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トーストハプニング  作者: 谷村碧理
apple 落し物から始まる異能バトル⁈
20/28

体も頭も追いつかない

 

「…………⁉︎」


 漫画を読んでいると吹き出しからこんな文字が出てくる。僕は出てくるたびに「なんだこれ」と思いながら流している文字だ。そして今のこの状況……いや、心情を表す文字でもある。


 もっと具体的に説明すると、


・今朝学校に行くとクラスの裏番こと染岡さんと二人きりになった。


・なぜか放課後に話があると言われた。


・そして放課後、僕が連れてこられたのはナゾの森っぽいところ。


・なんかナゾの人が出てきた。


・後ろを向こうとしたらなんか遠隔操作でぶっ飛ばされた。


・そして現在。


 箇条書き風にしたら大体こんな感じだ。後半三つぐらいからちょっとおかしいかもしれないが、ありのままを説明したらこうなった。


 それでは次に今の状況を先程のようにすると……


・「ぶっ飛ばされた」といったものの実際にはそこまで酷くはない。勢いよく尻もちをついただけ。でも打ち所が悪ければもっと酷かったと思う。今は尻もちの痛さと展開に頭が追いつかない。多分しばらくは立てないだろう。


・ちなみに染岡さんはというと、別に僕の巻き添えをくらったわけではない。普通に立っている。だとするとさっきのは僕を気絶させるための行動? なのだろう。


・一方、ナゾの人はというと、ゆっくりと染岡さんに近づいていく。着ている制服のデザイン的に別の高校の生徒だと思われる。声の低さ的に男。あと髪がめっちゃ茶色。あれ本当に地毛なの?


・あとさっきの風の影響か何かか、葉っぱがめっちゃ落ちてる。



 ……とまあこんな感じだ。ちなみに僕はどうしたらいいのか分からないので、うっすらと目を開けて気絶したようにしている。ズルいかもしれないが、この状況で僕が何かできるわけでもなさそうなので。



 さてここからは実況といこう。だってすることないし。


「どうやらちゃんと気を失ってくれたようだね」


 と、ナゾの人がチラッと僕を見ていう。雑過ぎだろ。そして実際気絶してないから。


「それで、用件はなんだ」


 と、染岡さん。だんだんと近づいてくるナゾの人(なんて呼んだらいいのか分からないからとりあえずこれで)に対して一歩も動かない。ほとんど動作という動作がない。強いて言うなら、 さっきナゾの人が僕をチラッと見たときに、小さく口を動かしていたぐらいだ。


「用件? 君を消す為だよ」


 サラッと怖いセリフが出てきたが、これは僕の聞き間違いということでいいのだろうか。


「残念ながら今日は予定があるんだ。またの機会にしてくれないか?」


 なんか漫画でありそうなシーンだな、これ。そうこうしているうちにナゾの人はさっき僕がいた位置ぐらいまできていた。そしてさっきの叫び気味の声とは違いささやくような声で言った。


「ダメに決まってるでしょ」


 そして勢いよく踏み込み染岡さんの腹に思いっきりパンチ……と見せかけて回れ右。えっなんで⁉︎ と思ったらさっきパンチをしようとしたところには誰もいなかった。染岡さんは?……と思ったらさっきとは真反対、つまり今ナゾの人の正面にいる……といっても距離は結構あるけど。


 ナゾの人は思いっきり染岡さんに向かって走っていく。がこれも気がついたらそこにはまた誰もいなかった。染岡さんはさっきと同じ位置にいた。


 それに気づいてナゾの人がまた回れ右。そして今度は動かずに染岡さんに向けて思いっきり右手を前に出した。その動作に合わせて染岡さんはさっと横に避ける。それと同時にナゾの人が手を出したところから一直線上のところにあった葉っぱが一気に舞い上がった。


