第10話 藍田の修行③
渾身の揶揄いだ。どんな反応するんだろう?ちょっとはうろたえるのかな?
「こら。そんなわけがないだろう?私は年上の方が好きなだけで、君みたいな小娘にそういう感情を向けないだけさ。というか、このことを知っているからこそ四変王達が私が弟子をとるって言った時に揶揄うだけで済んだんだよ。私の好みドストレートだったらガチで殴り掛かってきただろうね。はっはっは」
まるで私に魅力がないみたいじゃないか。デリカシーがない・・・
「そんなデリカシーがないことばっかり言ってると、年上のおねーさんに相手なんかされませんよーだ。それに、私が将来ぼんきゅっぼーんになってから後悔しても知りませんからね?」
「ん?あー、なんだ、その、もう半ば諦めてるからねぇ。それと、私が弟子に手を出したなんてなったらそれこそ殺されちゃうから可能性はゼロだね。だから後悔なんかしないさ。」
ふむ?別に好きな人がいるとかではないのかな?・・・ていうか、師匠と弟子って恋愛不可なの?それと、諦めてるってどういうことだろう?
「えっと、なんでです?お金持ちっぽいですし、権力もあるっぽいですし、土地も持ってますし・・・見た目の第一印象も悪くはないですから、ふつーにモテそうですけどねぇ・・・ご飯も美味しいですし、清潔感がないわけでもないし・・・もしや、なにか致命的な欠陥が・・・!?」
「んー、致命的な欠陥が無いとは言えないかな?恋愛対象になりずらいっていうことと、そもそも出会いがないっていう2つの致命的な、ね・・・男所帯だからさ・・・」
なるほど。そういう理由であればわからなくもない。
「私という出会いがあるじゃないですか!」
どや顔で言ったが。少し困った顔をするだけとはどういうことなのか。
「はは。さて、今日は少し早いが、習得成功したのだし帰って休みなさい。思っているより疲れているだろうしね。」
誤魔化されているような気がするけど、確かに、少し眠い気がする。
「はーい。じゃぁ、また・・・学校で?」
「はは、私が学校で行動を起こすのは何らかの異常事態が起こったときだけだから、次の修行で土曜まで会わないことを祈るべきだよ」
そういって学長は私とともに転移魔方陣に乗り、起動させ、鮮色区に戻る。
「うん?これは・・・藍田君、すまんが今日は家まで送ることができないようだ。」
この間戦闘が開始する直前と同じくらい、学長の表情が真面目だ。
「へ?どうかしたんですか?」
「うん、まぁ、ちょっとね。じゃ、またね!」
あ、行ってしまった。
「まったく、本当にデリカシーがないんですから・・・」




