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はじめての悪魔祓い

休み明けはいつだって憂鬱だ。

特に長期休みの後は尚更のこと 俺たち学生は何と言っても確認テストがある

両親は長期休みなんて無さそうだし、大人に比べればまだマシなのかなー なんて思ってもテストは無くならないし、休みは戻らない。


今日も今日とて 目覚ましハナコが元気に起こしてくれる


「ケンさーん!今日から学校始まりますよー!!」


「ん〜。おはよーハナコ」


やっぱり早朝は目がしょぼしょぼするし なんと言ってもやはり眠い!


「はぁ、今日から学校か 楽しい時間は一瞬なんだなぁ」


「悲観的になってる場合じゃないですよ!早く顔洗って 寝癖直して下さい!遅刻しますよ!」


「遅刻…遅刻か 何で俺たちは時間に縛られて生きているんだろうな せいぜい80年程の人生なんだから好きに生きても良くないか?」


「ケンさんいい加減目を覚まして下さいよ!」


ーペチーン!


ハナコのビンタが容赦なく俺の頰に直撃する


「ハッ!やべ!今何時?」


ハナコビンタでバッチリ目が覚めた。


「8時3分です」


よし!まだ間に合う!


「行ってきまーす!」


家を飛び出し 学校まで全力疾走すれば間に合う


「そんなに急がなくとも もうホームルームには間に合うのでは?」


ハナコが横でふわふわと浮きながら呑気に聞く


「いや、ウチの学校は二段構えなんだ 8時25分に校門でチェックがある!」


「さすがですね」


ん?これは嫌味か?それとも褒め言葉?

いや今はそんな事構ってる暇はない

今は走るんだ!!



「ハァッ、ハァッ、」

何とかギリギリ校門のチェックを受けず 教室にたどり着き、フルマラソンでも終えたかの如く教室に倒れ込む


「あら、てっきり遅刻するのかと思ってたわ」


朝一番に容赦のない翠の言葉。

だが俺には反撃する元気もない


息を整え 自分の席は座ると間も無くして先生がホームルームを始める。


「先生も大変ですよねー 毎度毎度休みが終わると同じ事ばかり言って」


ハナコが隣で呟く


確かにそうだ 言われるより言う方が大変だしな

でもこれって誰得なんだ?

言う側も言われる側も嫌なんだったらデメリットしかないじゃないか


ホームルームが終わると翠が話しかけてきた


「そう言えばまた七不思議の情報が」


「あ!そうだ!」


思わず叫んだから翠の話を遮ってしまった

翠は驚いた顔でこちらを見ている


「いや、ごめん 例のお札の事思い出して…」


「あぁ、アレね それについても話そうと思っていた所よ」


貴方に遮られたけど。 そう聞こえたのは気のせいだろうか?


「やっぱり一人ではどうしようもないから貴方達に手伝ってもらうことにするわ。」


「貴方“達”って事はハナコもか?」


「勿論よ」


「どうしようもないなら無理せずお婆さんに頼んだらダメなのか?」


「お婆ちゃんは きっと出来る。そう言ったわ だから絶対にやってみせる」


カッコいいな、でも次からちゃんと俺達に許可とろうな?


「放課後 教室に残っておいて頂戴」


そう言い残し 翠は去っていった



肝心の確認テストはと言うと 悲惨。この一言に尽きる 何しろほとんど白紙のまま終わったから残った時間が暇でしょうがなかった。


…ま、まぁ 俺のテストの話はさておき、これから翠の悪魔祓いを手伝う準備をしなくてはならないが何をするか知らないし何が要るかも知らない


「なぁハナコ 悪魔祓いって何するんだ?」


「あんまり分からないです 魔法陣でえいっ!ってやるんじゃないですか?」


ハナコじゃ話にならない

ちょうどその時教室に翠が入ってきた


「あら、早いのね 確認テストはどうだった?」


開口一番コレだ


「……」


「ダメだったの、まぁ次頑張るしかないわね」


何でわかるんだよ でもこのまま同情されるのは屈辱的だ


「まぁまぁだったよ」


せめてもの言い訳だった


「あれ?ケンさんほとんど白紙で出してたじゃないですか?」


言いやがった!


「出会った時から賢いとは思って無かったけど バカとも思って無かったわ」


「勉強なんてやってる暇あるなら俺は今という時間を楽しんで過ごすね!」


自分でも清々しいまでの開き直り。



「じゃあハナコさんとおバカさん 始めるから手伝って頂戴」


いちいちおバカさんに反応してられない

でもな翠 お前は今からおバカさんに手伝って貰う訳だが


「手伝うって 具体的には何をすればいいんだ?」


「健はお札持って立ってて、ハナコさんはこの前みたいにお札の力弱めて」


「了解です!頑張ります」


と意気込むハナコ


「ちょっと待って!それって俺必要?」


お札持って立つ?壁に貼れば良くないか?


「ハナコさんおバカさんに説明してあげて」


「私が霊力を吸い取る為には媒介者が必要なんです。」


「つまりハナコが俺を媒介して霊のエネルギーを吸い取ってるって事?」


「そういう事です」


なるほど なかなか重役だな、俺。


三人が定位置につく


「準備はいい?じゃあ始めるわよ」



結局 その悪魔祓いとやらがどうだったか 俺ははっきりと覚えていない

覚えているのは何度かハナコが呼びかけてくれた事くらいだ


まぁ俺が今こうして自分の部屋で目が覚めて 隣でハナコが寝てるって事は 成功したって事だろう


ゴールデンウィーク明けからかなりハードだったが そんなに悪くはない

今が何時か分からないが まだまだ寝足りないから もう一度寝るとするか


後日、翠に聞いた話だが 例の霊は怨霊というものでどうやらあそこで死んだ人達の念が集まったものらしい。

それにしても念というのは恐ろしいもので肉体が滅んでも念は残るらしい、霊や悪魔の類はほとんどが念が絡んでいるとかいないとか…

最後まで読んで下さりありがとうございます!

アクセス解析たるものを知ってから やはりアクセスが気になります ブクマが二件もきており嬉しい限りです

これからも何卒よろしくお願いします

では 今日はこれにて、、

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