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自称管理者の同族作成記?  作者: Lis
第1章 赤
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第8話 葛藤

7月18日から21日の平日、静葉はダンジョンチャレンジも慣れてきたため、アゲハと別れ、放課後にダンジョン街のG級小鬼ダンジョンに挑み、レベルを30まで上げ、5000円ほどの収益を得ることができた。

自信のついてきた静葉は7月22日土曜日、鳥野山にあるF級鳥野ダンジョンに挑むことを決めた。


鳥野ダンジョンは、鳥野山にあるという理由で名づけられたダンジョン群であるため、今までのように名前から内容を類推して準備をするわけにはいかない。

そのため、静葉は冒険者ギルドの資料をもちいて内容を調べることにした。


「えーっと、『鳥野ダンジョン群について』これかな?なになに・・・」


今回調べて、

・鳥野ダンジョン(F級)は標準的なF級ダンジョン同様5階層であり、1~3層はホーンラビット(F級下位)がいる草原となっており、4層にはF級中位相当のゴブリンの集落ができており、5層にはF級上位相当である職業持ちのゴブリンを中心としたゴブリンの集落とホーンラビットが生息しているということ

・今まで行っていた小鬼ダンジョンは洞穴型であったが、鳥野ダンジョン(F級)はフィールド型であり、草原の中にあるくだり階段を探さなくてはならないこと

・その月の最後の日の日付が変わる時間にダンジョン内にいるとダンジョン内の構造変更に巻き込まれ居場所が分からなくなる変遷という現象が起こりうるということ

の3点が分かった。


F級以上はしばらくすると地図があてにならなくなるという話は聞いたことがあったが、この変遷が原因だったらしい。

幸い、初挑戦する22日は月末に近いため、最寄りの鳥野冒険者ギルドにて1層当たり1000円で内部地図が買うことが可能なようなので、平日のダンジョン攻略で得た収益を使いすべての層の地図を買うことにした。




7月22日土曜日

静葉は7時に起床し、朝食をとり、母親が出勤する8時に家を出て、8時30分に鳥野ダンジョン(F級)に到着した。


「F級初チャレンジ、頑張るぞ!」

と気合を入れた静葉は、1層で思わぬ苦戦を強いられることとなった。


ホーンラビットがかわいいのである。

ただの植物にしか見えないウィードや不定形のスライム、汚くよだれを垂らしながら迫ってくるゴブリンを躊躇なく切り捨てたり焼き払ってきた静葉は、角がついただけの茶色のふわふわした兎に攻撃することに抵抗を覚えた。


これの現象は、静葉だけに起こったことではない。過去、ダンジョンが出現したばかりの時期、意気揚々とF級ダンジョンに入った、ゴブリンを狩る、他の存在を傷つけるという第1の壁を突破した挑戦者たちが躓いた第2の壁である。


そして、静葉は思い出した。前日の夜、母親が、

「F級に挑むって言っていたし、明日の夜ご飯は兎ステーキかしら♪」

と言っていたことを。


兎ステーキ。ステーキである。ダンジョンに挑むようになり、運動量が増えてきた静葉にとって、おいしいタンパク質は何よりも大切である。母親がああいっていたということは、ホーンラビットが兎肉をドロップするということだろうか。


静葉は、かわいいものを傷つけるということと食欲を天秤に乗せ、悩み、1度ダンジョンを出ることにした。

ホーンラビット

角がついた兎であり、とてもかわいらしい。

生き物を気付つけるという第1の壁に次ぐ、第2の壁と言われている。

火を使わずに狩ると兎肉を低確率でドロップし、さらに低確率で兎の尻尾飾りというAgi補正のかかるアクセサリをドロップする。

兎肉はとても美味で、輸入が滞っている現在の食肉の5割を占めているらしい。

F級下位

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