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 1白い手袋  作者: ベン マウント
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夜襲

親分が意外に素直に、依頼主の情報を教えてくれたので、その情報を元に塚田さんと打ち合わせ中だ

「情報から関係各所に問い合わせ調べたら、確証はありませんがC国の政府絡みの感じですね」

「そうまでして、欲しい技術なのですか」

「そのようです、世界中の国が欲しがっていますが、実行に移したのがあの国と言う事でしょう」

「橋田さんのところは、そんなに凄いんだ」

「ええ、他にも数々の特殊技術を持っているのですが、戦争に利用されるのが嫌で死蔵してしまっているんです、だから、あの会社を手に入れれば転売するだけでも、兆単位で売れるという話です」

「恐ろしい程の価値があるのですね、それは狙われるわけです」

「ええ、橋田さんが営利を目的に、それらを手放したら大変な事になります、それで国も陰で保護しているんですが」

「知らなかった、そんな優良企業なんだ」

「戦前から続く隠れた財閥ですから」

「隠れたとは」

「決して巨大化しないよう、地道に地域に根付く事だけに、専念している企業なのです」

「そんな企業があるんだとはしりませんでした、儲けばかりに走るのが企業だと思っていましたが」

「中にはあるんですね、そんな企業が、ああ、それと、話は違いますが、私達、部署が内閣官房から外れましたので、直接関係ないでしょうが、頭に入れておいてください」

「また急な話ですね、どうしてですか」

「私たちの動きの背後に政府が、という事がはっきりし過ぎているのは、いろいろと支障をきたすという事でしょう」

「縛りがなくなって良かったですね」

「それが、良かったかどうか分かりません、極秘ですが首相直属と言う事になりましたから」

「余計に国がバックと言う事では」

「ですから、直属と言うことは、超極秘事項になっているのです、組織的には公安の外部協力者と言う事になっています」

「まあ、何れにしろ俺には関係なしと言う事にしておいてください、思想信条は他人に左右されたくないし」

「ええ、それは勿論そうしてください、ただ、もし外国が竜崎さんを取り込もうとしたとき、私たちが協力できる口実だけは、作っておかないとまずいので」

「ありがとうございます、気を使っていただいて感謝します」

素直に頭を下げる

「そんな、とんでもないです、こっちが勝手にやってる事ですから」

「それにしてもです、気を使ってもらって」

「いえ、その話はそう言う事でして、そういう訳で、私たちが関わっても国が関与と、言われなくて済みます、動きやすくはなった事は事実です、公安の依頼と言う名目にはなりますが、各組織の協力体制は変わりません」

「分かりました、それで、橋田さんの所ですが、KSKを二班ほど派遣できませんか」

現在は俺の弟子三十人の青年たち、彼らの事をKSKと呼んでいる、名目上は塚田さんの配下と言う事にして、特別指導員チームKSKだ、彼らがついていれば、大概の相手は大丈夫だろう

「私もそうした方が、安全だと思っていました、分かりました、早速手配します」

「お願いします、俺は佳代子と今から大阪の本部に出発しますので」

「ああ、これホテル手配しておきました」

そう言って宿泊券らしいものを渡された、現在は佳代子もこのマンションに住んでいる、もちろん寝室は別だ、お互いの両親公認でそうしてもらった、緊急時、佳代子がいないと何かと不都合なのだ、それでこうなった、食事の用意も佳代子がしてくれる、そう言う事だから、二人が一緒に幾日もの旅に出ても、何の問題もない、俺だって男だから、欲求がないとは言わないが、節度は今の処保っている、俺には忍耐力が意外とあるのだ

塚田さんが出て行き、佳代子と二人だけになった処で、和子の手を取ると

「行くか」

「うん」

テレポートする、一瞬めまいのような感覚の後、目的の場所の近くに透明のまま浮遊していた、最初のころはテレポートすると、転移場所に突然移動してしまったが、今は目的地の近くで浮遊し、到達地点を選べるようになった、人気のないビルの陰、コイン駐車場の隅に降り立つ、通りに出ると目的のビルの近くを歩いて見る、大いに大阪の雰囲気を味わう事が出来る、あちこちで関西弁が飛び交っている、おばちゃんたちの会話、店の呼び込み誠に賑やかだ、ぶらりぶらりと目的のビルの前を歩く、あちこちに、目立たないようしているつもりだろうが、目立っている見張りの男たちが立っている、どういうセンスをしているのか、一目でヤクザと分かる連中ばかりだ、だがこれだけ警戒していると言う事は。中に何かがあるに違いない