「避けてばっかりで時間稼ぎか? そんなことをしても無駄無駄」


 と、ナゾの人。なんか顔がニヤついている。


「今はそういう気分じゃない。だからやめてくれれば今回は見逃すけど」


 と、染岡さん。思ったんだけどこの人めっちゃ無表情だな、今更だけど。



 …………ってちょっと待った‼︎‼︎


 今目の前で起こってることちょっとおかしいくない? いやいやだって染岡さんなんか一回瞬間移動的なことしてたし。あとナゾの人のさっきのあれとか。えっ? ということは…………


・今僕の目の前で起こっているのは漫画のジャンルでいう『異能バトル』。


・あの二人は敵同士。(これはほぼ確定)


・染岡さんの能力は瞬間移動。(見たら分かる。あと補足すると短距離でしか使えないものと思われる)


・ナゾの人の能力は竜巻を発生させる系? (あくまでも推測。さっきの葉っぱの舞い方、僕が飛ばされたときの感覚が理由)


 色々考えた結果これが僕的に一番納得のいく結論だ。……といってもこれしかないんだけど。



 僕はよく漫画を読む。少年漫画を読む。特に異能バトル系をよく読む。だってカッコいいし、現実ではありえないことの連続で、ハラハラドキドキするから。昔よく「僕もああいうのをしてみたいな〜」ってめっちゃ思った。でも今は「そんなことはない」って思っている。そして目の前ではまさに異能バトルが起こっている。


 僕の心の中は「嘘だろ、信じられない」という否定的な気持ちと、「本当に異能バトルが存在するなんて!」という驚きと、「これ、いつまで気絶してたらいいの……?」という現実的なパニックがごちゃ混ぜになっていた。



 僕の考察とかその他もろもろは一旦置いといて、目の前で起こっている出来事をちゃんと見よう。といっても状況は最初からあまり変わらないんだけど。


 ここで違う動きが入った。



 ナゾの人がジワジワと染岡さんによっていく。最初はずっと止まったままだった染岡さんがだんだん後ずさりをしていく。


「どうした?もう降参か?」


 どうでもいいが一つだけ。その自身は一体どこから出てくるのだろう。


 ついに染岡さんは道の端まできてしまった。ナゾの人が距離を縮めてくる。もうひっついてるんじゃないかというぐらいの距離になると、


「だから今日はそういう気分じゃないんだ」


 と言って腹を殴る。その隙に僕の方を向いた。さっきの場所から僕まではかなりの距離があったはずなのに、気がつけば染岡さんは、僕のすぐそばにいた。


「立てるか?」


「あ、はい」


 結構時間が経過していたのか、僕は普通に立てるようになっていた。(まぁ尻もちだし)


「こい」


 返事をする間もなく僕は染岡さんに引っ張られながら走っていた。頭の中はまだハテナでいっぱいだ。


 あっという間に森のような道路を抜けた。さっき見た建物が全然なかった……というか建物自体がほとんどないので恐らく反対側だろう。


「あと少しだ」


 染岡さんはそう呟く。


「だから何がですか!」


 僕は叫ぶ。


「ちょっと待った! まさかアイツが単独行動していたと思ってたのか?」


 ナゾの人Bが登場。さっきのナゾの人Aとは違い、黒髪で僕達が通っている高校の制服を着ていた。


 染岡さんはその人ではなく、この建物が少ないエリアで結構目立つビル(?)の上の方を見上げていた。そして僕に向かって、


「ちゃんと捕まってろ。跳ぶぞ」


 そう言った。


「え! 跳ぶってなんですか?」


 このときの僕がパニック状態なことは言うまでもない。高校一年生とは思えないようなリアクションをしているうちにナゾの人Bが近づいてくる。


「時間がない、行くぞ」


「ちょっと待って下さいよ。ちょっと……」


「さん、にい、いち」


「ギャァァァ……」




やっとバトルができました! 光城のバトルシーンはもう少ししたら出てくると思います。もう少し待っててくださいね。


ちなみにナゾの人Aの髪は地毛です。学校でも色々と苦労してるようです。


次回(表)は説明回になる予定です。お楽しみに!

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