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軍師様の悩み事!  作者: エスカルゴ
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番外(伏線とも言う)

"ねぇ、君は誰?"


"私かい?私の名前はね"


唇がゆっくりと動いて。

スロー再生なのに……

その声は

その言葉は


その感情は


"聴き"取れない


羽が生えた天使のような悪魔は、

こちらを嘲るように笑った。


"……聴き取れない?"


満面の笑みなのに。

満面の笑みの筈なのに。


抜け出せない深みにはまった化のような。

底知れない恐怖が


"じゃぁ、もっともっと、


聴かせて、あげるよ"


座り込んでいた私の頬をもって、

悪魔は、私の目を覗きこんだ。


三日月のように細められた瞳の奥に、

赤黒い髪をした、


赤黒い、髪と目をした、誰かが。


"見えちゃった♥"


悪魔の右手が、私の両目に延びる。


赤黒い髪をした、誰かが振り向く。

悪魔と同じ顔をした、誰かは、


"またいつかね、盲目のお嬢さん"


悪魔と同じ表情で嗤う。


悪魔の黒い爪が、私の眼球に触れる。




ぽろりと、一滴。


涙が、溢れ落ちたような、気がした。





所詮は幻。

いつか目覚める彼女の隣には、


果たして何が待っているんだろうか


結局私って誰なんですかね(´・ω・`)←考えていない

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