第9話 藍田の修行②
あれから2日経った5月7日、午後5時、私はついに、体内で魔力を循環させることに成功した。
「勝った、第三部、完!」
「こら、どこかに怒られるからやめなさい。そしてまだ序章です。それも序章の1話くらいです」
え?序章?これから?
「うぇ・・・マジですか・・・?まだそんな程度なの・・・」
「マジです。本来5歳ほどから始めて12歳で終わらせる約7年分の基礎修行とその後教わる他の術を、多少精神が成長して効率が良くなったからと言って1年足らずで、しかも学業と並列して済ませるのですから、この程度で音を上げてる場合じゃありませんよ。」
確実に7年分?うそでしょ・・・無理無理・・・
「べつに1年で済ませる必要はないんじゃないかなぁ~・・・なんて・・・」
「うん?藍田君は紫崎君と緑川君と同じく、鳥野高校ダンジョン課に行くんじゃないのかい?そう思って修行計画を立ててたのだけれど・・・」
「え?なんです、それ?」
「来年からできる学校で、緑川君と紫崎君が特殊入学をすると聞いていたからてっきり藍田君もそうなのかと思っていたけど、違うのかい?特殊入学者は2つのクラスで1つは術師、もう1つは術師以外って話だったし、あの二人と同じクラスになるためにある程度はできないといけないかな、と思っていたのだけれど・・・」
あの二人と同じクラスになれるのであれば、気楽で楽しい高校生活になりそう・・・ところで、特殊入学って何だろう?
「特殊入学、ですか?」
「あぁ、スキルの星数が20超えていれば無条件合格だって話だよ?」
「むむ、高校に勉強無しで入れるのは魅力的ですね・・・」
「うーん・・・やっぱり藍田君、怠惰だね・・・あと、高校に入った後、ダンジョンだけじゃなく普通に勉強もあるから勉強無しでは駄目だよ?中学範囲は義務教育だからね。」
私は怠惰ではない、ただ単に少しでも楽に生きることができればいいと思っているだけである。にしても、勉強はあるのか・・・ダンジョンに潜るだけではないのか・・・
「酷くないですかー?まったくもう。こーんなかわいい娘と何日も一緒にいて、出た結論が怠惰ですかー?あんまりですよ。よよよよよ・・・」
流石に怠惰呼ばわりは沽券にかかわるのでからかってみよう。どんな反応をするのだろうか?
「語弊を産むからやめなさい。何日も一緒とか、朝9時から夜18時までいるだけなのにまるで泊まり込みみたいじゃないか。」
むぅ・・・からかっても冷静でつまらない。
「こーんなかわいい娘と一緒にいて何とも思わないなんて・・・もしかして学長・・・」
「うん?」
「小学生にしか欲情できないロリコンですか!?それとも、男色ですか!?」