「中の様子を見ようか」

話していると

「おい、兄ちゃん、あのビルに何か用か、さっきから気にしているようだが」

拙い、気づかれるとはドジだな俺は、やはりこう言う事は素人と言う事だ、顔を覚えられると何かと拙いではないか

「いえ、喫茶店を探しているんですが、分からなくて」

「ここが喫茶店に見えるか、悪いな、ちょっと来てくれ」

優しく言っているが、威嚇の雰囲気を充分に出している、ここで乱闘は避けたい、人目がありすぎる、佳代子に

「怖そうにしてくれ、中に入るまででいいから」

「分かった」

二人でいかにも怖そうな態度を見せて、男の後に従ってついていく、ドアを開け中に入る、ロビーのようになった部屋があり、壁際で椅子に座っていた男が声をかけてきた

「どうした、その二人はなんだ」

「へえッ、此処を伺っているように見えたんで、怪しいから連れてきました」

「そうか、どれ」

男は立ち上がり近寄ってくると

「兄さん達、ここに何か用事でもあったのかな」

「いえ、ただ何となく見ていたら、連れてこられて」

おどおどしたふりをする

「名前は、それと何処から来たんだ」

名乗っても、証明するものと言われるだろうから、免許証を出せばいい、名乗るしかないか、別に問題は無いだろう、俺の名は有名でもないし、奴らは知らないはずだ

「東京から来ました、竜崎慎也と言いますが」

「それを証明するものは」

免許証を渡す、男はニヤリとして

「そっちから来てくれるとはな、間違いなさそうだ,お前さん帰すわけにはいかなくなったよ」

「えっ、なんで」

「しらばっくれても駄目だ、お前さん、いろんな事件に関わっているだろうが、そんな奴が何となく此処にいるわけないだろう」

「いや、だって、ここに何かあるの」

「しらばっくれても駄目だ、お前さんは知らないのか、裏社会じゃお前さんの名は有名だぞ、しかし、こんな若いガキだとは、おい、どこかに閉じ込めておけ、後で組長と若頭に相談だ」

若い衆が五人で俺と佳代子を取り囲む、そして、物置のような部屋に閉じ込められた

「拙ったな」

呟くと

「面白いじゃない、中を見学しようよ」

まあ、怖がる必要はないけど、この状況で佳代子の楽しそうな顔はどうかと思う

「もっと不安そうな顔をしてなきゃ、おかしいだろう」

「あいつらが来たらそうするね」

学芸会じゃないんだから、緊張感に欠ける佳代子の態度に、思わず苦笑してしまう、両手袋を両手に念じる、二階の様子を見て回る、若い衆がたむろする部屋、食堂のような部屋、三階に行くと組長の部屋、応接、若い衆の詰める部屋、四階には十人の外人がいた、組長らしき奴と若頭らしき奴と打ち合わせをしていた、いやに重い雰囲気だ、だが、こちらには都合よく、丁度タイミングが良かったと言っていいだろう、組長らしき奴が

「今夜、出発して新潟の橋田邸を襲い、機密資料を奪って、ボートで沖に出れば潜水艦が迎えに来る、そういう手はずになっている」

「先ほどそれは聞いたが、その手順で間違いないな」

「間違いない、大丈夫だ心配するな、念入りに準備してある」

外人の代表が念を押している、潜水艦とは大袈裟な、日本の防衛も馬鹿にされたものだ

「先に行っている二十人は、無事についた様かな」

組長らしき男が、若頭らしき男に聞いている

「へい、先ほど連絡がありました、無事アジトについたようです」

「向こうの地元の応援を入れると、五十人、今度こそは失敗しないだろう」

話がだんだん大きくなってきた、五十人とは、そこまでする価値があると言う事か、のんびりしていられなくなった

「塚田さんたちと打ち合わせなければ、俺たちだけでは手に負えそうもない、戻るぞ」

朝方出たばかりで、今戻ると時間的に不審がられるが、そんな事は言っていられない、原発の時頂いて置いた睡眠ガスを、四次元ポケットから出すと、ビル中に撒いて置き土産にしてやった、そのままマンションに帰り塚田さんの事務所を訪ねる、いたのは白下さんだけだったが、情報を伝えると

「えらく大掛かりになってきましたね、海上自衛隊も出動ですね」

「対処できるのは、それしかないでしょう」

塚田、松田両氏にも連絡する、余りに時間がない余りにので、あわただしい時が過ぎて行く、KSKも全員集合してもらうことになった、警察の格闘技指導員として、全国に散らばっていたが、警察や自衛隊のヘリで送られてきた、かれらを到着した順番で別室に呼んで、索敵の神経を鋭敏にする術を施す、白い手袋の左を作用させて、脳に刺激を与えるのだ、術とは言えないかもしれないが、気配や危険に鋭敏になるはず、なぜかそう思いついたのだ、怪我をしたり、ましてや死なれたら困るから、思いついたのだが、後は俺が全体に気を配るしかない、勿論佳代子も俺を補助してくれる

塚田さんが帰ってきた

「竜崎さん、相変わらず凄いですね、どうやったらそんな凄い情報を、と思いますが聞きませんから、心配しないでください」

「でも、ここまでして欲しがる秘密って、何でしょうね、それこそ教えてもらえないでしょうが」

「ええ、私も詳しくは、ただ、持ち運びできる原子炉、と言うような事を聞いた事があります」

「はっ、移動できる原子炉」

「それが、理論的な資料か、試作があるのかわかりませんが、それを欲しいようです」

「そんなに凄いものなのですか」

「例えば、自動車に搭載すれば、廃車になるまで燃料補給が、必要なくなるわけです」

「でも、危険ですよね」

「その辺も対処されているのでしょう、詳しくは分かりませんが」

「何れにしろ守らなければ、そんな大発明を。失敗すれば国家の恥になりますね」

「政府も全力で対応するそうです」

「それはそうでしょうね」

一応防御態勢は整ったようだ

「ところで、気になる事を聞いたんですが」

「何でしょう」

「俺の名前は裏社会では、有名だという話聞きましたが、知ってます」

「ええー、竜崎さんの名前が有名だとは、初めて聞きました」

聞いた時の状況を話すと

「その男が知っていたとしたら、半島の話のようですね、これは大問題です」

「スパイダーマンが、顔を隠す意味が分かったような気がしますよ」

「これからは、マスクでもするんですか」

「ええ、今はシリコンとか出、結構リアルな物が出来るらしいじゃないですか」

「そう言えばそうですね」

「マスクはともかく、これからは気を付けなくては」

「そうですね、知らなかった,どこから漏れたのか、裏社会は手強いですね、竜崎さんの事はデーターにした事はないにですよ、私たち三人の記憶の中だけのはずなんですが」

「まあ、以後気を付けますよ」





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