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大陸の一番よき日の一方~ほんの僅かなBL発動!!~
こんなよき日。
それは、魔王様の耳にも届いておりまして。
『ね、勇者……今日は姫と神官の結婚式だよ?……僕達も、結婚する?』
「ンッ……ぁ……」
魔王のお城の最上階。
広いベッドに寄り添う勇者の耳元を掠める様に囁けば。
敏感な勇者の口から艶めいた声が漏れる。
『あぁ………キモチイイ……君のナカは、本当に熱くて絡み付いてくる……『生きてる君の肉』は、ンッ……本当にイイね……』
「アッ…ファ……ンッ……ちゅ……んぁ…ッッ!…」
クチュクチュと、咥内で唾液が絡み合う舌と、滑らせる冷たい掌に、勇者の熱を感じながら…………
『……後どれくらい、血の通った温かさを堪能出来るのだろうね……』
勇者の喘ぎ声に掻き消されそうな程
小さく寂しげな呟きは、
魔王城の片隅に置き去りのまま……。
魔王の城の長く艶かしいひとときが、今日も幕を開けた………。