キャラメイク
―――ようこそ、《infinite・potential・online》へ―――
そう聞こえると、今まで見えていた―――ようこそ、《infinite・potential・online》へ―――の文字が消え、辺りが白い光に包まれたる。少しするとその光が徐々に薄れていき、自分が少し薄暗い部屋にいることが分かった。ここがキャラメイクの空間だろうかと辺りを見回していると後ろから声をかけられた。
『《infinite・potential・online》、通称IPOの世界へようこそ。私は混沌と秩序の女神システィアと申します。プレイヤーの皆様方で言う所の総合管理AIですね。それでは、キャラメイクを始めていきましょうか。』
『まずは本名と、プレイヤーネームを目の前のスクリーンに入力しください。』
う~ん、キーボードなしにどうやって打つのだろう?やっぱり思考入力かな?
本名とプレイヤーネームを念じるとそれがスクリーンに反映られた。
本名:九重 修
プレイヤーネーム:ノウェム
よし、入力できた。ちなみに【ノウェム】というのはラテン語で【九】という意味だったはずだ。
『ノウェム様で間違いないですね。重複がないか確認しますので少々お待ちください。え~と、重複はありませんね。では、次は容姿です。現実のままでもいいですし、多少いじることもできますよ。人外種でも元々人型だったり、進化で人型になったりする場合がありますので人外種を選ばれる方にも決めてもらっています。』
「現実のままでお願いします。」
『分かりました。次は種族の設定です。』
『PIOは数多くの種族が選べますが魔物や妖怪などの人外種は基本的には町に入れないのでご注意ください。人外種には進化、人類種には転生というシステムがあります。魔物や妖怪などは種類が多いため、ある程度の要望をいただければこちらで選定することも可能です。」
「では、妖怪になりやすい種族はありますか?」
『え~と、では動物系はどうでしょうか。進化先は無数にありますので妖怪にならない場合もありますが…。動物系のお勧めは、《犬》、《猫》、《狸》、《狐》、《クモ》、《イタチ》などですね。あとは、足や手がない分、操作しずらい《ヘビ》、《カラス》、《コウモリ》ですかね。もちろん進化で手や足ができたり、無くなったりすることもあります。さて、何にしますか?』
う~ん、悩むな。狐もいいし、蝙蝠からヴァンパイアにもなれそうだし…。ん?カラスは何になるんだろう?気になるな。よし!
「《カラス》にします。」
『良いんですか?操作難しいですよ?』
「大丈夫です。もともと人外種をプレイしてみたかったのと、カラスの進化先に興味ありますし。」
『本当ですか。ありがとうございます。』
ん?なぜ感謝されてる?
「何かあったんですか?カラスに」
『いや、カラスにというわけではないんですが、人外種を選ぶプレイヤーがあまりにも少ないものですから…。第一陣50万人の中で人外種を選ばれた方は全体の10%未満ですね。まあそれは置いといて、次は、職業と技能の設定ですね。』
『職業は下級職業から一つ選べます。所得技能や武器の固有能力で職業が追加されることもありますが滅多にないのでそれは考えなくて結構です。』
「では、【魔術師】でお願いします。」
『では次は、技能ですね。本来は10個まで選べますが、《カラス》は種族技能が4個ありますので6個選んで頂けます。ちなみに、脆弱技能はその属性の攻撃を受け続けることで緩和することもできます。では、こちらが所得可能な技能のリストです。この中からお選びください』
うん。多いな。掲示板によれば、種族と職業にレベルがあり、そのレベルが上がるごとに、SPをもらえ、そのポイントで新しい技能を取ったり、技能のレベルを上げたりできるらしいので技能がもう増えないわけではないが、初めの技能構成は大事だろう。お勧めは出来るのかな?
「おすすめの技能はありますか?」
『おすすめですか?《カラス》の種族技能は、【飛翔】、【暗視】、【風属性耐性】、【水属性脆弱】ですので、おすすめは、【火魔術】、【闇魔術】、【鍛冶術】、【魔力操作】、【言語学】、などはどうですか?あと一つはご自身でお考え下さい。』
う~ん何にしようか。やっぱり初手は大事だし【探知】か、【鑑定】か?
「【鑑定】にします。」
『やっぱり【鑑定】は人気ですね…。えっと、ではこんな感じでいいですか?』
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名前:ノウェム
種族:カラス
職業:魔術師
技能:【言語学】Lv1
【鑑定】Lv1
【暗視】Lv-
【飛翔】Lv1
【鍛冶術】Lv1
【火魔術】Lv1
【闇魔術】Lv1
【魔力操作】Lv1
【風属性耐性】Lv1
【水属性脆弱】LvMAX
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うん。いい感じだ。しかし改めて見ると接近されたら終わりだな…。まぁいっか。
「はい。大丈夫です。」
『では、これでキャラメイクは終わりですね。次は、チュートリアルです。受けないこともできますが、どうしますか?』
「もちろん受けます!」
『では、正面にあるドアを開いてください。』
システィアがそういうと、俺は目の前のドアを開けた。
スキル【杖】からスキル【魔力操作】に変更しました 。
お手数ですが、誤字脱字がありましたら報告くだされば幸いです。
《キャラクターネーム》を《プレイヤーネーム》に変更しました。