとね。」
「それもそうだな」
約5分後の17時5分、今回の参加者たちは洞窟の前に揃っていた。
「さて、ここから這い出て来るのだったかしら?」
「はい、そうです」
「うん?這い出る?そりゃおかしくないか・・・?」
「どうしたんです?深海さん」
「シュブ=ニグラスが這い出るっていうのに違和感があってな・・・狭いだけなら人の形になって出てくればいいだけだろうし・・・」
「ふむ・・・確かに気がかりですね・・・」
そのような会話をしていると、一陣の風が吹き、こーあんが現れる。
「これは、どういうことだい?不吉な気配を察知してきてみれば・・・」
「あ、こーあん、ちょうどいいところに。実はかくかくしかじかで」
「まるまるうまうま?ってわかるかいな。」
~~~少女説明中~~~
「ふむ、なるほど・・・つまり外見的特徴でもってシュブ=ニグラスと判断した、ということでいいのかい?」
「そういうことになる、のかな?」
「安直すぎるぞおい・・・見た目なんて記憶いじればどうとでもなるんだ、本来の姿が分からず対策もせずに挑むだなんて、死にに行くようなもんだぞ・・・」
「きっと勝てる」
「神を侮るなかれ。人知の及ばぬ領域に存在しているからこそ神は神なのだよ」
「むぅ・・・」
「さて、橙木君、ちょっといいかい?」
「うん?」
学長は橙木の頭に手を当てる。
「・・・うん、間違いなく記憶が操作されてるね・・・えーっと、ここのプロテクトを解除して、ここの上書を削除して補填して・・・うん?これは・・・」
「うん?どうしたの?」
「いや・・・その・・・ね。とてもよろしくない。これは、本当にとんでもないことをしでかしてくれたな灰原・・・」
「だーかーら、どうしたってのよ。相手がどんな存在であれ、勝てばいいのよ!」
「あー、そのことなんだけど、今回は手だし無用で頼みたい。」
「は?なんでよ」
「目覚めさせちゃいけないからさ。世界が終わるのは勘弁だよ。」
「はぁ?」
「うぇ?アザトース?嘘でしょ?」
「間違いない。正しい記憶では、眠っている間に、と攻撃し、目覚める瞬間に次の世界に移動している。」




