開会!!!波乱の幕開け!!!
あれから計画は順調に進み、
武道会当日
会場は、既に大にぎわいである。
そろそろ来場者が到着する頃だと思うのだが………
「………」
武道会を計画した姫様は、険しい顔でその入り口を眺めていた。
「姫様、妖精族の姫君と、お付きの者が到着なさりました!!!」
入場口を開いた兵士の後ろから
気品に満ちた黄金のオーラ……
そして……
『姫様~!!!』
「!!!あら?貴女!!!」
その姫様に付き添うその姿!!
あの日、
世界を救った姫様に寄り添ったあの妖精が、
妖精族の姫君の付き人としてまた姫様の前に姿を現したのである。
『久しぶり~!!姫様元気そうね~』
「貴女も元気そうで良かったわ、妖精のお姫君、お初お目にかかりますわ」
『……えぇ、お招き頂きありがとうございます…席は彼方に?……』
「そう、ですわ……?」
若干ではあるが……
蒼い顔をしている様な気がする……。
そんな妖精族の姫様は、俯きながら
簡単な挨拶をして、そそくさと逃げる様に自らの席へ。
「えぇ……?……彼女、顔色悪くない?」
『……そうね……まぁ、うん……、えーっと……あっ姫様!!!待って!!……ごめん、行くわ!!!』
「??」
なんだか言葉を濁した妖精に、首を傾げるしかない姫である。
それから暫くの後……
武道会開催のファンファーレが鳴り響き
諸々の諸外国からの祝いの書状が読まれる。
「………魔王は来ないつもりなのかしら……」
「……優勝者と婚約は、絶対ですよ?……あぁ、何処かの王子となら兎も角……大臣の用意した奴等が優勝者だったらと思うと………」
現大臣の書状を読む姿を眺めながら、新官が蒼い顔で姫様にそっと呟く。
「……来なかったら、魔王をぶっ潰す!!!」
「Σひっ!!!」
ゴゴゴ………と、漏れる姫様の怒りに
神官は怯える事しか出来ないのである。
「では!!!長くなりましたが、ここに武道会の開幕を宣言いたしますぞ!!!」
「開幕?!Σチッ!!!」
「姫様っ顔っ!!!顔~~~っっ!!!!(>_<)」
Σワァァァ…………
拍手喝采の中、武道会の開会であるっ!!!!