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ヒラメキの姫様!!準備中☆











「よし、これで良いわ☆」






姫様の手元には、王家の証である王宮の印で手早く蝋封をした封書が二通。



一通は、妖精の森宛。





もう一通は……







「……魔王の城まで届くのか、ちょっとだけ不安だけども←」





そう。

魔族の森の、魔王城宛。












「国内へ手早く届く優れもの☆妖精族からの贈り物である宅配マター♪……手紙を託すわよ?妖精族と、そして魔王の元までよろしくね。……さて、これから準備もしなくちゃ♪忙しくなるわ~!!」





キラリと光る宅配マターに封書を託して、意気揚々と王の間へと戻っていった。
















「……と、言うわけで!!!私に相応しいお相手を夫にすべく、武道会を開催するわっ!!」

「Σなぜ?!」




ルンルン♪と鼻歌でも聞こえそうな程ご機嫌な姫様の言葉に、神官は眉間に皺を寄せて立ち上がる。





「理由は3つ。1つ、強い男じゃなければ私の隣は勤まらないから。2つ、10人もの婚約者から選べないから、選別するため。3つ、3つめは秘密よ☆彡」


「………3つめがとても気になりますが……」

「……でも、理に叶っているでしょ?私の結婚相手ですもの!諸外国からも、文句は言わせないわ!!さぁ、色々準備するわよっ!!!」



「……はぁ……また仕事が……」






大きなため息と共に、神官殿の忙しさはmaxに加速していくのであった。






.

.

.









一週間の後、武道会の開催予定が発表された。




開催は、1ヶ月後の3つの世界の和解記念日。

妖精界からの客人を招いての大規模な催しになる。

勿論、来客からの和平記念日への参加の書状は頂き済み。




諸外国の王子達にも書状は送った。

そして、大臣への報告と共に。







開催は既に決定済みなのだから、大臣は大慌て!!!





真っ青な顔で、急ぎ、部屋で何かを作業している様だ。







「さて、と。……後は、返事が来ることを祈るのみ、か……」






机の上で、届いた書状を確認しながら

姫様の描いた結末の行方を決める決定打を心待ちにしておりました。












と。









宅配マターが妖しく輝いた。






「Σ来たっ!!!」








ひらりと、姫様の掌に落ちた手紙は








「……女王から、か……」










妖精族に宛てた書状は、かつて相棒だった彼女に宛てたもの。

その手紙が、巧く妖精の女王までたどり着き






「…代理でお姫様が来るのね。彼女も一緒ってことは、きっと話が早いわね…一歩前進ってとこね☆」






手紙を読んでにんまりと微笑む。

後一通の希望を待ち望みながら。























それからてんやわんやの大忙しの中、武道会の開催日が予定通りに国民に発表された。






人間、魔族、妖精族が和平条約を結んだ『条約決定日』。









……それも姫様の仕組んだ事。








『条約決定日』は本来なら祭典が開かれ、妖精の女王、魔族の魔王からの手紙が人間の王宛てに届き、それを以て『条約』の継続が成されるとても重要な日なのだ。






妖精の女王も魔王も、和平条約継続の旨を手紙を送らなくてはならないのだが



今回は武道会を開催し、両王共を招待している。








……まぁ、もうひとつの計画をお願いしている事はさておき……









妖精の女王は、代理を立てられた。






しかし、






魔王は代理に立てる者は多分、居ない。








……それが、姫様の狙いであるのだ。





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